21 / 67
【浮気な彼氏#8-1】退路を塞がれるだけでは済まなかった話
しおりを挟む
でもと反論しかけた僕に、暁都さんは矢継ぎ早に続けた。
「仕事用にパソコン必要なら俺の貸してやるよ」
「着替えも寝巻きも全部準備するし」
「それにな、携帯なんかあるから元彼が気になるんだよ、ならしばらく携帯から距離を取るのが正解だ。違うか?」
うぐっ・・!
ここにしばらく住んだって何も問題はないはずだと言わんばかりに外堀を埋められていく。でも一番肝心の・・!
「でも・・あの、その、僕まだ・・」
「?・・ああ!別に無理にアナタを襲ったりはさすがにしないよ。安心して?
ここにいりゃ3食昼寝&この色男の俺付き。良いでしょ?海も見えるこの高級マンション、家賃タダだし、ね!」
両肩をタアン!と叩かれて押し切られそうになった、いやでも・・!
「で、でも!僕、元彼に居場所ばれましたし!!ここにいると迷惑掛かるかも!」
色々はしょって言った。そうなんだ、元彼と今彼(みたいな人)が衝突なんてなったら色々イヤすぎるし・・!
そう言うと一瞬暁都さんは目を丸くしたが、すぐに立て直してニヤリと笑った。
「元彼の襲来が気になる訳ね?良いよ別にソイツが来たら俺が説教して追い払うし。むしろ会ってみたいもんだわ」
心底ワクワクしてる顔で彼は言った。
「てな訳で君今日からここが根城ね。以上!」
そう締めくくられてしまった。
え、僕本当にここに住むの・・?なんて信じられない思いでいたが、その後もっと信じられないことが実現することになるなんて、その時は思いもしなかった。
「はい君の寝巻き~下着~明日の着替え~♪」
ここはとある百貨店。例の外車で連れて来られて来てしまった。
機嫌よく暁都さんはぽいぽいとロクに値段も見ずに棚から選び取っていく。
しかし僕には値段は見えている。ただの何でもないハンドタオルが5000円て何この店・・!?
『本当困ります!!自分で買いたいけど買えないし・・!!!』
ひそひそと言った。自分で買えない己のダサさよ。
「え?なに?良く聞こえねえなあ。・・まあ金は気にするな。その分サービスしてくれればそれで良いよ♪」
『何を!?』
「え、まず執筆作業する俺にコーヒー出す係でしょ?あとは風呂入る時に背中流してもらって~耳かきもお願いしよっと」
大きい声でこんなとこで何を!?
わ~っと僕は暁都さんの口を押さえて言った。
「声が大きい!!!!」
ふはは!と吹き出して彼は言った。
「一番うるさいの君だよ?レジ行ってくるね~」
心底楽しそうにレジに去って行った。くそ、わざとか・・!それにしてもお金持ちの道楽は、僕には良くわからない。
続く
「仕事用にパソコン必要なら俺の貸してやるよ」
「着替えも寝巻きも全部準備するし」
「それにな、携帯なんかあるから元彼が気になるんだよ、ならしばらく携帯から距離を取るのが正解だ。違うか?」
うぐっ・・!
ここにしばらく住んだって何も問題はないはずだと言わんばかりに外堀を埋められていく。でも一番肝心の・・!
「でも・・あの、その、僕まだ・・」
「?・・ああ!別に無理にアナタを襲ったりはさすがにしないよ。安心して?
ここにいりゃ3食昼寝&この色男の俺付き。良いでしょ?海も見えるこの高級マンション、家賃タダだし、ね!」
両肩をタアン!と叩かれて押し切られそうになった、いやでも・・!
「で、でも!僕、元彼に居場所ばれましたし!!ここにいると迷惑掛かるかも!」
色々はしょって言った。そうなんだ、元彼と今彼(みたいな人)が衝突なんてなったら色々イヤすぎるし・・!
