10 / 12
ハッピーエンドーR18なしー
④
しおりを挟む物語の中には主人公と、
主人公に寄り添う恋人がいる。悲恋物の本は悲しいからあまり読まないけれど、
ハッピーエンドの物語は結構好きだ。
1番心が躍る設定は、かならず主人公が溺愛されて。幸せになれるストーリー。
ジャンルを問わずに色々な本を読み漁り、
出会ったのは総受けもののBL漫画。
内容はよく見る様なものなのに、惹かれたのを覚えている。季節外れの転校生。男子校、外との繋がりが遮断された世界。生徒会と敵対する風紀。輪を乱す親衛隊。ランキング形式の生徒会メンバー選挙。そして主要メンバーはみんな季節外れの男の子に恋をする
途中で漫画が続編を販売しなくなったら、
二番煎じで、似たような設定の小説を漁り始めた。
なんで俺がここまでその設定にのめり込んだのかは、俺自身でも分からない。だって俺は普通に女の子が好きで、恋愛対象も女の子だからだ。
現実とリアルが異なるのは知っているし。その季節外れの転校生が出てくるBL学園は漫画の中だけだと思っていた。
親の都合で中学からこのエスカレーター式の学校に来るまでは…。
自分は中学の試験を受けて入学式を迎えたから漫画の『男の子』ではないけれど…、所謂外部生ってやつ。
高校に上がって歓喜したのは、
漫画で読んだ制度がそのまま取り入れられていた事だった。抱きたい・抱かれたいランキングで生徒会メンバーが決まると聞いた時は失神仕掛けたし。
親衛隊があると知った時は鼻血を放出してしまった。
中学ではただ静かに。
ただ誰とも関わらずに。
息を殺すように過ごしていたのに、
高校では色々とはっちゃけた。それもこれも、近くで漫画のような彼等を見てみたいから…にすぎなかった。
関わりがなくてもいい。
嫌われててもいい。
いつか来るかもしれないあの子とのイチャイチャを見てみたい
ただそれだけ。
自己投影してみるとか、感情移入して見ていたいというよりかは…
ただ見守っていたいだけ。
人が人に落ちる瞬間、
恋をする瞬間を見てみたいだけ。勿論俺はただの傍観者。俺は他人に深入りしたくないし
してしまったら…辛いと思うんだ
だって俺ん家、俗に言う転勤家族だし。いつまでここに入れるのか分からない
他人と馴れ合うのは時間の無駄だ、
と思えてしまう。
だから俺は嫌われ者の親衛隊総隊長というポジションがちょうど良かった。
……筈だった。
■
□
■
“ゆーずくん!一緒にご飯どう?”
“今日は1番暑いらしーよー?真夏だねぇ”
“あれ、柚くん足怪我したの?歩き方が…”
“ほら。俺がいるんだから甘えなよ”
“柚くん。”
“だいすき”
11
お気に入りに追加
167
あなたにおすすめの小説
周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)
ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに
ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子
天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。
可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている
天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。
水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。
イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする
好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた
自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い
そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
婚約破棄?いいえ、それは監禁して愛でたいだけ
ミクリ21
BL
婚約破棄をしたいと言われたリズ。
何故かを聞いたら、王太子は言った。
「君が本当のにゃんこだって知ったんだ。だから、婚約は辞めて今すぐ飼う」
………はい?
大親友に監禁される話
だいたい石田
BL
孝之が大親友の正人の家にお泊りにいくことになった。
目覚めるとそこは大型犬用の檻だった。
R描写はありません。
トイレでないところで小用をするシーンがあります。
※この作品はピクシブにて別名義にて投稿した小説を手直ししたものです。
隠れヤンデレは自制しながら、鈍感幼なじみを溺愛する
知世
BL
大輝は悩んでいた。
完璧な幼なじみ―聖にとって、自分の存在は負担なんじゃないか。
自分に優しい…むしろ甘い聖は、俺のせいで、色んなことを我慢しているのでは?
自分は聖の邪魔なのでは?
ネガティブな思考に陥った大輝は、ある日、決断する。
幼なじみ離れをしよう、と。
一方で、聖もまた、悩んでいた。
彼は狂おしいまでの愛情を抑え込み、大輝の隣にいる。
自制しがたい恋情を、暴走してしまいそうな心身を、理性でひたすら耐えていた。
心から愛する人を、大切にしたい、慈しみたい、その一心で。
大輝が望むなら、ずっと親友でいるよ。頼りになって、甘えられる、そんな幼なじみのままでいい。
だから、せめて、隣にいたい。一生。死ぬまで共にいよう、大輝。
それが叶わないなら、俺は…。俺は、大輝の望む、幼なじみで親友の聖、ではいられなくなるかもしれない。
小説未満、小ネタ以上、な短編です(スランプの時、思い付いたので書きました)
受けと攻め、交互に視点が変わります。
受けは現在、攻めは過去から現在の話です。
拙い文章ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
宜しくお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる