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第二部 淡水の王者と虫の王者
出会い、そして繋がり
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夜は、まだ肌寒い日があったりと、気温は安定していないが、
昼間は、陽射しも強く、日傘がいるような日が続いていた。
一人の年配の女性が、日傘をさし、荷物を持って歩いていると
一人の男性が声を掛けてきた。
「よろしかったら、荷物を持ちましょうか?」
年配の女性は、男の目をみつめた。
齢は60をとうに超えており、人を見る目も十二分に養っていた。
「お願いできるかしら?」
「はい、喜んで。」
時野は、ニッコリと微笑んで、荷物を受け取った。
「そう、時野さんて言うの、お仕事は何を?」
「会社が潰れて、失業中です。」
「まあ、それは、お気の毒に。」
「千勢さんは、今からお帰りですか?」
女性は、井伊千勢と自己紹介していた。
「そうよ、5分くらい歩いた所よ。」
「じゃあ、そちらまでお持ちします。」
「お願いね。」
井伊千勢は、時野を完全に信用していた。
このご時世、老女に話しかけてくる人間の9割が悪人と言っても
いい位だった。
「それにしても、時野さんの目は本当に澄んでるのね。」
「そ、そうですか?言われたことなくて。」
「時野さんみたいなタイプは、相当な女ったらしになれそうね。」
「よ、よく言われます・・・。」
「姿勢もいいし、女性のエスコートにも長けている。
目が澄んでなかったら、完全に詐欺師と間違ってたわ。」
「さ、詐欺師ですか?」
「時野さんみたいなタイプに惚れた女性は、不幸になりそうね。」
「う・・・。」
「私も、もう10歳若かったら危なかったわ。」
「千勢さんは十分お綺麗だと思いますよ?」
「そういう事をしれっと言えるのが、時野さんね。」
「・・・。」
「私、みたいな年齢の女性に下の名前で呼ぶのも、凄いと思うわよ?」
「いやあ、昔から祖母に女性は何歳になっても、女性と叩きこまれましたんで。」
「いいお祖母さんね。」
「ええ。女性のエスコートも小さいころから叩き込まれました。」
「まさかお祖母さんも、こんなモンスターに育つなんて思わなかったでしょうね。」
「モ、モンスターって・・・。」
「お祖母さんは?」
「もう亡くなってます。」
「そう、残念ね。」
そうして、二人は、古風な屋敷に着いた。
「随分大きいお家ですね。道場か何か?」
「ええ、薙刀と礼儀作法を教えたりしてるの。」
「なるほど、千勢さんが姿勢がいいのは、そのせいですか。」
「ありがとう。」
「おばあ様、おられますか?」
道場から、女性の声がした。
二人は道場へと向かった。
「あら、千鶴、学校は終わったの?」
「はい、あのその方は?」
井伊千鶴は、訝しげな目で時野を見た。
「初めまして、時野正と申します。」
そう言って、千鶴の前に跪いて、手を取り甲に軽く口づけした。
「ななな、何するんですかっ!」
真っ赤になって怒る千鶴。
「時野さん、千鶴は、まだネンネなんて、お手柔らかにね。」
「高校生?」
150センチ台の小さい千鶴に対して、誠意を持って尋ねた。
本当なら、中学生?と聞いてもいい位だ。
「だ、大学生ですっ!なんですか、この失礼な人はっ!」
「千勢さん、大学生にネンネは、酷いんじゃないかな?」
「この娘の頭の中は、剣道一色ですからね。色恋沙汰には疎いんですよ。」
「なるほど。」
「勝手に、納得しないでくださいっ!」
「それにしても。」
そう言って、千鶴の瞳をジッと見つめた。
「俺たちどっかで、会ってない?」
「おやまあ、女ったらしの常套文句ね。千鶴気を付けてね。
時野さんは、そういう人だから。」
見つめあう二人。
そして・・・。
「「ああああーっ」」」
お互いが指を指す。
「釣り仙人っ!!!」
「武者たんっ!!!」
「誰が武者たんですかっ!誰がっ!」
「おや、本当に知り合いだったの?」
千勢が聞いた。
「お姫様だっこした仲なんですよ。」
「あら、まあ。」
「ぐがjらごあいうrっ。」
千鶴が言葉になってない声をあげた。
「ノーカンです。ゲームなんですからっ!」
強く、強く言った。
「あら、最近はそういうゲームがあるのね。
私の時代にも王様ゲームとかあったのよ。」
「ゲームと言っても、ゲーム機を使ったバーチャルゲームなんですよ。」
時野が説明した。
「そういえば、千鶴がなんか被って寝てたのを見たことあるわ。」
「そういうのです。」
「今どきの人は、そういうのでデートとかするのねえ。」
「お、おばあ様っ!そういうゲームじゃありませんからっ!」
この後、千鶴は千勢にお姫様抱っこに至った経緯を一通り説明をした。
「なるほどね。そういう経緯でお姫様抱っこになったわけね。」
「そうですっ!この人が無理やりっ!」
そう言って、千鶴は、時野を指さした。
「それは時野さんに失礼ですよ?助けてもらったんでしょ?」
「そ、そうですけど・・・。」
「時野さんは、まさに王子様ね。」
「いやあ、そんなあ。」
素直に照れる時野。
「何処がですかっ!ゲーム内じゃあ若干若いですが、おっさんですよ?」
グサッ。
自分では、おっさんを自覚してる時野だが、JDに面と向かって言われると
何故か傷ついた。
「時野さんはおいくつ?」
「42になりました。」
「独身でいらっしゃるの?」
「バツイチですね。」
「本当、時野さんは一切隠し事しない方ね。」
「ええ、女性には嘘をつくなと。」
「お祖母さんに?」
「はい。」
「千鶴は、二十歳になったばかりで、まだネンネですけど、宜しくお願いしますね。」
「へ?」
いきなりの祖母公認となってしまった。
「ななな、なに言ってるんですかっ、おばあ様。」
「あら、知らない仲じゃないんでしょ?」
「ゲーム内ですっ!リアルは、今日が初対面なんですからっ!」
「誰でも最初は初対面ですよ?」
大きい意味で取られてしまった。
「と、とにかく。釣り仙人っ!勘違いしないでくださいね。」
「ひどいな千鶴ちゃん。時野って自己紹介したのに。」
「なんでいきなり、名前呼びなんですかっ!」
「えっと・・・。武者たんって呼べば?」
「いい訳ないでしょっ!」
昼間は、陽射しも強く、日傘がいるような日が続いていた。
一人の年配の女性が、日傘をさし、荷物を持って歩いていると
一人の男性が声を掛けてきた。
「よろしかったら、荷物を持ちましょうか?」
年配の女性は、男の目をみつめた。
齢は60をとうに超えており、人を見る目も十二分に養っていた。
「お願いできるかしら?」
「はい、喜んで。」
時野は、ニッコリと微笑んで、荷物を受け取った。
「そう、時野さんて言うの、お仕事は何を?」
「会社が潰れて、失業中です。」
「まあ、それは、お気の毒に。」
「千勢さんは、今からお帰りですか?」
女性は、井伊千勢と自己紹介していた。
「そうよ、5分くらい歩いた所よ。」
「じゃあ、そちらまでお持ちします。」
「お願いね。」
井伊千勢は、時野を完全に信用していた。
このご時世、老女に話しかけてくる人間の9割が悪人と言っても
いい位だった。
「それにしても、時野さんの目は本当に澄んでるのね。」
「そ、そうですか?言われたことなくて。」
「時野さんみたいなタイプは、相当な女ったらしになれそうね。」
「よ、よく言われます・・・。」
「姿勢もいいし、女性のエスコートにも長けている。
目が澄んでなかったら、完全に詐欺師と間違ってたわ。」
「さ、詐欺師ですか?」
「時野さんみたいなタイプに惚れた女性は、不幸になりそうね。」
「う・・・。」
「私も、もう10歳若かったら危なかったわ。」
「千勢さんは十分お綺麗だと思いますよ?」
「そういう事をしれっと言えるのが、時野さんね。」
「・・・。」
「私、みたいな年齢の女性に下の名前で呼ぶのも、凄いと思うわよ?」
「いやあ、昔から祖母に女性は何歳になっても、女性と叩きこまれましたんで。」
「いいお祖母さんね。」
「ええ。女性のエスコートも小さいころから叩き込まれました。」
「まさかお祖母さんも、こんなモンスターに育つなんて思わなかったでしょうね。」
「モ、モンスターって・・・。」
「お祖母さんは?」
「もう亡くなってます。」
「そう、残念ね。」
そうして、二人は、古風な屋敷に着いた。
「随分大きいお家ですね。道場か何か?」
「ええ、薙刀と礼儀作法を教えたりしてるの。」
「なるほど、千勢さんが姿勢がいいのは、そのせいですか。」
「ありがとう。」
「おばあ様、おられますか?」
道場から、女性の声がした。
二人は道場へと向かった。
「あら、千鶴、学校は終わったの?」
「はい、あのその方は?」
井伊千鶴は、訝しげな目で時野を見た。
「初めまして、時野正と申します。」
そう言って、千鶴の前に跪いて、手を取り甲に軽く口づけした。
「ななな、何するんですかっ!」
真っ赤になって怒る千鶴。
「時野さん、千鶴は、まだネンネなんて、お手柔らかにね。」
「高校生?」
150センチ台の小さい千鶴に対して、誠意を持って尋ねた。
本当なら、中学生?と聞いてもいい位だ。
「だ、大学生ですっ!なんですか、この失礼な人はっ!」
「千勢さん、大学生にネンネは、酷いんじゃないかな?」
「この娘の頭の中は、剣道一色ですからね。色恋沙汰には疎いんですよ。」
「なるほど。」
「勝手に、納得しないでくださいっ!」
「それにしても。」
そう言って、千鶴の瞳をジッと見つめた。
「俺たちどっかで、会ってない?」
「おやまあ、女ったらしの常套文句ね。千鶴気を付けてね。
時野さんは、そういう人だから。」
見つめあう二人。
そして・・・。
「「ああああーっ」」」
お互いが指を指す。
「釣り仙人っ!!!」
「武者たんっ!!!」
「誰が武者たんですかっ!誰がっ!」
「おや、本当に知り合いだったの?」
千勢が聞いた。
「お姫様だっこした仲なんですよ。」
「あら、まあ。」
「ぐがjらごあいうrっ。」
千鶴が言葉になってない声をあげた。
「ノーカンです。ゲームなんですからっ!」
強く、強く言った。
「あら、最近はそういうゲームがあるのね。
私の時代にも王様ゲームとかあったのよ。」
「ゲームと言っても、ゲーム機を使ったバーチャルゲームなんですよ。」
時野が説明した。
「そういえば、千鶴がなんか被って寝てたのを見たことあるわ。」
「そういうのです。」
「今どきの人は、そういうのでデートとかするのねえ。」
「お、おばあ様っ!そういうゲームじゃありませんからっ!」
この後、千鶴は千勢にお姫様抱っこに至った経緯を一通り説明をした。
「なるほどね。そういう経緯でお姫様抱っこになったわけね。」
「そうですっ!この人が無理やりっ!」
そう言って、千鶴は、時野を指さした。
「それは時野さんに失礼ですよ?助けてもらったんでしょ?」
「そ、そうですけど・・・。」
「時野さんは、まさに王子様ね。」
「いやあ、そんなあ。」
素直に照れる時野。
「何処がですかっ!ゲーム内じゃあ若干若いですが、おっさんですよ?」
グサッ。
自分では、おっさんを自覚してる時野だが、JDに面と向かって言われると
何故か傷ついた。
「時野さんはおいくつ?」
「42になりました。」
「独身でいらっしゃるの?」
「バツイチですね。」
「本当、時野さんは一切隠し事しない方ね。」
「ええ、女性には嘘をつくなと。」
「お祖母さんに?」
「はい。」
「千鶴は、二十歳になったばかりで、まだネンネですけど、宜しくお願いしますね。」
「へ?」
いきなりの祖母公認となってしまった。
「ななな、なに言ってるんですかっ、おばあ様。」
「あら、知らない仲じゃないんでしょ?」
「ゲーム内ですっ!リアルは、今日が初対面なんですからっ!」
「誰でも最初は初対面ですよ?」
大きい意味で取られてしまった。
「と、とにかく。釣り仙人っ!勘違いしないでくださいね。」
「ひどいな千鶴ちゃん。時野って自己紹介したのに。」
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