そう言うと一瞬暁都さんは目を丸くしたが、すぐに立て直してニヤリと笑った。
「元彼の襲来が気になる訳ね?良いよ別にソイツが来たら俺が説教して追い払うし。むしろ会ってみたいもんだわ」
心底ワクワクしてる顔で彼は言った。
「てな訳で君今日からここが根城ね。以上!」
そう締めくくられてしまった。
え、僕本当にここに住むの・・?なんて信じられない思いでいたが、その後もっと信じられないことが実現することになるなんて、その時は思いもしなかった。
「はい君の寝巻き~下着~明日の着替え~♪」
ここはとある百貨店。例の外車で連れて来られて来てしまった。
機嫌よく暁都さんはぽいぽいとロクに値段も見ずに棚から選び取っていく。
しかし僕には値段は見えている。ただの何でもないハンドタオルが5000円て何この店・・!?
『本当困ります!!自分で買いたいけど買えないし・・!!!』
ひそひそと言った。自分で買えない己のダサさよ。
「え?なに?良く聞こえねえなあ。・・まあ金は気にするな。その分サービスしてくれればそれで良いよ♪」
『何を!?』
「え、まず執筆作業する俺にコーヒー出す係でしょ?あとは風呂入る時に背中流してもらって~耳かきもお願いしよっと」
大きい声でこんなとこで何を!?
わ~っと僕は暁都さんの口を押さえて言った。
「声が大きい!!!!」
ふはは!と吹き出して彼は言った。
「一番うるさいの君だよ?レジ行ってくるね~」
心底楽しそうにレジに去って行った。くそ、わざとか・・!それにしてもお金持ちの道楽は、僕には良くわからない。
続く
55
お気に入りに追加
292
あなたにおすすめの小説
花婿候補は冴えないαでした
一
BL
バース性がわからないまま育った凪咲は、20歳の年に待ちに待った判定を受けた。会社を経営する父の一人息子として育てられるなか結果はΩ。 父親を困らせることになってしまう。このまま親に従って、政略結婚を進めて行こうとするが、それでいいのかと自分の今後を考え始める。そして、偶然同じ部署にいた25歳の秘書の孝景と出会った。
本番なしなのもたまにはと思って書いてみました!
※pixivに同様の作品を掲載しています
俺の親友のことが好きだったんじゃなかったのかよ
雨宮里玖
BL
《あらすじ》放課後、三倉は浅宮に呼び出された。浅宮は三倉の親友・有栖のことを訊ねてくる。三倉はまたこのパターンかとすぐに合点がいく。きっと浅宮も有栖のことが好きで、三倉から有栖の情報を聞き出そうとしているんだなと思い、浅宮の恋を応援すべく協力を申し出る。
浅宮は三倉に「協力して欲しい。だからデートの練習に付き合ってくれ」と言い——。
攻め:浅宮(16)
高校二年生。ビジュアル最強男。
どんな口実でもいいから三倉と一緒にいたいと思っている。
受け:三倉(16)
高校二年生。平凡。
自分じゃなくて俺の親友のことが好きなんだと勘違いしている。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
どうせ全部、知ってるくせに。
楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】
親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。
飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。
※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
なんか金髪超絶美形の御曹司を抱くことになったんだが
なずとず
BL
タイトル通りの軽いノリの話です
酔った勢いで知らないハーフと将来を約束してしまった勇気君視点のお話になります
攻
井之上 勇気
まだまだ若手のサラリーマン
元ヤンの過去を隠しているが、酒が入ると本性が出てしまうらしい
でも翌朝には完全に記憶がない
受
牧野・ハロルド・エリス
天才・イケメン・天然ボケなカタコトハーフの御曹司
金髪ロング、勇気より背が高い
勇気にベタ惚れの仔犬ちゃん
ユウキにオヨメサンにしてもらいたい
同作者作品の「一夜の関係」の登場人物も絡んできます
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる