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習性
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寝床で軽くラジオ体操をした後、動物さんたちとお話ししていた。
最初は好きな食べ物の話し。
昨日見た夢の話し。
そして好きなタイプの話し。
皆、言葉は話せないけどなんとなく伝えたい事が分かるし。たまに話の内容を僕が勘違いした時には、身振り手振りで教えてくれる。
『あ、烏さんいらっしゃい。おはよー』
話が盛り上がった頃、聞き慣れた鳴き声が入口付近で2度鳴いた。
視線をそちらに向ければ、いつ見ても綺麗な毛並みで。艶々とした黒色の毛と羽が美しい
もしかして烏ってかなりの綺麗好き…?
そんな事を思いながら、ふと、ある一点に目がいく。
『烏さんそれどうしたの?』
嘴にくわえたキラキラした物体。
昔、テレビで何回か見たアレにとってもよく似ている。高いのだと、軽く何千万するという夢の詰まった宝物。
あ、物によっては何億とか…するのかな。
『まさかそれ…宝石、じゃないよね』
恐る恐る聞いてしまったのは、何かで聞いた気がするから。確か烏ってキラキラした物を集める習性がある、とかなんとか。
ごくり、と生唾を飲んだ後
僕をじぃっと見つめている鳥さんを見つめ返した。
『あ、あの…偽物、だよね?』
物を集めたり、持ってきてしまう事は怒れない。だって動物の習性であり癖だから。
自分の巣に気に入った物を持っていく事はよくある話しだと思う。そう思う…んだけど、
もしこれが本物の宝石ならちょっと駄目かもしれない。
だって高いんだよ?昔、テレビに映っている人が言っていた。タワマンが買える値段だって。
『いや、でも流石に本物なわけ…ない、かな?』
偽物か本物かイマイチよく分からない。
烏がくわえていて、はみ出している部分だけを見て鑑定なんて出来るはずも無く。
首を傾げた僕につられて烏も首を傾げた。
最初は好きな食べ物の話し。
昨日見た夢の話し。
そして好きなタイプの話し。
皆、言葉は話せないけどなんとなく伝えたい事が分かるし。たまに話の内容を僕が勘違いした時には、身振り手振りで教えてくれる。
『あ、烏さんいらっしゃい。おはよー』
話が盛り上がった頃、聞き慣れた鳴き声が入口付近で2度鳴いた。
視線をそちらに向ければ、いつ見ても綺麗な毛並みで。艶々とした黒色の毛と羽が美しい
もしかして烏ってかなりの綺麗好き…?
そんな事を思いながら、ふと、ある一点に目がいく。
『烏さんそれどうしたの?』
嘴にくわえたキラキラした物体。
昔、テレビで何回か見たアレにとってもよく似ている。高いのだと、軽く何千万するという夢の詰まった宝物。
あ、物によっては何億とか…するのかな。
『まさかそれ…宝石、じゃないよね』
恐る恐る聞いてしまったのは、何かで聞いた気がするから。確か烏ってキラキラした物を集める習性がある、とかなんとか。
ごくり、と生唾を飲んだ後
僕をじぃっと見つめている鳥さんを見つめ返した。
『あ、あの…偽物、だよね?』
物を集めたり、持ってきてしまう事は怒れない。だって動物の習性であり癖だから。
自分の巣に気に入った物を持っていく事はよくある話しだと思う。そう思う…んだけど、
もしこれが本物の宝石ならちょっと駄目かもしれない。
だって高いんだよ?昔、テレビに映っている人が言っていた。タワマンが買える値段だって。
『いや、でも流石に本物なわけ…ない、かな?』
偽物か本物かイマイチよく分からない。
烏がくわえていて、はみ出している部分だけを見て鑑定なんて出来るはずも無く。
首を傾げた僕につられて烏も首を傾げた。
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