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38-03 完
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長官の言っていた通り上司から指示を受けたノイナは、用意してもらった新しい住居を訪れていた。
「おわー、広い!」
明らかに二人かそれ以上の人数で住む用のマンションは、恐らくノイナが今まで生活していた場所よりもずっと高級そうだった。
まだ家具などはなく、適宜買い足すようにと言われた。だがその前に、ノイナの私物をこっちに持ってくるほうが先だろう。
「ノイナ! ベッド、ベッド買いに行こう、おっきいやつ!」
「明らかにえっちする用じゃないですかそれ」
「だって! ノイナのベッド小さいし壊しそうで怖いんだもん」
「まぁ……それは確かに」
といっても、今日からここに住むというのは難しいだろう。今晩はまたノイナの家に戻り、引っ越しの準備をする必要がある。
「俺の物も買っていいんでしょ?」
「ん、あぁ」
思えばゲブラーはホテル住まいだったため、私物と呼べるものを一切持っていないことに気づく。替えの服も、着たらほとんど捨ててしまうのだとか。
なんとなくゲブラーがなぜはしゃいでいるのかを理解して、ノイナは柔らかく微笑んだ。それならば彼のために、今からすべきは買い物だろう。
「買い物に行くにしても、先になにを買うかリスト化しておきましょう。住所もメモしておいて、配送の日時も決めないと」
「分かった! ベッドでしょー、あとねぇ……あれ?」
「ベッド以外思いつかないのかい……」
「仕方ないじゃん、気にしたことないんだからさ」
ムッとした表情でゲブラーはそっぽを向く。確かに、ホテルには基本的な家具は一通り揃っているため、どんな家具があるかなんて気にするようなことはない。そう考えると、ベッド以外思い浮かばないのも自然か。
「そういやさ、ノイナ、前から思ってたんだけど」
「なんですか?」
「それ」
つんとノイナの唇を突いて、不満そうにゲブラーは言う。唇がどうかしたかと首を傾げれば、彼はぎゅっとノイナに抱きついた。
「いつまで敬語使ってるの。もういいじゃん」
「あ、あぁ、そういえば……?」
「だから、普通に喋って?」
思いもよらないお願いに、ノイナは躊躇してしまう。もはや癖とも呼べるような敬語は、そう簡単に剥がれるものではないし、それに。
「な、なんか……恥ずかしい、かも」
「えー、恥ずかしいことなんて今までいっぱいしてきたよ」
「そう、だけど」
「うんうん、その調子」
軽く唇が触れ合って、ゲブラーはニコニコと嬉しそうに笑っている。そんな彼を見ているとノイナも嬉しくなって、ついつい表情が緩んでしまう。
「ゼルス」
「ん、なに、なに?」
名前で呼ばれるのが嬉しいらしく、彼はそわそわしながら首を傾げる。
「好きだよ」
「なにそれっ、不意打ちなんだけど……!」
顔を真っ赤にしてゲブラーは呻くと、ノイナを強く抱きしめてくるくると回った。可愛らしい反応にノイナが声を上げて笑えば、彼も笑ってくれる。
「俺も大好き、ノイナ」
「うん。分かってるよ」
「ずっと一緒……ここで、ノイナと」
「引っ越しはたまにするかもしれないけどね」
以前ゲブラーが言っていたように、同じ場所に留まり続けるのはあまり良くない。きっと機関も何度か別の住居に移るようにというお達しをしてくるだろう。
「でも、今日からここがゼルスと私のお家。君がいていい場所、だよ」
「……、うん……!」
「いっぱい君の物を買おう。家具も私の家から持ってきたもので足りなければ買って、ゲームだって……もっと大きいテレビ買ったほうが楽しいだろうし」
「うん、うん……っ」
涙ぐんでしまう彼の目元を優しく撫でて、ノイナはそっと唇を寄せた。
「ゆったり、のんびり、暮らしていこう」
「うん、ノイナ……」
しばらく無言でお互いを抱きしめあって、やっと訪れた平穏を噛み締める。これからここでどんな生活をするのかを思い浮かべれば、自然と胸は温かく、幸せな気持ちになれた。
「そういえばノイナは……俺の監視以外の仕事するの?」
「んー……書類仕事は、まだしないとだめかも」
「じゃあ、俺も手伝う! 一緒に出勤しちゃおっかな」
「ぶ、部外者だから、どうだろう……」
「えー」
前にノイナが言っていた言葉を覚えていたのか、許可とってきてと言うゲブラーに、苦笑が溢れてしまう。果たして許可とったくらいで入れていいものなのだろうか。
「それに書類の処理は……、まだ郵便物の分類とかのほうが……あ!」
そこでノイナは思い出す。そういえば彼女はゲブラーと話したいことがあったのだ。
「ね、ゼルス。お手紙書かない?」
「手紙? 誰に」
「……ゼルスがいた、孤児院の、リサ先生」
その名前を出せば、それまで普段通りだった彼の表情は一気に嫌そうな顔をになる。それも当然といえば当然か。リサは彼にとって、嘘を嫌うきっかけになった人物なのだから。
「なんでそんなの書かなきゃいけないの!」
「でも、ゼルスもわかってるんじゃない? 院長先生が、ゼルスを騙したくて騙したわけじゃないって」
「……、ってか、なんでそんな話知ってるの」
「会いに行ったから。君を探してるときに」
不機嫌そうに顔を歪めていたゲブラーは、ノイナが会ったと言うと少しだけ表情を和らげる。
「ゼルスのこと、心配してたよ。嘘をついたことも謝りたいけど、きっと許してくれないだろうって」
「…………」
「私が恋人って名乗ったら、泣きながら良かったって言ってたよ」
「…………、そう」
彼自身もやはり思うところがあるのだろう。その表情にはわずかに未練が読み取れた。
けれど無理強いはできないなと思い、ノイナは小さく息をつく。そして彼の背中を軽く叩いた。
「まぁ、気が向いたらでいいよ。無理にさせることじゃないし」
「ううん、いいよ、書く」
「え」
思った以上に早い返事に、少しだけ驚いてしまう。じっと彼を見つめれば、彼は照れ臭そうな顔をしてノイナにもたれかかってくる。
「ノイナの言うこと聞くって言ったし……まぁ、少しは」
「うん」
「でも一人じゃなに書けばいいか、分かんないから……書くときは、ノイナもいて」
「もちろん!」
ノイナが嬉しそうに笑えば彼も、ゼルスも少しだけ微笑んだ。
「でも今日は先に買い物に行こう。晩御飯は外で食べてこようか?」
「うん! ケーキ食べられるところがいいな」
「そうだね。あとはいろいろ買って……」
「ノイナのえっちな下着も買いに行こうよ」
「そういうのはまた今度!」
買う物リストを作った二人は、新居予定の部屋を出て歩き出した。
新しい二人の未来を、いつまでも語り合いながら。
危ない暗殺者を手懐けるため、とにかくハニトラ頑張ります! 了
「おわー、広い!」
明らかに二人かそれ以上の人数で住む用のマンションは、恐らくノイナが今まで生活していた場所よりもずっと高級そうだった。
まだ家具などはなく、適宜買い足すようにと言われた。だがその前に、ノイナの私物をこっちに持ってくるほうが先だろう。
「ノイナ! ベッド、ベッド買いに行こう、おっきいやつ!」
「明らかにえっちする用じゃないですかそれ」
「だって! ノイナのベッド小さいし壊しそうで怖いんだもん」
「まぁ……それは確かに」
といっても、今日からここに住むというのは難しいだろう。今晩はまたノイナの家に戻り、引っ越しの準備をする必要がある。
「俺の物も買っていいんでしょ?」
「ん、あぁ」
思えばゲブラーはホテル住まいだったため、私物と呼べるものを一切持っていないことに気づく。替えの服も、着たらほとんど捨ててしまうのだとか。
なんとなくゲブラーがなぜはしゃいでいるのかを理解して、ノイナは柔らかく微笑んだ。それならば彼のために、今からすべきは買い物だろう。
「買い物に行くにしても、先になにを買うかリスト化しておきましょう。住所もメモしておいて、配送の日時も決めないと」
「分かった! ベッドでしょー、あとねぇ……あれ?」
「ベッド以外思いつかないのかい……」
「仕方ないじゃん、気にしたことないんだからさ」
ムッとした表情でゲブラーはそっぽを向く。確かに、ホテルには基本的な家具は一通り揃っているため、どんな家具があるかなんて気にするようなことはない。そう考えると、ベッド以外思い浮かばないのも自然か。
「そういやさ、ノイナ、前から思ってたんだけど」
「なんですか?」
「それ」
つんとノイナの唇を突いて、不満そうにゲブラーは言う。唇がどうかしたかと首を傾げれば、彼はぎゅっとノイナに抱きついた。
「いつまで敬語使ってるの。もういいじゃん」
「あ、あぁ、そういえば……?」
「だから、普通に喋って?」
