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Ⅰ.進む国/留まる国
プレゼント
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とある日のことである。
「あっ、バル様」
部屋を出て歩き出す時に俺のことを女性の声が呼んだ。振り返って見ると、それは姫らしくない侍女のように質素なエセルではなく、本物の侍女であった。俺のもとに急いで駆けてくる。
基本的に用事さえなければ黙ったままで仕事をする彼女らである。しかしこの人物は俺に用があったようだ。
「こちらのブローチ。バル様のお召し物のポケットに入っておりましたので」
それで両手に大事そうに乗せているブローチを俺に渡す。礼を言うとそれ以上の会話も無しに彼女は消えていった。
受け取ったブローチ。もちろん俺はこういうものを身に着けたいとは思わない。なんだっけと思い巡らせていたら、そうだメルチの商店で買ったのだったと思い出した。厳密にはリュンヒンに買わせたと言ったほうが正しいだろうが。
あの時俺は何故これを手に取ったのか。それはあまり思い出せなかった。リュンヒンが俺に渡してきた趣味の悪いブローチのことは薄く覚えているのだが、微妙に俺好みのこいつはまったく分からん。
さっきの侍女にやればよかった。など後悔しながら、なんとなくエセルにやるか。と思った。手放すのは惜しい程魅力的ではあるが、俺が持っていても仕方がないからな。
部屋を尋ねても居ないとなると、エセルはきっとエーデンのもとに居る。宮廷から足を伸ばして続きの廊下を歩いた。相変わらず掃除も行き届いていない汚い廊下だ。点々とする謎の染みをたどりながら進んでいく。
点が途絶えて顔を上げると窓の外から良い晴天が見えた。そこで俺は、ああ。と少し思い出す。足を止めてポケットを探り、先程のブローチを取り出した。大ぶりの飴玉みたいな丸の石をはめ込んだブローチだ。色はまさしくこの青空と同じ爽やかな青であった。
彼女と出会ったあの空と同じ色のブローチだ。など俺はロマンチックな事を考えるような人じゃない。そりゃあ雨が降っているよりか晴れのほうが良いだろう。頭の中で言い、ひとりぼっちの廊下で不気味に笑っていた。
「おーい、エセルいるか?」
いくらノックしても返事が無いために俺は勝手に扉を開けた。中を覗いても人はいないようである。あの散らかり放題だった部屋が見違えるほど綺麗になり、おかげで人を探すのも一目見るだけで済む。
ここで待っていようかとも思ったが、せっかくだからエセルがエーデンに何をされているのか見学しようと思う。俺はとぼとぼ歩いて医務室の方へ向かった。
「エーデンは来てるか?」
「いいえ。今日は来てないですよ」
「今日はってことは、昨日は来てたのか?」
「いいえ? ここ一週間ほどは見てないですね」
やれやれである。俺の溜息に吹かれて研究員の彼は忙しそうに走り去った。病原体の研究や治療薬の開発に勤しむ彼らは、非常に真面目で優秀である。そのまとめ役でありながら教授でもある男は、一週間も彼らを放っていったいどんな素晴らしい研究に励んでいるのだろう。
「はあ……」
白を基調とした清潔感の塊のようなこの研究室とその周辺は、埃ひとつ無く綺麗に掃除が成されている。俺は土足で踏み入れて良かったのだろうかと気になる程だ。
帰りはなんとなく、俺が歩いた足跡の上を辿るようにして歩いた。彼らのテリトリーから抜け出し、元の汚い廊下に降り立つと妙に安心した。振り返って見ると先程の研究生が念入りに拭き掃除をしていた。あそこはあまり好かん場所だと改めて感じる。
さて、 医務室や研究室にも居ないとなるとあとはどこだろう。俺の知るエーデンがまだ真面目な男であると信じるならば、彼は資料集など漁りに行くだろうか。いや、行かないな。と思いながらも次は図書室へ足を運ぶ。
この場所もまた特殊な匂いのする部屋である。さっきは鼻をツンと刺激する体に悪そうな匂いがする部屋にいた。今度は鼻の奥がぞわぞわするようなカビ臭い部屋にいる。こちらも長居すれば体に悪そうである。
大部屋三つ分を占領する本棚に、これまたぎっしりと本が詰まっている。もうスペースが無いので、横方向に収めた本の上にまた積み重ねる形でぎゅうぎゅうだ。現に最も奥の角にある本棚は、詰まりすぎた本で木製の棚が大破していた。
「これでは本が取り出せんだろう」
近くの女に声をかける。
「取り出す本なんてそうそう無いんで」
女はメガネの位置を整えながら淡々と答えた。そしてまた仕事に戻るのである。
既にお気付きだと思うが、俺はこの国の王子であるのに研究者たちにとっては特別でも何でも無い。医務の彼らは俺なんかより病原体と出会うほうが仲良くしたがると思うし、メガネの女は古本でも渡してやればもっと可愛らしく微笑んだかと思う。
俺は邪魔にならないよう本棚の間を軽く歩き、エーデンがここに居ないことを確認した。ちなみにその足でエーデンの部屋に舞い戻った。まだ帰ってきていないようだ。
「バル王子ではないですか。何故こんなところに?」
ふと名前を呼ばれて気がついた。俺は知らぬ間にエーデン部屋のソファーで居眠りを掻いてしまったようだ。首をポキポキ鳴らしながら身を起こすと、探していたエーデンとエセルがそこにいた。
「探し回ったんだぞ。お前らどこにいた?」
「薬草の水やりをしていましたが……」
絶対どこかで遊んでいるんだ。と思い込んでいたら、まさかの答えであった。俺は勝手にしてやられた気になって項垂れている。当然エセルもエーデンもぽかんとするばかりだ。
エセルを借りて部屋の外に連れ出す。今日出会った頃から驚きっぱなしのエセルは少し不安げであった。
「どうしたんですか? 何かあったんでしょうか?」
「そう心配ばかりするな。何もない」
エーデンに覗き見か聞き耳されないよう少し距離をおいた場所だ。窓から爽やかな青空と風に揺れる緑と、その奥に街の屋根が少しだけ見える。
俺は早々に例のブローチをポケットから掴み取りエセルに向けた。
「やる」
「やる?」
エセルが両手で受ける上にブローチを落としてやる。ここにも良い青が煌めいた。
「まあ、綺麗ですね。頂けるんですか?」
「ああ。そう言った。俺が持っていても仕方ないからな」
エセルはそのブローチに光を当てるように持ち、その美しさに見惚れているようであった。喜んでくれて良かったと思っていたが、エセルは途端に真面目な顔に戻る。
「でもいったい誰からですか?」
「は? 誰からって……」
選んだのは俺で、しかし買ったのはリュンヒンである。まさかこの贈り物がリュンヒンからだと言うのは何故か違うし嫌だと考えた。俺が唸っていると、それがエセルに対しての答えだと捉えられてしまったようだ。
「謎のブローチですか。ロマンチックで良いですね」
賛同しかねていると、続けてエセルが何か気付いて言う。
「そうだ、この青色。王子と中庭で見上げた青空によく似ています。そう思いませんか?」
「……お前はよくもそんな恥ずかし気もなく言えるな」
「恥ずかしい?」
俺は窓の外を見やった。遠くの屋根を見ているとまた外に出て行きたくなる。心の中だけで、また出掛けよう。とエセルに対してなのか呟いていた。
「あっ、バル様」
部屋を出て歩き出す時に俺のことを女性の声が呼んだ。振り返って見ると、それは姫らしくない侍女のように質素なエセルではなく、本物の侍女であった。俺のもとに急いで駆けてくる。
基本的に用事さえなければ黙ったままで仕事をする彼女らである。しかしこの人物は俺に用があったようだ。
「こちらのブローチ。バル様のお召し物のポケットに入っておりましたので」
それで両手に大事そうに乗せているブローチを俺に渡す。礼を言うとそれ以上の会話も無しに彼女は消えていった。
受け取ったブローチ。もちろん俺はこういうものを身に着けたいとは思わない。なんだっけと思い巡らせていたら、そうだメルチの商店で買ったのだったと思い出した。厳密にはリュンヒンに買わせたと言ったほうが正しいだろうが。
あの時俺は何故これを手に取ったのか。それはあまり思い出せなかった。リュンヒンが俺に渡してきた趣味の悪いブローチのことは薄く覚えているのだが、微妙に俺好みのこいつはまったく分からん。
さっきの侍女にやればよかった。など後悔しながら、なんとなくエセルにやるか。と思った。手放すのは惜しい程魅力的ではあるが、俺が持っていても仕方がないからな。
部屋を尋ねても居ないとなると、エセルはきっとエーデンのもとに居る。宮廷から足を伸ばして続きの廊下を歩いた。相変わらず掃除も行き届いていない汚い廊下だ。点々とする謎の染みをたどりながら進んでいく。
点が途絶えて顔を上げると窓の外から良い晴天が見えた。そこで俺は、ああ。と少し思い出す。足を止めてポケットを探り、先程のブローチを取り出した。大ぶりの飴玉みたいな丸の石をはめ込んだブローチだ。色はまさしくこの青空と同じ爽やかな青であった。
彼女と出会ったあの空と同じ色のブローチだ。など俺はロマンチックな事を考えるような人じゃない。そりゃあ雨が降っているよりか晴れのほうが良いだろう。頭の中で言い、ひとりぼっちの廊下で不気味に笑っていた。
「おーい、エセルいるか?」
いくらノックしても返事が無いために俺は勝手に扉を開けた。中を覗いても人はいないようである。あの散らかり放題だった部屋が見違えるほど綺麗になり、おかげで人を探すのも一目見るだけで済む。
ここで待っていようかとも思ったが、せっかくだからエセルがエーデンに何をされているのか見学しようと思う。俺はとぼとぼ歩いて医務室の方へ向かった。
「エーデンは来てるか?」
「いいえ。今日は来てないですよ」
「今日はってことは、昨日は来てたのか?」
「いいえ? ここ一週間ほどは見てないですね」
やれやれである。俺の溜息に吹かれて研究員の彼は忙しそうに走り去った。病原体の研究や治療薬の開発に勤しむ彼らは、非常に真面目で優秀である。そのまとめ役でありながら教授でもある男は、一週間も彼らを放っていったいどんな素晴らしい研究に励んでいるのだろう。
「はあ……」
白を基調とした清潔感の塊のようなこの研究室とその周辺は、埃ひとつ無く綺麗に掃除が成されている。俺は土足で踏み入れて良かったのだろうかと気になる程だ。
帰りはなんとなく、俺が歩いた足跡の上を辿るようにして歩いた。彼らのテリトリーから抜け出し、元の汚い廊下に降り立つと妙に安心した。振り返って見ると先程の研究生が念入りに拭き掃除をしていた。あそこはあまり好かん場所だと改めて感じる。
さて、 医務室や研究室にも居ないとなるとあとはどこだろう。俺の知るエーデンがまだ真面目な男であると信じるならば、彼は資料集など漁りに行くだろうか。いや、行かないな。と思いながらも次は図書室へ足を運ぶ。
この場所もまた特殊な匂いのする部屋である。さっきは鼻をツンと刺激する体に悪そうな匂いがする部屋にいた。今度は鼻の奥がぞわぞわするようなカビ臭い部屋にいる。こちらも長居すれば体に悪そうである。
大部屋三つ分を占領する本棚に、これまたぎっしりと本が詰まっている。もうスペースが無いので、横方向に収めた本の上にまた積み重ねる形でぎゅうぎゅうだ。現に最も奥の角にある本棚は、詰まりすぎた本で木製の棚が大破していた。
「これでは本が取り出せんだろう」
近くの女に声をかける。
「取り出す本なんてそうそう無いんで」
女はメガネの位置を整えながら淡々と答えた。そしてまた仕事に戻るのである。
既にお気付きだと思うが、俺はこの国の王子であるのに研究者たちにとっては特別でも何でも無い。医務の彼らは俺なんかより病原体と出会うほうが仲良くしたがると思うし、メガネの女は古本でも渡してやればもっと可愛らしく微笑んだかと思う。
俺は邪魔にならないよう本棚の間を軽く歩き、エーデンがここに居ないことを確認した。ちなみにその足でエーデンの部屋に舞い戻った。まだ帰ってきていないようだ。
「バル王子ではないですか。何故こんなところに?」
ふと名前を呼ばれて気がついた。俺は知らぬ間にエーデン部屋のソファーで居眠りを掻いてしまったようだ。首をポキポキ鳴らしながら身を起こすと、探していたエーデンとエセルがそこにいた。
「探し回ったんだぞ。お前らどこにいた?」
「薬草の水やりをしていましたが……」
絶対どこかで遊んでいるんだ。と思い込んでいたら、まさかの答えであった。俺は勝手にしてやられた気になって項垂れている。当然エセルもエーデンもぽかんとするばかりだ。
エセルを借りて部屋の外に連れ出す。今日出会った頃から驚きっぱなしのエセルは少し不安げであった。
「どうしたんですか? 何かあったんでしょうか?」
「そう心配ばかりするな。何もない」
エーデンに覗き見か聞き耳されないよう少し距離をおいた場所だ。窓から爽やかな青空と風に揺れる緑と、その奥に街の屋根が少しだけ見える。
俺は早々に例のブローチをポケットから掴み取りエセルに向けた。
「やる」
「やる?」
エセルが両手で受ける上にブローチを落としてやる。ここにも良い青が煌めいた。
「まあ、綺麗ですね。頂けるんですか?」
「ああ。そう言った。俺が持っていても仕方ないからな」
エセルはそのブローチに光を当てるように持ち、その美しさに見惚れているようであった。喜んでくれて良かったと思っていたが、エセルは途端に真面目な顔に戻る。
「でもいったい誰からですか?」
「は? 誰からって……」
選んだのは俺で、しかし買ったのはリュンヒンである。まさかこの贈り物がリュンヒンからだと言うのは何故か違うし嫌だと考えた。俺が唸っていると、それがエセルに対しての答えだと捉えられてしまったようだ。
「謎のブローチですか。ロマンチックで良いですね」
賛同しかねていると、続けてエセルが何か気付いて言う。
「そうだ、この青色。王子と中庭で見上げた青空によく似ています。そう思いませんか?」
「……お前はよくもそんな恥ずかし気もなく言えるな」
「恥ずかしい?」
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