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イソベラに聞く
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しばらくみんなで話していたが、イソベラが自分の部屋に行こうといって自分の部屋に連れて行ってくれた。キャスリンはその様子を見ながら、そういえばイソベラは第二王子たちから気配りがいいとか言われていたことを思い出した。あの時にはずいぶんイソベラと比べられてさんざんな言われようだったが。イソベラは、キャスリンが話したがっていたのをきっと察してくれたのだろう。
イソベラの部屋に通されて、キャスリンが椅子に座った時だった。
「なんか怒ってる?何か私しちゃったかしら」
イソベラは人を良く観察しているのだ。そんなところはい意味で前の人生と一緒だわと少し顔が緩んだ。キャスリンの顔が緩んだその様子を見たイソベラはほっとしたようだった。
「ごめんなさい。前の人生であの第二王子に、ずいぶんあなたと比べられたのを思い出したの」
「そうだったの。ごめんなさいね」
イソベラは謝ってくれたが、悪いのはイソベラではなく第二王子やストラ男爵だ。
「あなたは悪くないわ。だってあなたを利用していたストラ男爵が悪いんだもの」
「何か話があるんじゃないの?」
キャスリンがなかなか切り出さないので、イソベラが聞いてきた。
「そうなの、あそこでは聞きづらかったから。ねえイソベラ、ストラ男爵に復讐してやりたくない?」
イソベラはびっくりした顔をしたが、急に考えるような顔つきになった。
「それはしたいわ。だってあれだけ母親を苦しめたんだから。まあ私からすると男爵夫人も同じぐらい嫌いだけど」
どうやら男爵夫人も嫌いらしい。聞けば男爵夫人にもずいぶん虐げられたらしい。そういえば男爵夫人は、男爵の子を身ごもった女性たちを皆どうにかしたと聞いたことがあった気がする。だから男爵にはイソベラしか子供がいないのだ。そう考えると、男爵夫人も男爵と同じぐらい悪いのかもしれない。
「イソベラはどうしてやりたい?どうやって苦しめたい?」
「そうねえ」
イソベラは考え始めた。そして急にいいことを思い付いたといわんばかりに意気揚々と話し始めた。
「ストラ男爵はすごく食べることが好きよ。特にお肉料理が好きだったわ。いつも使用人たちが言っていたもの。男爵はいったいひとりで一日何頭もの豚を食べるんだってね。男爵夫人もそうよ。いつもお肉ばかり食べて何もしないから太ってしまうのに、男爵が若くてきれいな子に目を付けるとすごく怒るのよ。そして身ごもった女性たちを始末していったらしいの。私の母は運良く逃げることができたけど、きっと悲しい思いをした人はいっぱいいるはずよ。ほんと許せないわ。だからね~男爵と男爵夫人も同じ目に合わせてやればいいのよ」
「同じ目に?」
「そ~う。人間じゃなく豚にすればいいわ。豚なら自分だっていっぱい殺したんだから、自分も豚なら殺されて当然でしょ」
「なるほど、いい考えね。ありがとうイソベラ」
「いいえどういたしまして。ねえキャスリン様。豚は殺されても文句は言えないし、殺す方も気にしなくていいのよ。お肉になって人の役に立つんだから。だから気をやまないでね」
キャスリンは、イソベラの言った言葉にちょっと目がうるっとした。
「ありがとう、イソベラ。私の事も心配してくれて」
キャスリンが 椅子から立ち上がり部屋を出ようとした時だ。イソベラがキャスリンのところに駆け寄ってきてキャスリンを抱きしめてきた。
「いつもお母さんにしてもらってるの。そうすると、つらくなくなるのよ。キャスリン様も少しでも良くなるといいわ」
そういってイソベラはキャスリンを励ましてくれた。
キャスリンはイソベラの部屋を出て、イソベラの母アンにお茶のお礼を言ってシムの家に向かった。シムの家に向かう途中、本当にイソベラと話すことができて良かったと思ったキャスリンだった。
シムの作業小屋に行きマークを呼んで自分たちの屋敷に戻っていった。
「何かいいことでもありましたか」
「そう?」
「ええ、少しお顔の表情が柔らかくなっておりますよ」
「イソベラのおかげね」
キャスリンは、自分の部屋に戻るときマークに言われたが、素直に言うことができた。
部屋に戻ったキャスリンはストラ男爵の事を考えた。そういえば男爵夫人をあまり調べていなかったわ。明日にでも行ってみましょう。
翌日キャスリンは王都にあるストラ男爵邸に転移した。もちろんトウメイニンゲンになってである。まずストラ男爵がいるであろう執務室に入ると、ストラ男爵が顔を真っ赤にして執事に怒鳴っていた。
「イソベラはどこへ行った?イソベラの実家は調べたのか?はあ~!クミールが死んだ?他の奴らもいない?いったいどういうことだ!」
執事は男爵のあまりの剣幕にしどろもどろで返事をしていた。
「それ..が...イソベラ様は..どこにもいらっしゃらないようで...。しかもご実家である家にも誰もおりませんでした...。それと...あの報告書の...者達も...」
「いったいどこへ行ったんだ!まさかカミラあいつがどうにかしたんじゃないだろうな!」
「...いえ...男爵夫人は...関与していないかと...」
「本当か!まあいい。急いで探せ。そんなに遠くには行っていないはずだ。アンも子供を産んだばかりだろ。逃げてもそう遠くへはいけないはずだ!わかったな!」
「...はい...」
「何やってる!早く行け!この屑!」
執事は男爵のあまりの怒りにころがるように部屋を出ていった。
キャスリンも部屋を出て、今度は男爵夫人の部屋に行くことにした。男爵夫人の部屋は探さなくてもすぐわかった。廊下の遠くから大きな笑い声が聞こえてきたからだ。キャスリンはすぐに声が聞こえている部屋に入っていった。
「いい気味だわ。あのドブネズミがいなくなったんだって。どこかでのたれ死んじゃえばいいのに。あの女もいなくなったんでしょ。誰がやってくれたのか知らないけれど、神様に感謝しなくちゃあいけないわね。あ~あ今日は気分がいいわねえ」
男爵夫人は何がおかしいのかいつまでも大笑いをしていた。キャスリンは耳をふさぎたくなったが、これで心置きなく復讐できる。イソベラや他の虐げられた人たちのためにも。
キャスリンはそう心に決め、一度自分の部屋に戻っていったのだった。
イソベラの部屋に通されて、キャスリンが椅子に座った時だった。
「なんか怒ってる?何か私しちゃったかしら」
イソベラは人を良く観察しているのだ。そんなところはい意味で前の人生と一緒だわと少し顔が緩んだ。キャスリンの顔が緩んだその様子を見たイソベラはほっとしたようだった。
「ごめんなさい。前の人生であの第二王子に、ずいぶんあなたと比べられたのを思い出したの」
「そうだったの。ごめんなさいね」
イソベラは謝ってくれたが、悪いのはイソベラではなく第二王子やストラ男爵だ。
「あなたは悪くないわ。だってあなたを利用していたストラ男爵が悪いんだもの」
「何か話があるんじゃないの?」
キャスリンがなかなか切り出さないので、イソベラが聞いてきた。
「そうなの、あそこでは聞きづらかったから。ねえイソベラ、ストラ男爵に復讐してやりたくない?」
イソベラはびっくりした顔をしたが、急に考えるような顔つきになった。
「それはしたいわ。だってあれだけ母親を苦しめたんだから。まあ私からすると男爵夫人も同じぐらい嫌いだけど」
どうやら男爵夫人も嫌いらしい。聞けば男爵夫人にもずいぶん虐げられたらしい。そういえば男爵夫人は、男爵の子を身ごもった女性たちを皆どうにかしたと聞いたことがあった気がする。だから男爵にはイソベラしか子供がいないのだ。そう考えると、男爵夫人も男爵と同じぐらい悪いのかもしれない。
「イソベラはどうしてやりたい?どうやって苦しめたい?」
「そうねえ」
イソベラは考え始めた。そして急にいいことを思い付いたといわんばかりに意気揚々と話し始めた。
「ストラ男爵はすごく食べることが好きよ。特にお肉料理が好きだったわ。いつも使用人たちが言っていたもの。男爵はいったいひとりで一日何頭もの豚を食べるんだってね。男爵夫人もそうよ。いつもお肉ばかり食べて何もしないから太ってしまうのに、男爵が若くてきれいな子に目を付けるとすごく怒るのよ。そして身ごもった女性たちを始末していったらしいの。私の母は運良く逃げることができたけど、きっと悲しい思いをした人はいっぱいいるはずよ。ほんと許せないわ。だからね~男爵と男爵夫人も同じ目に合わせてやればいいのよ」
「同じ目に?」
「そ~う。人間じゃなく豚にすればいいわ。豚なら自分だっていっぱい殺したんだから、自分も豚なら殺されて当然でしょ」
「なるほど、いい考えね。ありがとうイソベラ」
「いいえどういたしまして。ねえキャスリン様。豚は殺されても文句は言えないし、殺す方も気にしなくていいのよ。お肉になって人の役に立つんだから。だから気をやまないでね」
キャスリンは、イソベラの言った言葉にちょっと目がうるっとした。
「ありがとう、イソベラ。私の事も心配してくれて」
キャスリンが 椅子から立ち上がり部屋を出ようとした時だ。イソベラがキャスリンのところに駆け寄ってきてキャスリンを抱きしめてきた。
「いつもお母さんにしてもらってるの。そうすると、つらくなくなるのよ。キャスリン様も少しでも良くなるといいわ」
そういってイソベラはキャスリンを励ましてくれた。
キャスリンはイソベラの部屋を出て、イソベラの母アンにお茶のお礼を言ってシムの家に向かった。シムの家に向かう途中、本当にイソベラと話すことができて良かったと思ったキャスリンだった。
シムの作業小屋に行きマークを呼んで自分たちの屋敷に戻っていった。
「何かいいことでもありましたか」
「そう?」
「ええ、少しお顔の表情が柔らかくなっておりますよ」
「イソベラのおかげね」
キャスリンは、自分の部屋に戻るときマークに言われたが、素直に言うことができた。
部屋に戻ったキャスリンはストラ男爵の事を考えた。そういえば男爵夫人をあまり調べていなかったわ。明日にでも行ってみましょう。
翌日キャスリンは王都にあるストラ男爵邸に転移した。もちろんトウメイニンゲンになってである。まずストラ男爵がいるであろう執務室に入ると、ストラ男爵が顔を真っ赤にして執事に怒鳴っていた。
「イソベラはどこへ行った?イソベラの実家は調べたのか?はあ~!クミールが死んだ?他の奴らもいない?いったいどういうことだ!」
執事は男爵のあまりの剣幕にしどろもどろで返事をしていた。
「それ..が...イソベラ様は..どこにもいらっしゃらないようで...。しかもご実家である家にも誰もおりませんでした...。それと...あの報告書の...者達も...」
「いったいどこへ行ったんだ!まさかカミラあいつがどうにかしたんじゃないだろうな!」
「...いえ...男爵夫人は...関与していないかと...」
「本当か!まあいい。急いで探せ。そんなに遠くには行っていないはずだ。アンも子供を産んだばかりだろ。逃げてもそう遠くへはいけないはずだ!わかったな!」
「...はい...」
「何やってる!早く行け!この屑!」
執事は男爵のあまりの怒りにころがるように部屋を出ていった。
キャスリンも部屋を出て、今度は男爵夫人の部屋に行くことにした。男爵夫人の部屋は探さなくてもすぐわかった。廊下の遠くから大きな笑い声が聞こえてきたからだ。キャスリンはすぐに声が聞こえている部屋に入っていった。
「いい気味だわ。あのドブネズミがいなくなったんだって。どこかでのたれ死んじゃえばいいのに。あの女もいなくなったんでしょ。誰がやってくれたのか知らないけれど、神様に感謝しなくちゃあいけないわね。あ~あ今日は気分がいいわねえ」
男爵夫人は何がおかしいのかいつまでも大笑いをしていた。キャスリンは耳をふさぎたくなったが、これで心置きなく復讐できる。イソベラや他の虐げられた人たちのためにも。
キャスリンはそう心に決め、一度自分の部屋に戻っていったのだった。
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