14 / 56
【ヤンデレメーカー#14】一線を越えたい亜蓮
しおりを挟む
※今回はぬるい…というにはちょっと際どいシーンがあります。r18チックなので、苦手な方は読み飛ばすと良いかもです。
夜の亜蓮さんの部屋で2人きり。ソファに並んで座っている。
テーブル上にはたくさんのお酒の空き瓶と、僕のスマホ。
他のメンバーからのメッセージを次々に受信していくのを亜蓮さんも見下ろしながら言った。
「皆して藍に連絡してくんな。いつの間にこんな仲になったんだよ?…気に入らないね」
僕の肩を抱く力がギュウと強くなる。爪が肩に食い込む。その痛さにドクンとした。いけない、酔っているせいだ。
「あの、仕事ですし…それに皆さんが優しいので構ってくれるんですよ」
ヘラヘラ誤魔化して笑おうとしたら、怒られた。
「そういう言い訳やめな。襲って俺のもんにしたくなる」
心底ドキッとして、僕は二の句が告げなかった。
「でさあ…藍」
耳元で艶めいた声が低く囁く。耳から犯されそう。
「な、何でしょう…」
「さっき俺が玄関でキスした時さあ、あのあとベッドの
誘い無下にしたよなあ?」
亜蓮さんの指先が僕の頬を妖しく撫で、引っ掻いた。
「!だ、だって…」
あの蕩けそうなキスのあと、親指でくいとベッドを指されたのだ。そんな手慣れた誘いを、コドモな僕は知らない。
「じゃあせめて俺に詫びいれなきゃって気になるだろ?」
「そ、そんな…」
「抱く真似事なら良いんだろって話」
「や、なに言って…」
突然ソファに押し倒されて僕の反論は宙に浮いた。
「俺の言うこと1番に聞けって言ったろ、藍」
***
亜蓮さんに人差し指の先を舐めて噛んで食まれている。肉厚な舌で撫でられて背筋が震えた。
「人差し指って敏感だよなあ…どう?藍」
「…!…」
意地悪そうに楽しそうに僕を見下ろす亜蓮さん。
分かってるくせに…!
「藍って敏感肌というか、刺激にいちいち弱いよなあ?俺が耳元で話すと分かりすく顔真っ赤にしてさあ。今もだけど…かわいーね」
べろ、と見せつけるようにやられて僕は目を逸らした。
「…今は酔ってるからですよ…」
「ふーん、そういう言い訳すんだ」
ぎざ、と痛みが指先に走った。強く噛まれてじんじんと傷んだ。
ぐいと覆い被さってきて彼は言った。
「藍ってさあ。本当はドMだろ」
「!ち、違いますよう」
「素直に認めりゃ良い。本当は命令されるのが好きなタイプだろ、な?」
ぐいと顎先を掴まれて無理やり亜蓮さんと目を合わせさせられる。野生味を帯びた瞳は僕を見据えて話してくれない。
「し、知りません…」
「だから他の男じゃダメだねお前は。サミーも、雷も、もちろんテディも」
「や、別に、僕は…」
「お前は他の奴には渡さない。覚えとけよ」
そう言ってぐいと僕の脚を抱え上げると、そのままガツガツ腰を打ちつけてきた。もちろん服着たままだけど…!
「いずれマネゴトなんかじゃなく、本気でやろーな、藍!」
***
明け方、ふらふらと僕は亜蓮さんの部屋を出た。
そうっと忍足で、亜蓮さんが確実に眠っているのを確認した上で、腕枕から逃れたのだ。
廊下で頭を抱えてうずくまった。
あれはやってしまったのか!?一線を越えることは確かになかったけど、でも越えてはいけないラインは過ぎてしまった気がする…!!
…亜蓮さんへの憧れの気持ちに気づいてしまったのは確かにそうだけど…いや酔ってたせいだ。うん、そう。もう何もかも酔ってたせい!!そういうことにしよう!
そう思って自分の部屋まで戻ってきてみたら…部屋の前には大きな体の男の子が座り込んでいた。
テディだった。
続く
夜の亜蓮さんの部屋で2人きり。ソファに並んで座っている。
テーブル上にはたくさんのお酒の空き瓶と、僕のスマホ。
他のメンバーからのメッセージを次々に受信していくのを亜蓮さんも見下ろしながら言った。
「皆して藍に連絡してくんな。いつの間にこんな仲になったんだよ?…気に入らないね」
僕の肩を抱く力がギュウと強くなる。爪が肩に食い込む。その痛さにドクンとした。いけない、酔っているせいだ。
「あの、仕事ですし…それに皆さんが優しいので構ってくれるんですよ」
ヘラヘラ誤魔化して笑おうとしたら、怒られた。
「そういう言い訳やめな。襲って俺のもんにしたくなる」
心底ドキッとして、僕は二の句が告げなかった。
「でさあ…藍」
耳元で艶めいた声が低く囁く。耳から犯されそう。
「な、何でしょう…」
「さっき俺が玄関でキスした時さあ、あのあとベッドの
誘い無下にしたよなあ?」
亜蓮さんの指先が僕の頬を妖しく撫で、引っ掻いた。
「!だ、だって…」
あの蕩けそうなキスのあと、親指でくいとベッドを指されたのだ。そんな手慣れた誘いを、コドモな僕は知らない。
「じゃあせめて俺に詫びいれなきゃって気になるだろ?」
「そ、そんな…」
「抱く真似事なら良いんだろって話」
「や、なに言って…」
突然ソファに押し倒されて僕の反論は宙に浮いた。
「俺の言うこと1番に聞けって言ったろ、藍」
***
亜蓮さんに人差し指の先を舐めて噛んで食まれている。肉厚な舌で撫でられて背筋が震えた。
「人差し指って敏感だよなあ…どう?藍」
「…!…」
意地悪そうに楽しそうに僕を見下ろす亜蓮さん。
分かってるくせに…!
「藍って敏感肌というか、刺激にいちいち弱いよなあ?俺が耳元で話すと分かりすく顔真っ赤にしてさあ。今もだけど…かわいーね」
べろ、と見せつけるようにやられて僕は目を逸らした。
「…今は酔ってるからですよ…」
「ふーん、そういう言い訳すんだ」
ぎざ、と痛みが指先に走った。強く噛まれてじんじんと傷んだ。
ぐいと覆い被さってきて彼は言った。
「藍ってさあ。本当はドMだろ」
「!ち、違いますよう」
「素直に認めりゃ良い。本当は命令されるのが好きなタイプだろ、な?」
ぐいと顎先を掴まれて無理やり亜蓮さんと目を合わせさせられる。野生味を帯びた瞳は僕を見据えて話してくれない。
「し、知りません…」
「だから他の男じゃダメだねお前は。サミーも、雷も、もちろんテディも」
「や、別に、僕は…」
「お前は他の奴には渡さない。覚えとけよ」
そう言ってぐいと僕の脚を抱え上げると、そのままガツガツ腰を打ちつけてきた。もちろん服着たままだけど…!
「いずれマネゴトなんかじゃなく、本気でやろーな、藍!」
***
明け方、ふらふらと僕は亜蓮さんの部屋を出た。
そうっと忍足で、亜蓮さんが確実に眠っているのを確認した上で、腕枕から逃れたのだ。
廊下で頭を抱えてうずくまった。
あれはやってしまったのか!?一線を越えることは確かになかったけど、でも越えてはいけないラインは過ぎてしまった気がする…!!
…亜蓮さんへの憧れの気持ちに気づいてしまったのは確かにそうだけど…いや酔ってたせいだ。うん、そう。もう何もかも酔ってたせい!!そういうことにしよう!
そう思って自分の部屋まで戻ってきてみたら…部屋の前には大きな体の男の子が座り込んでいた。
テディだった。
続く
37
お気に入りに追加
693
あなたにおすすめの小説
頭の上に現れた数字が平凡な俺で抜いた数って冗談ですよね?
いぶぷろふぇ
BL
ある日突然頭の上に謎の数字が見えるようになったごくごく普通の高校生、佐藤栄司。何やら規則性があるらしい数字だが、その意味は分からないまま。
ところが、数字が頭上にある事にも慣れたある日、クラス替えによって隣の席になった学年一のイケメン白田慶は数字に何やら心当たりがあるようで……?
頭上の数字を発端に、普通のはずの高校生がヤンデレ達の愛に巻き込まれていく!?
「白田君!? っていうか、和真も!? 慎吾まで!? ちょ、やめて! そんな目で見つめてこないで!」
美形ヤンデレ攻め×平凡受け
※この作品は以前ぷらいべったーに載せた作品を改題・改稿したものです
※物語は高校生から始まりますが、主人公が成人する後半まで性描写はありません
変なαとΩに両脇を包囲されたβが、色々奪われながら頑張る話
ベポ田
BL
ヒトの性別が、雄と雌、さらにα、β、Ωの三種類のバース性に分類される世界。総人口の僅か5%しか存在しないαとΩは、フェロモンの分泌器官・受容体の発達度合いで、さらにI型、II型、Ⅲ型に分類される。
βである主人公・九条博人の通う私立帝高校高校は、αやΩ、さらにI型、II型が多く所属する伝統ある名門校だった。
そんな魔境のなかで、変なI型αとII型Ωに理不尽に執着されては、色々な物を奪われ、手に入れながら頑張る不憫なβの話。
イベントにて頒布予定の合同誌サンプルです。
3部構成のうち、1部まで公開予定です。
イラストは、漫画・イラスト担当のいぽいぽさんが描いたものです。
最新はTwitterに掲載しています。
俺以外美形なバンドメンバー、なぜか全員俺のことが好き
toki
BL
美形揃いのバンドメンバーの中で唯一平凡な主人公・神崎。しかし突然メンバー全員から告白されてしまった!
※美形×平凡、総受けものです。激重美形バンドマン3人に平凡くんが愛されまくるお話。
pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!
https://www.pixiv.net/artworks/100148872
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる