2 / 11
ファーストコンタクト失敗!
しおりを挟む
スキンヘッドのいかにも騎士と呼べる整った顔に灰色の軍服からでもわかる逞しい体躯。
ただ少し呆けたように開けた口の周りにはちょいちょいちょいとお髭が…………うーん、減点。
歴戦のオーラを醸し出してかっこいいけど、38にもなって嫁の一人もいない……華街にはたまに行くらしいけど、んんんん。
総じて…… 。
「67点?」
「……なにがだ?」
「おじさんの総合評価」
顔は中々いいけどお髭と独身って言うのがねえ、びじょとやじゅうみたいな怖い人の隣には可愛い人がいて欲しい。
「おじっ? 人の部屋に無断で現れた上に失礼だな君は! 」
「ご挨拶が遅れまして僕、悪魔です! よろしくお願いいたします 」
「あ、あぁ…よろしく」
「これ気持ちですがどうぞ~」
ぺこっとお辞儀をし、脇に挟んでいた和紙に包まれていた箱を渡す。
「……これは?」
「さあ?」
「さあ…?」
首を傾げる僕に団長さんは眉間にしわをよせると怪訝な声を出す?。
「お母様が”しばらくお世話になる人なんだからこれ渡しなさい”って」
「……そうか、いや違くてだな、さっきも言っていたが、悪魔……?」
「はい! おじさんを堕落させるために参りました! 」
「買い物行かないか的なノリで言われても………まぁ、こうするわな」
ん?
首を傾げた僕に騎士団長さんはずんずんと僕の前まで来ると、腰につけていた剣をゆっくりと抜いた。
え?(´・ω・`)。
「ん? 」
首元に感じるひんやりとした冷たさと殺気たっぷりのおじさんの剣呑な目。
「サクッとやるか」
「………ん??」
突然ぶわりと自分を襲う寒気と心を襲う恐怖で体が痺れが目の前がチカチカと………。
あぁ、、お父さん、初めてのお仕事で、僕、さようならします。
心なしか首元に当たる剣がとてつもなく熱く……熱く。
ふえ?
「あっ、っぢゅ……!!! 」
全ての負の感情が吹っ飛ぶほどの熱さに僕は壁際に飛び退きひりひりと赤くなる首を抑えた。
「くくっ……」
「ちょっとおじさんそれダメな奴で出来てるでしょ?! 」
ダメな奴、それは剣を作る時水の代わりに教会とかで作られた魔を払う聖水を使ったもので、…………省略すると悪魔特攻な剣。
「そうだが?」
なにを笑顔でいってくれてんの!! あぁあぁ、剣を振り上げないで!!
て、、どうしようどうしようどうしよう! いや考えている時間はないよ!
「お、おっじゃましましたぁ~!!!」
慌てて指を鳴らした僕はぼんっと白い煙幕を出しながら裏世界に逃げ込むのだった(´・ω・`ショボン)。
に、逃げるがかちいいい!!!
ただ少し呆けたように開けた口の周りにはちょいちょいちょいとお髭が…………うーん、減点。
歴戦のオーラを醸し出してかっこいいけど、38にもなって嫁の一人もいない……華街にはたまに行くらしいけど、んんんん。
総じて…… 。
「67点?」
「……なにがだ?」
「おじさんの総合評価」
顔は中々いいけどお髭と独身って言うのがねえ、びじょとやじゅうみたいな怖い人の隣には可愛い人がいて欲しい。
「おじっ? 人の部屋に無断で現れた上に失礼だな君は! 」
「ご挨拶が遅れまして僕、悪魔です! よろしくお願いいたします 」
「あ、あぁ…よろしく」
「これ気持ちですがどうぞ~」
ぺこっとお辞儀をし、脇に挟んでいた和紙に包まれていた箱を渡す。
「……これは?」
「さあ?」
「さあ…?」
首を傾げる僕に団長さんは眉間にしわをよせると怪訝な声を出す?。
「お母様が”しばらくお世話になる人なんだからこれ渡しなさい”って」
「……そうか、いや違くてだな、さっきも言っていたが、悪魔……?」
「はい! おじさんを堕落させるために参りました! 」
「買い物行かないか的なノリで言われても………まぁ、こうするわな」
ん?
首を傾げた僕に騎士団長さんはずんずんと僕の前まで来ると、腰につけていた剣をゆっくりと抜いた。
え?(´・ω・`)。
「ん? 」
首元に感じるひんやりとした冷たさと殺気たっぷりのおじさんの剣呑な目。
「サクッとやるか」
「………ん??」
突然ぶわりと自分を襲う寒気と心を襲う恐怖で体が痺れが目の前がチカチカと………。
あぁ、、お父さん、初めてのお仕事で、僕、さようならします。
心なしか首元に当たる剣がとてつもなく熱く……熱く。
ふえ?
「あっ、っぢゅ……!!! 」
全ての負の感情が吹っ飛ぶほどの熱さに僕は壁際に飛び退きひりひりと赤くなる首を抑えた。
「くくっ……」
「ちょっとおじさんそれダメな奴で出来てるでしょ?! 」
ダメな奴、それは剣を作る時水の代わりに教会とかで作られた魔を払う聖水を使ったもので、…………省略すると悪魔特攻な剣。
「そうだが?」
なにを笑顔でいってくれてんの!! あぁあぁ、剣を振り上げないで!!
て、、どうしようどうしようどうしよう! いや考えている時間はないよ!
「お、おっじゃましましたぁ~!!!」
慌てて指を鳴らした僕はぼんっと白い煙幕を出しながら裏世界に逃げ込むのだった(´・ω・`ショボン)。
に、逃げるがかちいいい!!!
1
お気に入りに追加
146
あなたにおすすめの小説
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる