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05-03 *

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「こんな時間に出歩いてるなんて珍しいですね」
「ちょうど偶然出会ったお姉さん二人と一晩楽しんで別れてきたところだよ」
「うわぁ……」


 常人ならざるゲブラーの性欲ドン引きしつつ、自分以外の女もちゃっかり食ってるんだななんて呑気にノイナは思った。
 だが発散させたあとならば安全だ。そう思って安堵のため息をついていると、ノイナが抱えている物が気になったのか、ゲブラーは中を覗き込もうとする。


「ノイナは何してるの? それなぁに? 教えてよ~」
「仕事中です。邪魔しないでください」


 えっちな映像作品を抱えていると知られれば、絶対に何か言われる。ついでに面倒なことにもなる。そんな予感からノイナはゲブラーを華麗に避けようとする。


「まぁまぁ、そんな冷たくあしらわないでって」
「わっ」


 後ろから抱きしめられ、ノイナは驚いた様子で声をあげる。すぐにその腕から逃れようと身をよじる、が。


「ひぅっ、ど、どどどこ触って」
「どこって」


 するりとスカートをくぐり抜け、不躾なゲブラーの手が下着越しに股座を弄る。


「ここっ、外ですよ……!」
「知ってるよ」
「なん、ちょっ、ぁうっ」


 あっという間に下着に潜り込んだ手は、秘裂をいやらしく撫でながら芯を執拗に刺激し始める。
 一応目の前は壁で、大通りに背を向けているうえにゲブラーが影になって見えはしない状況だとしても、真っ昼間の路上で大事な場所を触られ、ノイナは焦る。


「ねーぇ、何抱えてるの? 教えないとここで潮吹かせるよ」
「なん、でっ、そこまで……!」
「なんで? 面白いからに決まってるじゃん。あ、濡れてきたねぇ」


 早くも秘芯での刺激で愛液が滲んできたのを察し、ゲブラーは無遠慮にも指を中へと潜り込ませてくる。くちゅくちゅと音を立てながらいつものように尿道側の膣壁を刺激し、前屈みになって耐えるノイナの耳元で愉快そうに喉を鳴らした。


「あ、ちなみに嘘はダメだよ? 俺、嘘ついてるかだいたい分かるから」
「んんっ、んっく、ぅ」
「あんたは嘘下手そうだし。正直に答えた方が恥ずかしいことにならないと思うけど」


 煽るようにべろりと彼女の耳を舐めて、ゲブラーはさらにしつこく中を弄ってくる。このままだと本当にイってしまいそうで、ノイナは必死に本当のことを言った。


「ぽ、ポルノビデオですっ」
「へぇ、なんでそんなもの持ってるの?」
「その前に、止めっ、て」
「最後まで言わないと止めなーい」
「そんなっ」


 器用に彼の親指がぐりぐりと陰核を嬲り始め、ノイナは崩れ落ちそうになる。けれどそれもゲブラーの腕でしっかり抱え込まれて、逃れることもできない。


「勉強っ、べんきょうしようと、思ったんですっ」
「何のために?」
「それ、は……っ、下手くそだって、言われたか、らっ、ひんんっ……!」


 説明を終えるのと同時に、甘やかな刺激が全身を駆け抜ける。屋外で、人目のあるところで、イってしまったのだ。
 それを理解したノイナは息を荒くしながら羞恥心で顔を真っ赤にする。だというのに身体は物欲しそうにゲブラーの指をしゃぶって、おねだりをしているようだった。


「なるほどねぇ……そんなに俺を懐柔したいんだ」
「それは、当然です……」
「ふぅん、へぇえ……」
「ちょ、っと!」


 まだぐちゅぐちゅといやらしく指を動かしてくるゲブラーに、ノイナは約束が違うと彼の不躾な腕を軽く叩いた。


「はぁ……ノイナ」
「なん、んっ、ですか」


 耳元に彼の唇が触れたかと思えば、ふうっと息を吹きかけられる。それにぞわぞわと背筋を震わせていれば、吐息混じりの掠れた声で囁かれる。


「勃っちゃいそう」
「っ……ん!?」
「ここでシちゃおうか。バックで、動物みたいに交わって……最高に気持ちよさそうだよねぇ」
「路上でそんなことできませんよ! 我慢して、ください……!」
「いてっ」


 ゲブラーの腕をつねれば、彼はようやく手を止めてくれる。すぐさま振り返って距離をとると、愛液塗れの指をしゃぶりながらゲブラーは笑っていた。


「正直に言いました。それじゃ!」
「待ちなって、冗談だよ」


 逃げようとすればやはりまた捕まえられてしまい、抵抗しようとするもひょいと抱き上げられてしまう。いわゆる、お姫様抱っこというやつで。


「俺も一緒に見るよ! 楽しそうだし!」
「ま、まぁ、見るだけなら……」
「やったー! それじゃあね」


 機嫌良さげにホテルに向かいながら、ゲブラーはノイナを見ていやらしく笑う。


「見ながら実践しようね♡」
「は?」
「楽しみだなー! いっぱいあるみたいだし、退屈しなさそうだね!」


 さあっとノイナは顔を青くする。今この男は何と言ったか。そもそも、今さっきお楽しみを終えてきたばかりではなかったのか。


「それだけは絶対に嫌です……!!」


 全力で拒否すると言葉にするも、それがゲブラーに届くはずもなく。
 ノイナは再びゲブラーに玩具として弄ばれることが決まってしまっていた。



05 了
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