俺の幸せの為に

夢線香

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王太子編

ランドラーク・パラバーデ (四)

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 冒険者講習が中止になってから半年以上がたった。

 此の半年は、私の知らなかった私を知ることになった期間でもある。

 あの日…シュザークの本当の姿を知った日の夜、夢を見た。いつもの如何わしい夢だったけれど、まるで違った。

 あの、美麗なシュザークに抱かれる夢だった。何処までも甘く、これ以上無い程に優しく抱かれる夢だった。朝、夢精と共に目が覚めて、今迄の夢に感じていた違和感の正体が、はっきりと分かった。

 私は、シュザークを抱きたいんじゃない。抱かれたかったのだと。

 柔らかいと思っていた身体は、硬く逞しかった。すっぽりと包み込むような腕が忘れられない。夢の中でも、其処だけが妙に現実的だった。現実に体験した事だったからなのだろう。

 あの短い講習の間に知った、シュザークの様々な表情が夢の中にも反映された。夢の中のシュザークの表情が豊かになった。

 諦めるのは無理だと悟った私は、シュザークをどうすれば手に入れられるか考えるようになった。何が障害で何が足りないのかを。

 大抵の障害は、私が王太子であると謂う事が解決してくれた。王族で王太子、何れは国王の地位が約束されている。此の立場をもってすれば、大概のことは解決する。例え、シュザークの意思を捻じ曲げることになっても、だ。

 そして、私とシュザークが一緒になれない最大の理由は、世継ぎが作れない事。子どもが出来ない事だ。たった、其れだけのことが私とシュザークを引き裂く。

 ならば、子どもを他の女性と作って、シュザークを側室に…は、無理だな…。妾に…愛人に……駄目だ…。男性のシュザークをそんな立場に追いやれば、彼が周囲に侮られる。あんな…見るからに高潔そうなシュザークが、私のせいでズタズタに貶される姿など、見たくはない。

 何故、男は子を孕めないのだ。私が子を孕めたならば、何度だってシュザークの子を孕むのに…。

 男が子を孕む。此れを覆せる手立てが無い。シュザークを手に入れる為には、絶対に完遂しなければならない条件だ。

 こんな、無理難題をどうしろと謂うのだ…。

 深い深い、溜め息が止まらない。


 そうやって悩んでいる間にも、現実を突き付けられる。

 側近候補の者達や、婚約者候補の者達との茶会から逃れることは出来ない。幾度となく茶会を催し、交流を重ね、候補が絞られていく。

 段々に、側近候補と婚約者候補を分けて茶会が催されるようになった。

 だが…、最近は、候補者達の様子がおかしい。

 是迄は、どの者も品性のある高潔な貴族然としていた者達。だが、少しずつ服装が乱れて来ている。肌の露出が少しずつ、広がっているのだ。

 最初の頃は、そう謂うものが流行し始めたのか、と思った程度のものだった。だが、最近は少しやり過ぎでは…? と感じることが増えた。

 其れでも、私と、私の周囲の者は僅かに眉根を寄せる程度だった。

 
 キディリガン辺境伯爵家に行ってしまったノルフェント殿が羨ましい…。

 ノルフェント殿とシュザークの弟のハーシャは、“神結糸の仲”だ。“神結糸の仲”と謂うだけで、男同士にも拘らず一緒になる事を誰にも反対されない。寧ろ、諸手を挙げて歓迎される。

 私もシュザークと、“神結糸の仲”であったなら…是程までに、苦しまなくても済んだと謂うのに…。

 駄目だな…。ノルフェント殿を妬んだ処で、何かが変わる訳では無い。ならば、妬むだけ無駄な労力だ。

 偶に、学園でノルフェント殿と話すこともある。二人の仲がどうなっているのか気になって、尋ねたりもした。ノルフェント殿は、自分でも分からないと困ったように笑うだけだった。

 “神結糸の仲”なのだから、てっきり激しく惹かれ合って燃えるような恋をしているのかと思えば、そうではないらしい。本当に“神結糸の仲”なのかと、疑ってもいるようだ。

 私からしてみれば、違うとは思えない。魔力の相性が良いだけで、相手の魔力だけで極めてしまうとは思えないからだ。あの時のノルフェント殿は、凄絶に淫靡だった…。

 二人の関係も気になるが、シュザークの事が知りたくて、ノルフェント殿を見掛ける度に声を掛けた。

 だが、素直に聞けなくて…聞き出せたことはない。

 私は、空いた時間を使って、男同士でも子どもを作れる方法を調べる事に没頭した。

 そんな事をしている内に、十五歳になっていた。

 側近候補者達との茶会も、少しずつおかしくなって来ている。有力候補だった者達程、其れが顕著だ。

 上の空だったり、シャツのボタンを幾つも外して胸を晒していたり、気も漫ろで、心、此処にあらずと謂った有り様だ。

 婚約者候補達も同様だ。いつ頃からか、とんでもなく破廉恥な服装で茶会に参加するようになっていた。

 学園では、制服のスカートが短い者達を多く見掛けるが…其れとは、比べ物にならない程に破廉恥な格好だ。学園で制服のスカートを短くしている者は、だいたいが長いストッキング(ハイソックス)を履いているので、素肌を晒している訳では無い。

 そんな中、婚約者候補達は…少し動けば太ももの付け根が見える程の短さなのだ。歩くだけで下着が見えている。胸元も同様だ。胸の頂きが、かろうじて隠れているだけ。こんな格好でこの場に来る事自体、正気の沙汰とは思えない。

 不可解なのは、当の本人達も恥ずかしそうにしていることだ。恥ずかしいのならば、そんな格好をしなければ良いものを…。そして、皆一様に生気の無い眼をしているのだ…。

 父王も母上も、そして私も、頭を抱える事になった。

 とてもではないが、側近にも婚約者にも相応しくない。──当然、候補から外して行く事になる。

「──一体、何が起こっているのだ…?」

 父王が愕然としながら呟いた一言が、印象的だった。

 そんな有り様だったので、幸か不幸か、側近も婚約者も決まらなかった。


 私は、学園とは別に王宮で帝王学を学んでいる。同時に、王太子としての執務もある。執務と謂えば大袈裟に聞こえるが、実際は其処まで大した事ではない。まだ、教育が終わっていない者に、国の運営に関わるような仕事をさせる筈も無い。

 王太子の執務とは、簡単に言ってしまえば管理能力を育てる為の練習のようなものだ。

 私自身に与えられた年間の予算を、どう遣り繰りするか計画を立て、其の金銭の動きを把握する事。此れをする事で何に幾ら掛かるのか、何をすれば支払いが発生するのか、どうすれば金額を抑えられるのか、金銭感覚を養う為のものだ。

 それと、王族が参加しなければならない式典や社交関連の催しへの参加。

 後は、宝物庫の管理だ。王宮の宝物庫に入れるのは、国王、王妃、王太子の三名だけだ。魔力と血を登録することで、入れるようになる。宝物庫には、恐ろしい魔法が掛けられていて、登録していない者が入ろうとすると、扉に手をかけた瞬間に絶命する。

 そんな恐ろしい仕様なので、扉は一箇所のみ。壁や床、天井を破壊しようとすれば、やはり、即、絶命。宝物庫の造りは三重構造だ。中に入るためには、三回扉を開けることになる。

 悪意無く触れた者も絶命してしまうので、掃除の為に使用人を使う訳にもいかない。国王、王妃、私の順番で月に一度、浄化魔法を掛けに行く。

 因みに、国宝を持ち出すのにも条件がある。国王、王妃、私の三人が一緒に入らなければ、持ち出すことは出来ない。更には手順も細かく決められていて、三人の内の一人が個人的に持ち出す事が出来ない仕組みだ。

 浄化魔法を掛ける順番が回って来たので、宝物庫に行った。重々しい雰囲気の部屋に、いつも通り浄化魔法を掛ける。

 ──そう謂えば、国宝には秘薬と呼ばれるものが幾つかあった筈だ…。

 部屋の中央に置かれている、重厚な黒檀の小さな机と椅子。其の机の上に置かれている一冊の厚い本。此の本には、国宝の名前と細かな説明、使用用途などが詳しく書かれている。

 私は、吸い寄せられるように椅子に座り、本を開いた。何かに取り憑かれたように、ページを捲っていく。そして──。

 見付けたっ…!! 男でも子が孕める薬をっ…!!!!

 歓喜に打ち震えた。

 ……あったのだっ…! 子を孕める薬がっ…! 此れを使えば、私はシュザークと一緒になれるっ…!!! 此れさえあればっ…!!!!

 喜びに心も身体も高揚して、叫び出してしまいそうだった。

 落ち着けっ…! 落ち着くのだ、私っ…!

 椅子の上で悶えながら、自身を落ち着かせる。何度も深呼吸をして、自身を宥める。

 此の秘薬は、国宝だ。ちゃんと策を練ってから行動しなければ、折角の機会を失ってしまう。

 浮かれて騒ぎ捲る心は、なかなか鎮まってはくれなかった。どの位そうして居たのか分からないが、漸く落ち着いて来た。

 収納空間から、紙とペンを取り出して秘薬のページを余すこと無く、書き写す。其れが終わると、そっと本を閉じて宝物庫を後にした。

 自室に戻って思案する。

 父王にどう話そうか…? 婚約者候補達が、おかしくなっている現状が味方してくれる筈だ。しかも、シュザークは優秀だ。学園の文官科を僅か、三ヶ月で履修したのだ。此の事も、私に有利になる筈。辺境伯の嫡男とは謂え、キディリガン辺境伯には優秀な次男も居る。二人共、Sランク冒険者で強さも申し分無い。しかも、シュザークを婚約者に据えれば、必然的に優秀な側近にもなる。

 あれ…? 良い事だらけではないか…?

 子は、私が孕めば良いし、国王になる前に産んでしまえば国王の責務を果たす事も問題無い。私の持つスキルも国を泰平にするものだから、国を傾かせる事も無いだろう。

 不利に働く理由が見付からない。

 後は、国宝を使わせて貰えるかどうかだけだ。

 其の日の夕餉を済ませた後、父王に懇願した。

「──考えさせてくれ」

 父王は、難しい顔で解答を保留にした。

 問答無用で、バッサリと切り捨てられなかっただけマシだ。検討するだけの価値があったと謂う事だ。

 此処は、大人しく父王の判断を待とう。


 父王の判決はなかなか下らなかった。

 食事の度に、父王に期待の眼差しを送ってしまう。私の熱い視線に気付いても、父王は苦笑するだけだった。

 私は、落ち着かない気持ちのまま、待つことしか出来ない。もしかしたら、他の貴族達が納得しないのかも…。王族には力がある。私財を増やし続ける我が国の王族は、余り、他の貴族達の顔色を窺う必要はない。だからと謂って、蔑ろにも出来ない。国の運営は、王族だけで回している訳では無いのだから。

 王族と縁を繋ぎたい貴族家は多い。男性を伴侶に迎えたい等と言い出せば、反発も多くあるだろう。中には、力のある貴族も居る。その者達が反対しているのだろうか…。

 私の不安は募る一方だ。



 父王からの回答もないまま、私は十六歳になった。

 冒険者講習が中止になってから、ほぼ二年が過ぎていた。背も大分伸びた。

 冒険者講習以来、シュザークに会うことはなかった。其れでも、私の思いが薄れることはなかった…。

 ──夢の中でなら、殆ど毎日会っている。いつも、同じ夢を繰り返し、繰り返し、見ている。内容が変わらないのは、シュザークの事を知らな過ぎるからだ。なのに飽きもせず、毎日夢に現れるシュザークに幸せを感じてしまう…。