思いもよらないお願いに、ノイナは躊躇してしまう。もはや癖とも呼べるような敬語は、そう簡単に剥がれるものではないし、それに。
「な、なんか……恥ずかしい、かも」
「えー、恥ずかしいことなんて今までいっぱいしてきたよ」
「そう、だけど」
「うんうん、その調子」
軽く唇が触れ合って、ゲブラーはニコニコと嬉しそうに笑っている。そんな彼を見ているとノイナも嬉しくなって、ついつい表情が緩んでしまう。
「ゼルス」
「ん、なに、なに?」
名前で呼ばれるのが嬉しいらしく、彼はそわそわしながら首を傾げる。
「好きだよ」
「なにそれっ、不意打ちなんだけど……!」
顔を真っ赤にしてゲブラーは呻くと、ノイナを強く抱きしめてくるくると回った。可愛らしい反応にノイナが声を上げて笑えば、彼も笑ってくれる。
「俺も大好き、ノイナ」
「うん。分かってるよ」
「ずっと一緒……ここで、ノイナと」
「引っ越しはたまにするかもしれないけどね」
以前ゲブラーが言っていたように、同じ場所に留まり続けるのはあまり良くない。きっと機関も何度か別の住居に移るようにというお達しをしてくるだろう。
「でも、今日からここがゼルスと私のお家。君がいていい場所、だよ」
「……、うん……!」
「いっぱい君の物を買おう。家具も私の家から持ってきたもので足りなければ買って、ゲームだって……もっと大きいテレビ買ったほうが楽しいだろうし」
「うん、うん……っ」
涙ぐんでしまう彼の目元を優しく撫でて、ノイナはそっと唇を寄せた。
「ゆったり、のんびり、暮らしていこう」
「うん、ノイナ……」
しばらく無言でお互いを抱きしめあって、やっと訪れた平穏を噛み締める。これからここでどんな生活をするのかを思い浮かべれば、自然と胸は温かく、幸せな気持ちになれた。
「そういえばノイナは……俺の監視以外の仕事するの?」
「んー……書類仕事は、まだしないとだめかも」
「じゃあ、俺も手伝う! 一緒に出勤しちゃおっかな」
「ぶ、部外者だから、どうだろう……」
「えー」
前にノイナが言っていた言葉を覚えていたのか、許可とってきてと言うゲブラーに、苦笑が溢れてしまう。果たして許可とったくらいで入れていいものなのだろうか。
「それに書類の処理は……、まだ郵便物の分類とかのほうが……あ!」
そこでノイナは思い出す。そういえば彼女はゲブラーと話したいことがあったのだ。
「ね、ゼルス。お手紙書かない?」
「手紙? 誰に」
「……ゼルスがいた、孤児院の、リサ先生」
その名前を出せば、それまで普段通りだった彼の表情は一気に嫌そうな顔をになる。それも当然といえば当然か。リサは彼にとって、嘘を嫌うきっかけになった人物なのだから。
「なんでそんなの書かなきゃいけないの!」
「でも、ゼルスもわかってるんじゃない? 院長先生が、ゼルスを騙したくて騙したわけじゃないって」
「……、ってか、なんでそんな話知ってるの」
「会いに行ったから。君を探してるときに」
不機嫌そうに顔を歪めていたゲブラーは、ノイナが会ったと言うと少しだけ表情を和らげる。
「ゼルスのこと、心配してたよ。嘘をついたことも謝りたいけど、きっと許してくれないだろうって」
「…………」
「私が恋人って名乗ったら、泣きながら良かったって言ってたよ」
「…………、そう」
彼自身もやはり思うところがあるのだろう。その表情にはわずかに未練が読み取れた。
けれど無理強いはできないなと思い、ノイナは小さく息をつく。そして彼の背中を軽く叩いた。
「まぁ、気が向いたらでいいよ。無理にさせることじゃないし」
「ううん、いいよ、書く」
「え」
思った以上に早い返事に、少しだけ驚いてしまう。じっと彼を見つめれば、彼は照れ臭そうな顔をしてノイナにもたれかかってくる。
「ノイナの言うこと聞くって言ったし……まぁ、少しは」
「うん」
「でも一人じゃなに書けばいいか、分かんないから……書くときは、ノイナもいて」
「もちろん!」
ノイナが嬉しそうに笑えば彼も、ゼルスも少しだけ微笑んだ。
「でも今日は先に買い物に行こう。晩御飯は外で食べてこようか?」
「うん! ケーキ食べられるところがいいな」
「そうだね。あとはいろいろ買って……」
「ノイナのえっちな下着も買いに行こうよ」
「そういうのはまた今度!」
買う物リストを作った二人は、新居予定の部屋を出て歩き出した。
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