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ヤンデレだよやったねニール君!
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「閉じ込めて、閉じ込めてそうだな……とにかく、ただニールの傍にいたい」
えっと……ぐすたふ?
「……寝たい」
「いきなり言われても困るよな」
「いや......それちがう」
内容を理解できるだけにすっとぼけもできない、マジで今すぐお休みなさいしてなかった事にしたい。
「言葉が足りないという理由にすれ違う仲もいるが、俺は最初から最後まで包み隠さず説明しよう……聞けよ?」
話聞いてないよこの人。
「ちょっと待って」
「お前と会ったときの事、覚えてるか?」
「話聞いてる?」
「傷つけてしまい、すまなかった」
「ちがうちがうちがう」
僕の話聞く気ゼロだろぐすたふ、ていうかその前にその謝罪今くるのね。
「それに関しては気にしてないから、うん」
暗い顔をしているぐすたふに悪いけど、適応力こそ僕の真骨頂。
大体の事はすぐに忘れられる都合のいい記憶力を持っているために頭を下げるぐすたふに慌てて片隅から記憶を引っ張りだす。
顔を上げたぐすたふは僕の左手を持ちあげると、太くも無ければ細くもない僕の腕をなぞった。
「見ず知らずの大男に殴られたんだ、トラウマだろう......すまない」
むず痒さに思わずピクリと体が反応するとぐすたふは腕を離し困ったように笑みを浮かべ首を傾げた。
「......なってたっけ」
確かにあのときはめちゃくちゃ痛かったけどそれはまあ今の情勢的にも僕の見た目的にも仕方ない事だから別に、納得できる範疇。
「俺の一生をかけて償おう」
何かと重く考えるなぐすたふは。
「連れ帰って間もない頃……姿を消した事があったな」
「...あったね」
屋敷探検しようとして迷子になったやつね、うん、ぐすたふが怖かったよ、うん。
「起きたとき、お前が傍にいないとわかった瞬間目の前が、真っ暗になって……恐ろしかった」
笑みを消し眉間に皺を作ったぐすたふが無防備な僕の腕を強く掴む。
「我ながら身勝手は事だとは分かっているが償いをしたい……世話をさせてくれ」
「…まあそれは」
ぐすたふの事はまあ余程の事がない限り嫌いにならない位には好きだし?
おやつは美味しいし眠気はべらぼうに濃いけどそれはそ、居心地が良いから今のこれは許容範囲。
「そして……できる事なら、俺から離れないでくれ」
「……善処する」
僕がいないと眠れないしね、……それなら夜だけ呼べばいいのでは。
「いっそどこにも行かないよう……閉じ込めたい」
「…そこはちょっと」
「……あん?」
「なしてそうなるの……」
冒頭にもどる、じゃないかこれじゃあ。
少し口角をあげたぐすたふは首を傾げる。
「ニールは時々変な方言がでるな、愛嬌があってそれもいい」
「いやいやいやそんな事より、どゆこと」
「なにがだ?」
「何がだじゃない」
「ん?」
あ、今ニヤってしたな?
「俺はただお前を独占したい、ただそれだけだ」
「……はい? うぇっ」
頭の裏に大きな掌が回り緩い力で引き寄せられる、口角は上がったまま笑っていない目が眼前に迫る。
「ニールが近くにいないとな恐ろしくて、不安で……駄目なんだ」
「まあ、寝れないのはきついから……ね」
引き気味に苦笑した瞬間、近かったぐすたふの顔が更に近くなり、耳元に囁かれた。
「あぁそうだ……そうなんだ、分かってるじゃねえかニール」
「……ちかい」
「寝れなかったんだよ、いくら起きようがいくら疲れようが夜になって朝になって夜になってずっとずっとずっとずっと……部下が寝床につくのを真似て目を瞑っても眠れやしねえ」
開ききった目でじっと見つめられ、耳に届く声は切ない。
「意識が続くのが朝日を拝めるのも嫌で嫌で嫌で我慢できねえんだ俺は……もうお前無しには生きられねぇ」
「……うむ」
「当然だろ? 当然に決まっている」
「いや……それでも大袈裟な」
「大袈裟なわけがない、あと言い方治せ」
「人間は眠れねえと死ぬ、そして俺はニールがいなけりゃ眠ることができねえ、な? ニールがいねえと俺は死ぬ」
「んー......」
「俺を見捨てないでくれ……大事にするから……俺の力全て使って甘やかすから、覚悟しろよ?」
まあ、一理ある……のか?
ぐすたふの過去とか情報全く興味ないから聞いてないけど眠れないのは夢魔の本能がいけないとなんとなく言っている。
「でもさ」
「おう」
一通り言い終え満足したのか僕の肩に頭を置くぐすたふにう僕はふと浮かんだ疑問を伝えた。
「それなら僕の事好きっていうのも錯覚的な奴じゃない? ほら、長時間犯罪者の近くにいた人質みたいなや...つ」
え、顔。
「へえ……? そう思ってんのか」
端から見たときの客観的な疑問を述べた、だけな筈。
「だから普通に世話とか良いから従者かなんかにすれば」
「それはあり得ねえ」
「いい……の、に」
筈……なのに地を這うような声が体に響く。
顔を上げたぐすたふの顔は今までに見たことが無い位怖かった。
「この俺が、魔族の、しかも同じ男に愛してるだなんて口から砂糖でそうな告白を簡単にすると思うかぁ......?」
「さあ......?」
「しねえんだよ、アプローチなり異常な執着あんなしてたのに少しは考えなかったのかよ」
「うん」
「即答か……」
その時はその場周囲三メートルの事しか考えてなかったからね。
「まあそうだよなぁ、ニールはそうだよなあ」
「じゃなきゃあんな軟禁生活耐えれないと思うよ」
「軟禁とかいうなてめえ」
「事実だし」
生活する上なら何一つ不便はないけど家からは一歩も出られなくて家の中で散歩擬きも一人でできないとかちょっと……。
「あれは……何度も言うが町の奴らにニールが見つからねえようしてたんだ」
むっとした顔で僕を見ていたぐすたふは堪えきれなくなったように深い溜息をつき、じとりと僕を睨む。
「なら先に言ってくれれば良かったのに」
「……言ったらどうしたんだ?」
「ぐすたふ寝かしてから散歩した」
「……やめてくれ」
「なんで~」
夜なら夜目の効かない人間に見つからないしなんならその気になれば小動物に変身するし。
「ふっ」
「む」
そんな意味を込めて文句を言えばぐすたふは僕から顔を逸らし深い溜息をつき、何故か笑った。
「……結局、真面目な雰囲気なんてあんまり続かないな」
「なにが?」
まじめとは。
「いいか? ギフニール」
「へい」
僕の体を持ち上げ正面に座らせたぐすたふは満面の笑みを浮かべた。
「眠る眠らないの話じゃねぇ、お前だから言うんだ、ギフニールの無気力に見えて気遣いが出来て、無意識に甘えてくるところや良い意味で自分勝手な所がたまらなく俺には愛おしく……好きなんだ」
「……おう」
ね、熱烈。
「誤解も曲解も現実逃避もしねえように言っとくが、俺の好きは恋愛的な意味だからな……逃げてくれるなよ? 問答無用で閉じ込めたくなる」
「……あい」
よ、よく僕の思考をご存じで……。
満足そうに笑うぐすたふにひやひやと汗を流しながら僕は苦笑いを浮かべるしか無いのだった……へい。
……もう何も考えないように。
「今思考放棄しようとしたろ」
「許して」
僕の考え筒抜けとか怖い……。
えっと……ぐすたふ?