 最も、感じるのは幸せだけではないが…。

 この頃は、胸がぎゅうぅっと引き絞られて、耐え難い程の寂しさが去来して来る。気を抜くと、涙まで零れそうになる…。情緒不安定だった…。

 シュザークに会えないのは、仕方が無い。分かっている。ちゃんと、分かっている。分かってはいるが…。

 ──会いたいのだ……。

 せめて…姿を見るだけでも良い……。

 シュザークに会いたい…………。



 父王の執務室に呼び出された。部屋には、宰相とダリダラント公爵が居た。

 四人でテーブルを囲みソファに腰掛ける。

「ランドラーク、お前の願いを叶えよう」

 其の言葉に、飛び上がりそうな程に歓喜する。

 父王は、キディリガン辺境伯爵家を審査していたようだ。文武共に優れたキディリガン辺境伯の子息二人は、父王のお眼鏡にかなったらしい。

 最近、キディリガン領の隣国であるトネリコルト国から、オクシトロン領を買っては貰えないかと、我が国に打診が来ていたそうだ。

 我が国に取っては、余り、旨味のある話ではなかった。荒れ果てた土地を押し付けられても、金と労力が掛かる。しかも、国境が変わる事になるので外壁を新たに建造しなければならない。我が国の領土が戦争ではなく金で拡げられると謂うメリットしかない。

 審議の結果、買収する事に決めたようだ。莫大な負債を完済したばかりのキディリガン辺境伯に、其の土地を買い取らせ、統治して貰う事に議会が決めた。

「──其れは……」

 あんまりではないか…? 負債を完済して、其処で初めて零地点だと謂うのに、新たな負債を抱えさせるのか…? しかも、直ぐには利益の見込めない…其れどころか復興に更に金が掛かる土地を買わせるなど…酷いではないか。

「ああ、言いたい事は分かる。だが、国境である以上、辺境伯に治めて貰わなければならないのだ」

 其れはそうだが…。別の貴族にその土地を治めさせれば、キディリガン家は辺境伯ではなくなってしまう。

 眉根を寄せる私に、父王はフッと笑って見せた。

「お前が気に病む必要はない。──キディリガン辺境伯の方が、一枚上手うわてだったよ。まんまとしてやられた」

「?」

 愉快そうに笑う父王に、首を傾げる。

 宰相とダリダラント公爵も苦笑した。

「そうですね。外壁の建造を請け負って、オキシトロン領の買掛金と相殺するとはね。──しかも、後から難癖が付かないように魔法契約で、さっさと相殺してしまいましたからね。まさか…魔法を使って、たった一日で外壁を築き上げてしまうとは…。驚きですよ…」

 宰相は、苦笑しながらも、悔しそうな素振りは見られなかった。

「ランドラークの言う通り、キディリガン家の子息達は優秀だ。──おまけに、元ヌーケハマー侯爵のアスロークまで囲っていたしな…。全く、どうやって引き入れたのか…」

 父王は、苦々しく笑った。

 其れを聞いて、ほっとした。シュザークが大変な思いをしなくて済んで良かった。

「だから、決めた。シュザーク・キディリガンを王配とする事にする。伴侶としても、側近としても、申し分無い」

 父王は、私を見て断言して下さった。

「父上っ……!!」

 嬉しさの余り、父王を見詰めて満面の笑みを浮かべた。ふわふわと、天まで昇ってしまいそうだっ…!

「──其れにな、お前の持つスキルの事を善く善く、考えてみたのだ。ランドラークが持つ“泰平国母”をな」

 父王は、真剣な顔になって自身の顎を摩った。

「ずっと、国の母の様な存在に成ることだと思っていたが、もしかして、本当に母親に成ることなのでは?と、思い直したのだ」

「──母親……」

 そう…だな。私が孕むと謂うことは、親に…母親に成ると謂うことだ…。

「其れと、“一念通天”のスキルもだ。お前の、シュザークに対する入れ込みようは、折れそうもないしな…」

 父王が深く溜め息を吐いた。

「有力貴族の候補者達が…あのような有り様では、仕方が有りませんね…」

 宰相とダリダラント公爵も溜め息を吐きながら、頷いた。



 其れから暫くして、父王にキディリガン辺境伯とシュザークが呼び出された。

 父王の執務室で、父王と私、宰相とダリダラント公爵、そして、キディリガン辺境伯とシュザークの六人でソファに座る。

 二年ぶりに見るシュザークは、本来の姿で現れた。僅かに残っていた幼さはなくなり、完全に男性だった。秀麗さは相変わらずで、いつ迄でも視ていたい。胸がどきどきして…苦しい…。

 キディリガン辺境伯とシュザークは、何故呼び出されたのか分からず、表情が硬い。

「よく、来てくれた。──ははっ、そんなに警戒するな。今回は、金が絡む話ではないぞ?」

 父王が苦笑した。

 其れでも、二人の表情は柔がなかった。

 見兼ねた宰相が話し出した。

 「今回、お呼び立てしたのは、ランドラーク王太子殿下の婚約者の件で、お話があったからです」

 宰相の言葉に二人は、益々、怪訝そうな顔になる。

 其れが、自分達に何の関係があるのか分からないのだろう。

「是迄に選抜されていた婚約者候補の皆様が、次々と不適格となってしまっている事は、ご存知でしょうか?」

「──ええ、噂程度ではありますが…聞き及んでおります」

 キディリガン辺境伯が、困惑を浮かべながら頷いた。其れに、宰相が頷き返す。

「ランドラーク王太子殿下の婚約者を決めない訳にも行かず、議会で審議した結果、シュザーク・キディリガン殿を婚約者とする事が決定致しました」

「「はい…!?」」

 キディリガン辺境伯とシュザークが、唖然として宰相を凝視する。

「──あの…シュザークは男ですが……?」

 キディリガン辺境伯の戸惑った問に、その場の全員が知っていると言わんばかりに頷いた。

 唖然とする二人に、宰相が細かな説明を始める。世継ぎのことは、王太子の方で何とかするので心配は要らない。此れは、決定事項である。と、謂うことを伝える。

「──何故、態々、男であるシュザークなのでしょうか…? 爵位は足りなくても、他に優秀なご令嬢も居るはずですが…?」

「すまないな、キディリガン辺境伯。此れは、ランドラークの希望でもある。其れに、文武共に優秀なシュザークで有ればこその抜擢でもあるのだ。そなたのもう一人の子息も、同様に優秀だと聞く。辺境伯の後継ぎとして、十分にやって行けるだろう。悪いが、シュザークは貰うぞ。──よいな?」

 父王が命令を下す。こうなれば、否やは許されない。

「「──承知致しました……」」

 国王、直々の勅命だ。二人には、承諾することしか許されない。

 茫然としたままのシュザークを見て、私の心は萎んでしまう…。

 私が伴侶では……嫌……なのだろうな……。

 シュザークを伴侶に出来ると浮かれていたが…彼の気持ちを考えていなかった…。──其れでも……。

「──すまないが、……よろしく頼む……」

 手放すことは、出来ない……。

 立場を利用して卑怯だと、自分でも思う。好きでもない相手と一生を添わせることを強要して、申し訳無く思う。

 幸せには…してやれないかも知れないが、其れでも…私の我儘を押し通すことを許して欲しい…。

 例え、嫌われても…憎まれても…傍に居たいと願ってしまう私を許して欲しい…。私に出来る事なら、何でもするから…。


 だけど…シュザークを諦めることだけは。


 どうしても、出来ない。











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