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「あぁ、んぁあっ……!」
「ふ……っ」


 びりびりと快感が走り抜けるのと同時に、ゲブラーも苦しげに呻く。中でぶるぶると震えるそれはゴム越しに精を吐き出して、体勢のせいかすぐに隙間から白濁が溢れてしまう。


「はぁ……、んんっ」


 荒々しくノイナは唇を奪われて、すぐに入り込んでくる舌に自分の舌を絡め取られてしまう。その間もゲブラーは抑えが効かない様子で腰を動かして、まだガチガチに硬いままの男根を突き上げてくる。


「んんふっ、んっ、んむっ」


 いやらしいくらいに絡みついてくる舌に、イったばかりの中がびくびくと跳ねて、きつく彼のものを締め上げる。まるでキスだけで何度も絶頂させられているような気がして、頭が快感でくらくらとしてしまう。
 ぬちゅぬちゅと、垂れ下がってきた精液が二人の肌を汚して糸を引く。その状態に気づいていないのか、それともまだ抜きたくないのか、彼は構わず彼女の中を犯し続けた。


「ふ、はぁ……ノイナ、んっ」


 キスの合間に愛おしそうに名前を呼んで、離れないようにきつく彼女を抱きしめる。休むことなく唇と舌を繋げて、くぐもった嬌声を漏らし合いながら、そのまますぐに這い上がってきた次の絶頂に感じ入った。


「んんっ、んぁっ、んぅ……っ」


 びくりと身体が跳ねて、どっと快楽の波に飲まれていく。繋がった場所はずっと震えっぱなしで、このまま止まらなくなってしまいそうな気さえした。
 続け様に二度目の吐精を済ませたところで、ようやくゲブラーも動きを止める。それでもすぐには抜かずにノイナを強く抱きしめ続け、じっくりと口付けの快楽に酔っていた。


「ん……ふぁ、んっむ、んぅ、んぁ、あ、ふぅ……っ」
「は、ぁ……っふ」


 数分くらいずっと舌を舐め回されていると、ゲブラーは小さく笑みをこぼして唇を離した。太く舌先に繋がる唾液の糸を恋しそうに舐め取って、それでも離れられずに彼女の舌先をいやらしく舐め回す。


「んんぅ」
「……キスしてる間、ずっと中ぴくぴくさせて、締め付けちゃって……俺とのキス、そんなに気持ちいい?」
「わ、わかん、ない、れす……」
「ふふ……」


 顔を真っ赤にして、蕩け切った表情を晒して、微妙に呂律が回っていないノイナに、ゲブラーは満足そうに笑みを浮かべる。


「今晩はいっぱいキスしてあげるから、ん……おっと」


 そこでようやく下腹部の大惨事に気づいたのか、ゲブラーは少しだけノイナを抱きしめる腕を弱めると、繋がっている場所に目をやった。
 替えずに二発も出してしまったせいで、ゴムはすっかり捲れ上がって、そこは精液でぐしょぐしょに汚れていた。これでは避妊の意味がない、と思うほどに。


「わわっ」


 慌ててノイナが立ち上がれば、べろりとゴムは外れてしまう。一応中には入ってはいないが、彼女の秘処は白濁で汚れきっている。


「ゴムは付け替えるのが面倒なんだよなぁ。興奮したときとかさ、そのまま抜かずに出したいじゃない?」
「よく分かんないですけど……」


 万が一を考え、ノイナは膣口にこびりついた精液を拭った。その最中に先ほどの熱い交わりを思い出し、じわじわと顔が熱くなってくる。


(す、すっごい、今まで一番、生々しいえっちだった……)


 肉欲を貪り合うような交合。ゲブラーが欲求不満だったせいか彼の責めも普段以上に熱が入って、まだ二回イっただけだというのに、もう数時間は交わっていたような錯覚さえする。


(思えば私も、ちょっとは……溜まってた、のかな……?)


 今まで以上に満たされた心地になったのは、それだけ飢えていたからのような気がして、ちょっと恥ずかしくなる。なんだかんだゲブラーとのセックスは気持ちがいいため、身体も自然とそれを追い求めてしまうのだろう。


「ねぇノイナ」
「なんですか?」
「今日、危ない日?」


 精液まみれになった男根を綺麗にしながら、ゲブラーはそんなことを聞いてくる。長ったらしいキスのせいかちょっと頭がぼうっとしていたノイナは、その発言に疑問を感じることなく、頭の中で身体のスケジュールを確認する。


「たぶん……大丈夫、だと思いますけど」
「そっか」


 ノイナの返事を聞いたゲブラーは嬉しそうに微笑む。そして早くも勃起した男根を晒して、ノイナに迫ってくる。


「じゃあ、続きと行こうか」
「はい……え?」
「また向かいあってちゅーしながらする? それともバックでする? ノイナが選んでいいよ」


 一向にゴムをつけるそぶりもなく、生のままの剛直を股に擦り付けてくるゲブラーに、ノイナは硬直する。早くもとろとろと先走りを滲ませるそれは、薄い膜に隔たれることなく彼女の愛液と混じっている。


「あのっ、ゲブラー、ゴム」
「バックにしようか。さすがに舌疲れたし、ノイナも動いて疲れたよね」
「いや、その前に」
「ほら、生セックスするよぉ」


 はっきりと生ですると宣言され、ノイナはとっさに彼から距離を取ろうとする。だがゲブラーから逃げられるはずもなく、背中を向けた彼女はがっしりと腰を掴まれてしまう。


「だめですっ、ゴムしてくださいゲブラー!」

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