19 / 31
第二章:スイーツ王子と盗難事件
第三話~豚さん、意外とモテるのね~
しおりを挟む
「ちょーっと待ったっ! 汝、どこに行こうとしている。我が名乗ったのだ、汝も名乗るのが礼儀であろう」
ベルトリオはドヤ顔でそう言った。そして私に近づいてくる。歩くたびに、ドスン、ドスン、と怪獣が歩いたみたいな音がした。
絶対に人が歩く音じゃない。体重がいったいどれだけあるんだろう。不思議でしょうがないよ。
近づいてきたベルトリオは、歩くたびに大量の汗を慣れ流し、匂いがすごいことになっていた。
まだ春だから、夏ほど暑いわけじゃないんだけど、そこまで汗をかいて大丈夫なのかなって気持ちと臭くて近づきたくないという強い気持ちが湧いてきた。だから私はとっさにベルトリオから距離を取る。
「……汝、なぜ我から距離を取る」
「だって臭いし……じゃなかった。ハーメツン王国の第二王子様に近づくなんて、恐れ多いですわ」
「汝、今臭いとーー」
「気のせいですわ」
危ない、つい口がすべてしまった。この国の法律は歴代国王のくだらない名言でできている。下手なことを口にすればたちまち破滅に向かうだろう。
私はそれを人形バラバラ事件の時に理解した。
いつやってくるかわからない破滅イベントにおびえるなら、いっそのこと破滅イベントが起こらないような行動をすればいい。
もしかしたら、それで十年後ぐらいに起こるゲームの破滅イベントも回避できるかもっ!
むふふ、これはいい考えだ。頑張ろう。
「なにやら考え事をしている様子だが、そろそろ名乗ったらどうなのだ、ん?」
決め顔がうぜぇ。
「っち、私はヘンリー・フォン・ブスガルトですわ。私のお父様があなたのお父様の弟になります。つまり、私とあなたは従妹ということになりますわ。気持ち悪い……」
「今舌打ちをしたなっ! というか気持ち悪いってなんだっ!」
「気のせいですわ」
「…………そうか、気のせいか」
ベルトリオは複雑そうな顔をしながら、納得した。こいつ、ちょろいな。
私の前世の記憶にあるベルトリオはこんなキャラじゃなかったはず。一体何があったら、このオークが俺様系ナルシストのうぜぇ王子になるんだろう。
「まあいい、汝、我についてこい。我はこれからうまいスィィィィィツを食べに行くとこだったのだよ。従妹であるならば、ごちそうしてやるのが王子の務め。どうだ、来るか?」
かっこよく言ったつもりなんだろうけど、言葉と行動がかみ合っていない。
こう、初めて女の子に声をかけておどおどしている感じがする。
それに、無駄に伸ばした言い方がすげぇうざいけど、一緒スイーツを食べに行こうよって、私にナンパしているのかな。
やっぱりこいつは、私の知っているベルトリオなのかもしれないとちょっとだけ納得した。
こうやって女の子に慣れていき、最終的には所かまわず手を出す狼になっていくんだね。
んでもって、『恋愛は破滅の後で』の主人公に手を出した途端、フルボッコにされるんだ。可哀そうに。
憐れんだ目で見ていると、ベルトリオがちょっとだけきょどった。初めて声をかけてみたけど、もしかして気持ち悪がられているのかな? みたいなことを思っていそうだ。
まあ、気持ち悪いのは事実なんだけどね。
なんか小物っぽいと思ったとたん、なんだかかわいい奴だと思った。
見た目は気持ち悪いけど、私が大っ嫌いなベルトリオとは違うんだ。ちょっとぐらい遊んであげてもいいかな。
「はぁ、仕方ないわね。ついていってあげる。しっかりエスコートして頂戴ね」
「おおおお、おう、我に任せるがいいっ! さぁ、手をーー」
「それは遠慮しておくわ」
そういうと肩をしょんぼりとさせた。愛いやつめ。だけどそれは出来なんだよ。
手をつないだ途端、隠れている半蔵が何をするかわからないからな。今でも殺気みたいなものがひしひしと感じられる。
トラブルにならないといいなーと思いながら、私とベルトリオは王都のお菓子屋さんに向かうことになった。
◇◆◇◆◇◆◇◆
ベルトリオについていた結果、たどり着いた場所はケーキ屋さんだった。
店の名前はシャルロッテクロイツ。店の前にいるだけで、甘い匂いが漂ってくる。
ここは女の子にはつらい場所だ。
だって、店の前にいるだけで、涎が……。
ここはおいしいケーキ屋さんなんだろう。いいなー。こんなおいしそうなケーキ屋さんが近場にあるなんて、王都って素晴らしいっ!
