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四章 超AIの大決戦

66話 剣VS銃器

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オレは0と1が支配するモニター内で目撃していた。デレデーレが刃渡り60センチくらいの剣を手にしているところを。

『リロードオン』

対するトワイライトは静かにもの言う。アサルトライフルの銃弾を装填したのだ。

『行きます!』

颯爽とトワイライトまで駆け抜けるデレデーレはいい的だったと思う。

バババババババババババーーーーーーーーーー!! とアサルトライフルの銃弾が襲う。

『身体強化!』

デレデーレが強化のデータ0と1をその足に纏わせて、ジグザグに銃弾を避けながら前へと進んで行く。

『飛翔翼!』

対するトワイライトは翼を生やし上昇し、デレデーレの剣を軽くかわす感じで避けていく。

『リロードオン』

再度アサルトライフルに銃弾を装填していく。

バババババババババババーーーーーーーーーー!! と銃撃の雨がデレデーレを襲うのだが、彼女は難なく華麗なステップで避けていく。

『一発一発が少ないから当たらないのですね。それならこれならどうします』

トワイライトがアサルトライフルを持たない手で上を指し示すと、その周囲に何百ものアサルトライフルが浮遊する。いつでも射撃が可能な状態であった。

『一斉総射撃!』

バババババババババババーーーーーーーーーー!! と何百もの銃弾の雨が降り注ぐ。

『――!?』

それを受けて立つはずのデレデーレは距離を取った。ダッダッダッ!! と後ろへ回避回避し、次なるリロード時間を待つ。

『さらに倍のアサルトライフルを招来』

バババババババババババーーーーーーーーーー!! と一斉に数百もの銃弾がデレデーレに向かって射撃される。

(――リロード時間の合間に、別のアサルトライフルで射撃を!?)

デレデーレは足を止めて迎え撃つ形となる。そして彼女の行動は至ってシンプルなものをとった。

『はーーーーーーーーーー!!』

デレデーレは手にしていた一本の剣を、円盤のように回転させて防御を形を取っていたのだ。

ガガガガガガガガガガガガガガガーーーーーーーーーー!! と銃弾をはじき返す音が響き渡る。

『リロードオン』

再び第一射の装填が完了し、デレデーレに向けて銃弾を発射していく。つづく第二射のリロードをこの合間にしてのけて隙を与えないように、デレデーレの動きを止めるように何度も繰り返していた。

(ちくしょう、オレはただ見ていることしかできないのか……)

恐らくそう思っているのはオレだけではないのだろう。新宿の大型モニターで見ている人々、電車帰りにスマートフォンを見ている学生たち、必死にあらゆる手段で抵抗を続ける国際連盟だって手出しが出来ずにいるのだ。

『一斉総射やめ……新たな銃器をここに、グレネードランチャー』

そういうとトワイライトの全銃器は0と1に戻り、代わりに数百ものグレネードランチャーが出現した。

『一斉総――』

『一斉総射!』

デレデーレの声と同時に数百本の剣がグレネードランチャーの発射口に突き刺さり、

『射――』

トワイライトの合図とともに全グレネードランチャーがドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーン!! と爆散していった。

『ぐぅ――がはっ!?』

飛翔していた翼を爆発によって無残にもちぎられ、落ちてくるトワイライトだった。

倒れていたトワイライトはその額に剣の切っ先を突き付けられた。

逆にその剣の持ち主であるデレデーレはグレネードランチャーを突き付けられていた。

『撃ったらあなたも爆発に巻き込まれますよ』

『それはどうでしょうお姉さま、試してみます?』

ドゴーンという響きが聞こえてきた。グレネードランチャーを撃った音だった。しかしデレデーレは引き金を引く前に彼女から離れていたので直撃はま逃れた。

『正気ですか!? 今の私に当たっていたらあなたまでデータは損壊していましたよ!』

『正気も正気、離れてくれることが演算済みだったのだから』

『…………なるほど、ここからが本番という訳ですか』

態勢を立て直したデレデーレはゆっくりと剣を構えて立つ。

『フフフフフ、さぁ戦争を始めましょう』

依然余裕のトワイライトのその背後にデータである0と1が集まっていく。
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