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13.なでなで、ぷにぷに

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「三上ちゃん、学級委員になったんだね~」

委員会会議が終わり、ファイルと筆箱を持ち席を立ったとき、間宮先輩から話しかけられた。


「間宮先輩!はい。間宮先輩こそ、副会長だったんですね!」

「はは、そういえば言ってなかったね~」
間宮先輩はそう言って、おっとりと笑った。

間宮先輩の雰囲気、のほほんとしていて癒やされる…



「あぁ、この子が間宮くんの言っていた新入生かぁ!」
「入学式のときに挨拶してた新入生だな。」

僕が間宮先輩に癒やされていると、隣の方から二人の人物が話しかけてきた。

会長の一条先輩と副会長の三國先輩だ。

二人はそう話しかけてきながら、間宮先輩の隣に並んだ。

うわぁ。この三人組が並ぶとオーラが凄すぎるよ。
一人だけでもキラキラしてるのに、三人となるとキラキラが半端ない。

って今、一条先輩が「間宮くんの言っていた新入生か」って言ったけど、間宮先輩は一体何を話したんだ?僕、何かしたかな?

話題にだされるようなことをした覚えがない薫は、疑問に思った。


「挨拶のとき遠目で見ても可愛いって思ったけど、近くで見ると凄く可愛いね。」

何をしたか思い出そうと考え込んでいる薫に、一条先輩が話しかけてきた。

ん?…今先輩、「可愛い」って言った?「挨拶のときから可愛いって思ってた」って言ったよね?!
嘘でしょ…こんな綺麗な人から「可愛い」って言われるなんて夢みたいだ。これは夢だな。
いや、僕の聞き間違いかもしれない。

一条の言葉で、頬を赤く染めわたわたとしている薫を見て、一条は微笑んだ。

「ふふ。なんか、表情がころころ変わって、面白いね」

そう言って、一条先輩から頭を撫でられた。

うわぁ。女神だ…




グイ───


そう思っていると、後ろの方に腕を引かれた。


「うわぁ!」

「僕の兄さんに近づくな。」

引っ張った人物は、一条くんだった。
一条くんは、不機嫌そうな顔をしている。

うわぁぁ。すごい怒っていらっしゃる。お兄さんに近づくとだめなのかぁ。凄いお兄さんのこと好きなんだな。
ってか、一条くんの存在忘れてたぁぁ。

「おい、一条。まだお兄さん離れしてなかったのかぁ?」
そんな一条くんを見て、三国先輩が挑発的に言った。

ん?一条くんと三國先輩は知り合いなのか?

「晴彦、うるさい。」
三國先輩の言葉に対して、睨みながら一条くんが言う。

三國先輩のことを、名前呼びするくらいだ。いつからの仲なんだろ?

薫がそうこう思っていると、一条くんと三國先輩の言い合いが始まった。その言い合いを止めようと「二人ともやめなよ。」と一条先輩が言うと、一条くんはピタッと言うのをやめた。

うわぁ、お兄さんパワー凄い!

「楓は、人をいきなり引っ張らない!晴彦も、挑発しない!」

二人は一条先輩から怒られた。
二人とも「なんで僕が怒られないといけないんだ」という顔をしている。


そんな二人をみながら、間宮先輩の方に行き、こそっと聞いてみる。

「三國先輩と一条くんって、どんな関係なんですか?」
「ん?あぁ。一条くんが名家の人ってことは知ってるでしょ?三國先輩も名家の人でね。その関係で、小さい頃からの仲らしい。」

そうだったのかぁ。




「それよりも、僕も三上ちゃんの頭、触っていい?」
「え?どうしてですか?」

「三上ちゃん。一条先輩に撫でられてたでしょ?僕も触ってみたいなぁ…なんて。それに、髪の毛サラサラだから気持ちよさそうと思って~」

間宮先輩はニコニコと僕の頭に視線を向けてくる。

ん、まぁ、頭触られるのは嫌ではないし…

「ちょっとだけなら…」

僕は間宮先輩の方に頭を向ける。そして、間宮先輩の手が僕の頭にのった。

「うわぁ。サラサラだぁ~」と言いながら、先輩は撫でた。

なんか、先輩から撫でられると凄い心地いいんですけど…撫でる達人ですか?


そう思っていると、先輩から頬をぷにぷにとされた。

「…っ…先輩?」
「ほっぺ、ぷにぷにしる~それに、肌、綺麗すぎ。」

先輩はぷにぷにとしたあと、するっと頬をなでてきた。

「…って、…頭って言ったじゃないですか!」
僕は咄嗟に、間宮先輩から離れる。


「ごめんごめん~三上ちゃんが可愛かったから。つい…」

「つい」じゃないですよ!もう。




「間宮と新入生。随分と仲がいいんだな。」

「アホまるだしの顔をしてたな。」

「薫くん、気持ちよさそうな顔してたね~」


僕が間宮先輩に怒っていると、今さっきまで怒られていた二人と、説教をしていた一条先輩が話しかけてきた。


えぇ?!見られてたの。。。

どうやら、頭を撫でられていたときから見られてたらしい。



なんか、恥ずかし…


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