でもついでにあれもあると私的にはうれしいんだけどな。こう、龍厨房に匹敵するほどおいしい中華屋さん。
ケーキと同じぐらい中華料理が大好きだからねっ!
「ここは我が知る中でもかなりおいしいケーキ屋さんである。マカロンやシュークリームなど、たくさんの種類のスウィィィィィィツがあるが、中でもショートケーキが絶品であるっ!」
「そうなんだー、店の前にいるだけでもすごくいい匂いがするもんね。きっと絶品なんだよっ!」
「そ、そうだ。あまりのおいしさに世界が変わるほどだからなっ!」
ケーキの話になると、ちょっとばかし声のトーンが高くなっていた。ベルトリオは本当にスイーツが大好きなんだね。
さて、店の中に入ろうとしたとき、周りから声が聞こえてきた。
「ねぇ見て、スイーツ王子よ」
「え、彼が行った店はどこも絶品といわれるあの?」
「きゃあああ、スイーツ王子様っ! 今日も最高のグルメリポートをお願いしますっ!」
「わ、私もあの店行ってみようかな?」
「あんた、太るわよ。私は太らない体質だから、食べに行くけどね。太る体質の人は可哀そう、っぷ」
周りの女性たちが、ベルトリオを見てざわめきだす。こいつはかなりのスイーツ通なんだな。入った店はどれも絶品とは、食に対する、いやおかし対するセンスが素晴らしい。
そりゃ周りの女性たちがざわめくわけだ。
だって女の子は甘いものが大好きだからねっ!
でも最後の奴。あれはダメだ。なにが「太る体質の人は可哀そう、っぷ」だよ。最低だよ。本当に最低だよっ!
太らない体質の女の子は女の子の敵だっ! うらやましい……。
「何やら周りが騒がしいな。まあいい。ヘンリー、早く入ろうっ!」
若干テンション高めにベルトリオは言った。スイーツが楽しみすぎてだろうか。私も楽しみだ。ショートケーキ、楽しみだなー。
という訳で、ケーキ屋さんに入りました。中に入るとさらに強い匂いが感じられる。ガラスケースの中に並べられたたくさんのスイーツ。ショートケーキをはじめ、フルーツタルト、モンブラン、エクレア、マカロン、シュークリーム、ロールケーキとどれもおいしそうだった。
中でもひときわ目立つのはダークベリータルト。ブルーベリーとブラックベリーを使ったタルト。こっちのほうがショートケーキよりも値段が高く、おいしそうなんだけど……ベルトリオが言うにはショートケーキが一番おいしんだよね。むむむ、迷っちゃう。どれを食べようかな?
「迷っているのなら、我がほしいものをすべて買ってやろう」
「っきゃ、素敵!」
私は割と現金な性格をしているのかもしれない。さっきまで毛嫌いしているぐらいに、気持ち悪いとか舌打ちとかしていたけど、買ってくれる言ってくれただけで、素敵って……。
まあいいよ。おいしいものが食べられてこっちはうれしいからねっ!
でも……気にしなければいけないことがある。それは体重。食べたいものを食べてしまったら、家柄しか取り柄がない、残念令嬢になっちゃうっ! さて、どれを食べようかな。
ベルトリオはドヤ顔でそう言った。そして私に近づいてくる。歩くたびに、ドスン、ドスン、と怪獣が歩いたみたいな音がした。
絶対に人が歩く音じゃない。体重がいったいどれだけあるんだろう。不思議でしょうがないよ。
近づいてきたベルトリオは、歩くたびに大量の汗を慣れ流し、匂いがすごいことになっていた。
まだ春だから、夏ほど暑いわけじゃないんだけど、そこまで汗をかいて大丈夫なのかなって気持ちと臭くて近づきたくないという強い気持ちが湧いてきた。だから私はとっさにベルトリオから距離を取る。
「……汝、なぜ我から距離を取る」
「だって臭いし……じゃなかった。ハーメツン王国の第二王子様に近づくなんて、恐れ多いですわ」
「汝、今臭いとーー」
「気のせいですわ」
危ない、つい口がすべてしまった。この国の法律は歴代国王のくだらない名言でできている。下手なことを口にすればたちまち破滅に向かうだろう。
私はそれを人形バラバラ事件の時に理解した。
いつやってくるかわからない破滅イベントにおびえるなら、いっそのこと破滅イベントが起こらないような行動をすればいい。
もしかしたら、それで十年後ぐらいに起こるゲームの破滅イベントも回避できるかもっ!
むふふ、これはいい考えだ。頑張ろう。
「なにやら考え事をしている様子だが、そろそろ名乗ったらどうなのだ、ん?」
決め顔がうぜぇ。
「っち、私はヘンリー・フォン・ブスガルトですわ。私のお父様があなたのお父様の弟になります。つまり、私とあなたは従妹ということになりますわ。気持ち悪い……」
「今舌打ちをしたなっ! というか気持ち悪いってなんだっ!」
「気のせいですわ」
「…………そうか、気のせいか」
ベルトリオは複雑そうな顔をしながら、納得した。こいつ、ちょろいな。
私の前世の記憶にあるベルトリオはこんなキャラじゃなかったはず。一体何があったら、このオークが俺様系ナルシストのうぜぇ王子になるんだろう。
「まあいい、汝、我についてこい。我はこれからうまいスィィィィィツを食べに行くとこだったのだよ。従妹であるならば、ごちそうしてやるのが王子の務め。どうだ、来るか?」
かっこよく言ったつもりなんだろうけど、言葉と行動がかみ合っていない。
こう、初めて女の子に声をかけておどおどしている感じがする。
それに、無駄に伸ばした言い方がすげぇうざいけど、一緒スイーツを食べに行こうよって、私にナンパしているのかな。
やっぱりこいつは、私の知っているベルトリオなのかもしれないとちょっとだけ納得した。
こうやって女の子に慣れていき、最終的には所かまわず手を出す狼になっていくんだね。
んでもって、『恋愛は破滅の後で』の主人公に手を出した途端、フルボッコにされるんだ。可哀そうに。
憐れんだ目で見ていると、ベルトリオがちょっとだけきょどった。初めて声をかけてみたけど、もしかして気持ち悪がられているのかな? みたいなことを思っていそうだ。
まあ、気持ち悪いのは事実なんだけどね。
なんか小物っぽいと思ったとたん、なんだかかわいい奴だと思った。
見た目は気持ち悪いけど、私が大っ嫌いなベルトリオとは違うんだ。ちょっとぐらい遊んであげてもいいかな。
「はぁ、仕方ないわね。ついていってあげる。しっかりエスコートして頂戴ね」
「おおおお、おう、我に任せるがいいっ! さぁ、手をーー」
「それは遠慮しておくわ」
そういうと肩をしょんぼりとさせた。愛いやつめ。だけどそれは出来なんだよ。
手をつないだ途端、隠れている半蔵が何をするかわからないからな。今でも殺気みたいなものがひしひしと感じられる。
トラブルにならないといいなーと思いながら、私とベルトリオは王都のお菓子屋さんに向かうことになった。
◇◆◇◆◇◆◇◆
ベルトリオについていた結果、たどり着いた場所はケーキ屋さんだった。
店の名前はシャルロッテクロイツ。店の前にいるだけで、甘い匂いが漂ってくる。
ここは女の子にはつらい場所だ。
だって、店の前にいるだけで、涎が……。
ここはおいしいケーキ屋さんなんだろう。いいなー。こんなおいしそうなケーキ屋さんが近場にあるなんて、王都って素晴らしいっ!
でもついでにあれもあると私的にはうれしいんだけどな。こう、龍厨房に匹敵するほどおいしい中華屋さん。
ケーキと同じぐらい中華料理が大好きだからねっ!
「ここは我が知る中でもかなりおいしいケーキ屋さんである。マカロンやシュークリームなど、たくさんの種類のスウィィィィィィツがあるが、中でもショートケーキが絶品であるっ!」
「そうなんだー、店の前にいるだけでもすごくいい匂いがするもんね。きっと絶品なんだよっ!」
「そ、そうだ。あまりのおいしさに世界が変わるほどだからなっ!」
ケーキの話になると、ちょっとばかし声のトーンが高くなっていた。ベルトリオは本当にスイーツが大好きなんだね。
さて、店の中に入ろうとしたとき、周りから声が聞こえてきた。
「ねぇ見て、スイーツ王子よ」
「え、彼が行った店はどこも絶品といわれるあの?」
「きゃあああ、スイーツ王子様っ! 今日も最高のグルメリポートをお願いしますっ!」
「わ、私もあの店行ってみようかな?」
「あんた、太るわよ。私は太らない体質だから、食べに行くけどね。太る体質の人は可哀そう、っぷ」
周りの女性たちが、ベルトリオを見てざわめきだす。こいつはかなりのスイーツ通なんだな。入った店はどれも絶品とは、食に対する、いやおかし対するセンスが素晴らしい。
そりゃ周りの女性たちがざわめくわけだ。
だって女の子は甘いものが大好きだからねっ!
でも最後の奴。あれはダメだ。なにが「太る体質の人は可哀そう、っぷ」だよ。最低だよ。本当に最低だよっ!
太らない体質の女の子は女の子の敵だっ! うらやましい……。
「何やら周りが騒がしいな。まあいい。ヘンリー、早く入ろうっ!」
若干テンション高めにベルトリオは言った。スイーツが楽しみすぎてだろうか。私も楽しみだ。ショートケーキ、楽しみだなー。
という訳で、ケーキ屋さんに入りました。中に入るとさらに強い匂いが感じられる。ガラスケースの中に並べられたたくさんのスイーツ。ショートケーキをはじめ、フルーツタルト、モンブラン、エクレア、マカロン、シュークリーム、ロールケーキとどれもおいしそうだった。
中でもひときわ目立つのはダークベリータルト。ブルーベリーとブラックベリーを使ったタルト。こっちのほうがショートケーキよりも値段が高く、おいしそうなんだけど……ベルトリオが言うにはショートケーキが一番おいしんだよね。むむむ、迷っちゃう。どれを食べようかな?
「迷っているのなら、我がほしいものをすべて買ってやろう」
「っきゃ、素敵!」
私は割と現金な性格をしているのかもしれない。さっきまで毛嫌いしているぐらいに、気持ち悪いとか舌打ちとかしていたけど、買ってくれる言ってくれただけで、素敵って……。
まあいいよ。おいしいものが食べられてこっちはうれしいからねっ!
でも……気にしなければいけないことがある。それは体重。食べたいものを食べてしまったら、家柄しか取り柄がない、残念令嬢になっちゃうっ! さて、どれを食べようかな。
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
【完結】貴方たちはお呼びではありませんわ。攻略いたしません!
宇水涼麻
ファンタジー
アンナリセルはあわてんぼうで死にそうになった。その時、前世を思い出した。
前世でプレーしたゲームに酷似した世界であると感じたアンナリセルは自分自身と推しキャラを守るため、攻略対象者と距離を置くことを願う。
そんな彼女の願いは叶うのか?
毎日朝方更新予定です。
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
悪役令嬢は所詮悪役令嬢
白雪の雫
ファンタジー
「アネット=アンダーソン!貴女の私に対する仕打ちは到底許されるものではありません!殿下、どうかあの平民の女に頭を下げるように言って下さいませ!」
魔力に秀でているという理由で聖女に選ばれてしまったアネットは、平民であるにも関わらず公爵令嬢にして王太子殿下の婚約者である自分を階段から突き落とそうとしただの、冬の池に突き落として凍死させようとしただの、魔物を操って殺そうとしただの──・・・。
リリスが言っている事は全て彼女達による自作自演だ。というより、ゲームの中でリリスがヒロインであるアネットに対して行っていた所業である。
愛しいリリスに縋られたものだから男としての株を上げたい王太子は、アネットが無実だと分かった上で彼女を断罪しようとするのだが、そこに父親である国王と教皇、そして聖女の夫がやって来る──・・・。
悪役令嬢がいい子ちゃん、ヒロインが脳内お花畑のビッチヒドインで『ざまぁ』されるのが多いので、逆にしたらどうなるのか?という思い付きで浮かんだ話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる