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31-02
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「どうやって入ってきたんですか? あと、私の家の場所も……」
「家の場所は尾行して。鍵は、鍵開けでちょちょいって」
「あぁ~」
「殺し屋は殺すだけじゃないからね。相手の生活パターンとか、住んでるところとか、ちゃんと全部調べるんだから」
そう考えれば納得はできる。彼の仕事は他人の生活習慣を把握するところから始まるのだ。その過程で尾行もするだろうし、当然家に入り込むための鍵開けの技術を持っていても何らおかしくはない。
以前聞いた話だが、仕事も基本的には月単位の長いものが多いという。毎週仕事を終えて来ているのかと思えば、仕事の合間に息抜きとして女の子と遊んでいたようだ。
「でも、今までお家にあまり来ませんでしたよね?」
「……なんか、入りづらかった」
「入りづらい?」
「ん……ノイナの家は普通の家っぽいから」
どういうことかと首を傾げれば、ノイナから目を逸らして、寂しそうな声で彼は言う。
「こういうところ、あんま慣れないんだよね」
この口ぶりからして、ゲブラーは普通の家で普通に生活する、という経験が薄いのだろう。ノイナの家を知りながら長らく訪れなかったのも、もしかしたら自分がいていい場所なのかという戸惑いがあったからかもしれない。
「今日は、ちょっと勇気を出して?」
「……会いたかったって言ったでしょ」
「そうですね。少し驚きましたけど、ゲブラーが家に遊びに来てくれて、私は嬉しいですよ」
「…………うん」
少し安心したように微笑んで、彼は後ろからノイナを抱きしめる。けれどすぐにそわそわし出して、彼女の後頭部に唇を寄せてくる。
(もしかして、手持ち無沙汰なのかな……)
ノイナが料理をしている手前落ち着かなさそうにしているゲブラーに、彼女は簡単な手伝いをしてもらおうと思った。
「ゲブラー、よければお手伝いしてくれませんか?」
「て、てつだい?」
「はい。卵を二個、割ってほしいんです」
一瞬戸惑うような顔をするも、なぜか真剣な表情で彼は頷いた。ノイナは器と卵を二つ渡したところで、自分の手を動かしながら横目で彼の姿を見守る。
「…………」
卵を持つゲブラーの手がぷるぷると震えている。
「……ん!」
意を決して、卵を器の縁にぶつけた。
しかし加減を誤ったのか、卵の殻はぐしゃりと細かく割れ、中身と一緒に器に入り込んでしまう。
「あっ、あ」
慌てて殻の欠片を取り出そうとしたゲブラーは、そのまま器をシンクに突き落とす。見事に排水溝に吸い込まれてしまう卵は、もはや救出不可能だろう。
「……新しいの買ってくる」
「だっ、大丈夫ですよ! まだありますから、気にしないでください!」
芸術的とも言える不器用さに、ノイナは別の意味で驚いてしまう。慰めるように彼の腕をさするも、ゲブラーは罪悪感があるのか目を合わせてくれない。
「俺、ぜんぜん家事、できないんだよね……ほんとになにも、できなくて……」
「そうだったんですか……」
もしかしてゲブラーが露骨にスタールへの嫉妬を表に出し始めたのは、料理が上手い、というのがきっかけだったのかもしれない。家事がまったくできない自分と、家事も完璧にこなせるスタールとは、確かに圧倒的な差がある。
「だから……ノイナの手伝い、できない、かも……」
これもまた、ゲブラーの負い目のひとつ、だった。この不器用さのせいで、きっと彼は自分には人を殺すしか能がない、なんて思ってしまっているのだろう。
けれど、不器用な彼をそのままでいい、と言うのは逆効果な気がした。こういう場合は、できるようになるまでしっかりと補助してあげたほうが彼の自信になるだろう。
「大丈夫ですよ。確かに今は難しいかもしれませんが、練習すればちゃんとできるようになりますって」
「そうかな……」
「そうですよ。卵を割るのは、最初の練習としてはちょっと難しかったですね。私もたまに小さい殻が入ったまま料理しちゃって、食べたときに噛んで気づいたりしますから」
ようやくノイナと目を合わせて、彼は弱々しく頷く。やっぱりゲブラーも、家事ができるようになりたいとは思っているのだろう。
「一緒に頑張りましょう、ゲブラー」
「うん」
「あ! ゲブラーなら、材料を切るほうが得意なんじゃないですか? よかったら」
「ごめん、無理」
包丁を使ってみたらなんて言う前に、ゲブラーはきっぱりとした口調で断ってくる。
「ノイナのそばで刃物持ちたくない。本当に、危ないんだから」
それは前にも聞いたことのある言葉だった。
――ナイフ持った俺に近付かないで……!
ゲブラーはいつしか、ノイナのそばにいるときは決して武器を手にしないよう気をつけているようだった。今もナイフを携帯はしているらしいのだが、ノイナと一緒にいるときはもう出さない、なんて言っていた。
「だから……切る以外で、手伝えない?」
「あ、じゃあ、玉ねぎの皮を剥いてもらいましょうか」
「分かった……!」
意気込んで玉ねぎを受け取るゲブラーの姿に、ノイナは小さく笑みを浮かべた。けれどすぐに、頭の中にはさっきの言葉が浮かんでしまう。
スタールは彼の殺しの技術を、摂理だと形容していた。それは一体どういうことなのか。ゲブラーがノイナの側で刃物を持つことを嫌うのと、やはり関係があるのだろうか。
(なんとなくだけど……ゲブラーはできれば、人を殺す仕事から離れたほうがいい気がする……)
今の彼が抱えている不安定さは、やはりその圧倒的なまでの人殺しの才能が原因だ。できれば殺し屋という仕事から離れて、彼には生活力を身に付けて自信を持ってもらったほうがいいように思えた。
それにゲブラーの精神性も、殺し屋なんて職業の人間に適していないような気がした。ノイナが普段接している機関のその手の人員に比べて、ゲブラーはどこか常人に近いように思えるのだ。
そんなことを考えていると、ちまちまと玉ねぎの皮を剥がしていたゲブラーが、ぽつりと呟いた。
「お菓子、作れるようになりたいなぁ……」
「お菓子ですか?」
「うん。俺が美味しいお菓子作れるようになったら、ノイナも嬉しいでしょ?」
無邪気に微笑むゲブラーに、ノイナも小さく頷いた。
穏やかな彼のこの笑顔を守りたい。そう強く思いながら。
31 了
「家の場所は尾行して。鍵は、鍵開けでちょちょいって」
「あぁ~」
「殺し屋は殺すだけじゃないからね。相手の生活パターンとか、住んでるところとか、ちゃんと全部調べるんだから」
そう考えれば納得はできる。彼の仕事は他人の生活習慣を把握するところから始まるのだ。その過程で尾行もするだろうし、当然家に入り込むための鍵開けの技術を持っていても何らおかしくはない。
以前聞いた話だが、仕事も基本的には月単位の長いものが多いという。毎週仕事を終えて来ているのかと思えば、仕事の合間に息抜きとして女の子と遊んでいたようだ。
「でも、今までお家にあまり来ませんでしたよね?」
「……なんか、入りづらかった」
「入りづらい?」
「ん……ノイナの家は普通の家っぽいから」
どういうことかと首を傾げれば、ノイナから目を逸らして、寂しそうな声で彼は言う。
「こういうところ、あんま慣れないんだよね」
この口ぶりからして、ゲブラーは普通の家で普通に生活する、という経験が薄いのだろう。ノイナの家を知りながら長らく訪れなかったのも、もしかしたら自分がいていい場所なのかという戸惑いがあったからかもしれない。
「今日は、ちょっと勇気を出して?」
「……会いたかったって言ったでしょ」
「そうですね。少し驚きましたけど、ゲブラーが家に遊びに来てくれて、私は嬉しいですよ」
「…………うん」
少し安心したように微笑んで、彼は後ろからノイナを抱きしめる。けれどすぐにそわそわし出して、彼女の後頭部に唇を寄せてくる。
(もしかして、手持ち無沙汰なのかな……)
ノイナが料理をしている手前落ち着かなさそうにしているゲブラーに、彼女は簡単な手伝いをしてもらおうと思った。
「ゲブラー、よければお手伝いしてくれませんか?」
「て、てつだい?」
「はい。卵を二個、割ってほしいんです」
一瞬戸惑うような顔をするも、なぜか真剣な表情で彼は頷いた。ノイナは器と卵を二つ渡したところで、自分の手を動かしながら横目で彼の姿を見守る。
「…………」
卵を持つゲブラーの手がぷるぷると震えている。
「……ん!」
意を決して、卵を器の縁にぶつけた。
しかし加減を誤ったのか、卵の殻はぐしゃりと細かく割れ、中身と一緒に器に入り込んでしまう。
「あっ、あ」
慌てて殻の欠片を取り出そうとしたゲブラーは、そのまま器をシンクに突き落とす。見事に排水溝に吸い込まれてしまう卵は、もはや救出不可能だろう。
「……新しいの買ってくる」
「だっ、大丈夫ですよ! まだありますから、気にしないでください!」
芸術的とも言える不器用さに、ノイナは別の意味で驚いてしまう。慰めるように彼の腕をさするも、ゲブラーは罪悪感があるのか目を合わせてくれない。
「俺、ぜんぜん家事、できないんだよね……ほんとになにも、できなくて……」
「そうだったんですか……」
もしかしてゲブラーが露骨にスタールへの嫉妬を表に出し始めたのは、料理が上手い、というのがきっかけだったのかもしれない。家事がまったくできない自分と、家事も完璧にこなせるスタールとは、確かに圧倒的な差がある。
「だから……ノイナの手伝い、できない、かも……」
これもまた、ゲブラーの負い目のひとつ、だった。この不器用さのせいで、きっと彼は自分には人を殺すしか能がない、なんて思ってしまっているのだろう。
けれど、不器用な彼をそのままでいい、と言うのは逆効果な気がした。こういう場合は、できるようになるまでしっかりと補助してあげたほうが彼の自信になるだろう。
「大丈夫ですよ。確かに今は難しいかもしれませんが、練習すればちゃんとできるようになりますって」
「そうかな……」
「そうですよ。卵を割るのは、最初の練習としてはちょっと難しかったですね。私もたまに小さい殻が入ったまま料理しちゃって、食べたときに噛んで気づいたりしますから」
ようやくノイナと目を合わせて、彼は弱々しく頷く。やっぱりゲブラーも、家事ができるようになりたいとは思っているのだろう。
「一緒に頑張りましょう、ゲブラー」
「うん」
「あ! ゲブラーなら、材料を切るほうが得意なんじゃないですか? よかったら」
「ごめん、無理」
包丁を使ってみたらなんて言う前に、ゲブラーはきっぱりとした口調で断ってくる。
「ノイナのそばで刃物持ちたくない。本当に、危ないんだから」
それは前にも聞いたことのある言葉だった。
――ナイフ持った俺に近付かないで……!
ゲブラーはいつしか、ノイナのそばにいるときは決して武器を手にしないよう気をつけているようだった。今もナイフを携帯はしているらしいのだが、ノイナと一緒にいるときはもう出さない、なんて言っていた。
「だから……切る以外で、手伝えない?」
「あ、じゃあ、玉ねぎの皮を剥いてもらいましょうか」
「分かった……!」
意気込んで玉ねぎを受け取るゲブラーの姿に、ノイナは小さく笑みを浮かべた。けれどすぐに、頭の中にはさっきの言葉が浮かんでしまう。
スタールは彼の殺しの技術を、摂理だと形容していた。それは一体どういうことなのか。ゲブラーがノイナの側で刃物を持つことを嫌うのと、やはり関係があるのだろうか。
(なんとなくだけど……ゲブラーはできれば、人を殺す仕事から離れたほうがいい気がする……)
今の彼が抱えている不安定さは、やはりその圧倒的なまでの人殺しの才能が原因だ。できれば殺し屋という仕事から離れて、彼には生活力を身に付けて自信を持ってもらったほうがいいように思えた。
それにゲブラーの精神性も、殺し屋なんて職業の人間に適していないような気がした。ノイナが普段接している機関のその手の人員に比べて、ゲブラーはどこか常人に近いように思えるのだ。
そんなことを考えていると、ちまちまと玉ねぎの皮を剥がしていたゲブラーが、ぽつりと呟いた。
「お菓子、作れるようになりたいなぁ……」
「お菓子ですか?」
「うん。俺が美味しいお菓子作れるようになったら、ノイナも嬉しいでしょ?」
無邪気に微笑むゲブラーに、ノイナも小さく頷いた。
穏やかな彼のこの笑顔を守りたい。そう強く思いながら。
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