「……寝たい」
「いきなり言われても困るよな」
「いや......それちがう」
内容を理解できるだけにすっとぼけもできない、マジで今すぐお休みなさいしてなかった事にしたい。
「言葉が足りないという理由にすれ違う仲もいるが、俺は最初から最後まで包み隠さず説明しよう……聞けよ?」
話聞いてないよこの人。
「ちょっと待って」
「お前と会ったときの事、覚えてるか?」
「話聞いてる?」
「傷つけてしまい、すまなかった」
「ちがうちがうちがう」
僕の話聞く気ゼロだろぐすたふ、ていうかその前にその謝罪今くるのね。
「それに関しては気にしてないから、うん」
暗い顔をしているぐすたふに悪いけど、適応力こそ僕の真骨頂。
大体の事はすぐに忘れられる都合のいい記憶力を持っているために頭を下げるぐすたふに慌てて片隅から記憶を引っ張りだす。
顔を上げたぐすたふは僕の左手を持ちあげると、太くも無ければ細くもない僕の腕をなぞった。
「見ず知らずの大男に殴られたんだ、トラウマだろう......すまない」
むず痒さに思わずピクリと体が反応するとぐすたふは腕を離し困ったように笑みを浮かべ首を傾げた。
「......なってたっけ」
確かにあのときはめちゃくちゃ痛かったけどそれはまあ今の情勢的にも僕の見た目的にも仕方ない事だから別に、納得できる範疇。
「俺の一生をかけて償おう」
何かと重く考えるなぐすたふは。
「連れ帰って間もない頃……姿を消した事があったな」
「...あったね」
屋敷探検しようとして迷子になったやつね、うん、ぐすたふが怖かったよ、うん。
「起きたとき、お前が傍にいないとわかった瞬間目の前が、真っ暗になって……恐ろしかった」
笑みを消し眉間に皺を作ったぐすたふが無防備な僕の腕を強く掴む。
「我ながら身勝手は事だとは分かっているが償いをしたい……世話をさせてくれ」
「…まあそれは」
ぐすたふの事はまあ余程の事がない限り嫌いにならない位には好きだし?
おやつは美味しいし眠気はべらぼうに濃いけどそれはそ、居心地が良いから今のこれは許容範囲。
「そして……できる事なら、俺から離れないでくれ」
「……善処する」
僕がいないと眠れないしね、……それなら夜だけ呼べばいいのでは。
「いっそどこにも行かないよう……閉じ込めたい」
「…そこはちょっと」
「……あん?」
「なしてそうなるの……」
冒頭にもどる、じゃないかこれじゃあ。
少し口角をあげたぐすたふは首を傾げる。
「ニールは時々変な方言がでるな、愛嬌があってそれもいい」
「いやいやいやそんな事より、どゆこと」
「なにがだ?」
「何がだじゃない」
「ん?」
あ、今ニヤってしたな?
「俺はただお前を独占したい、ただそれだけだ」
「……はい? うぇっ」
頭の裏に大きな掌が回り緩い力で引き寄せられる、口角は上がったまま笑っていない目が眼前に迫る。
「ニールが近くにいないとな恐ろしくて、不安で……駄目なんだ」
「まあ、寝れないのはきついから……ね」
引き気味に苦笑した瞬間、近かったぐすたふの顔が更に近くなり、耳元に囁かれた。
「あぁそうだ……そうなんだ、分かってるじゃねえかニール」
「……ちかい」
「寝れなかったんだよ、いくら起きようがいくら疲れようが夜になって朝になって夜になってずっとずっとずっとずっと……部下が寝床につくのを真似て目を瞑っても眠れやしねえ」
開ききった目でじっと見つめられ、耳に届く声は切ない。
「意識が続くのが朝日を拝めるのも嫌で嫌で嫌で我慢できねえんだ俺は……もうお前無しには生きられねぇ」
「……うむ」
「当然だろ? 当然に決まっている」
「いや……それでも大袈裟な」
「大袈裟なわけがない、あと言い方治せ」
「人間は眠れねえと死ぬ、そして俺はニールがいなけりゃ眠ることができねえ、な? ニールがいねえと俺は死ぬ」
「んー......」
「俺を見捨てないでくれ……大事にするから……俺の力全て使って甘やかすから、覚悟しろよ?」
まあ、一理ある……のか?
ぐすたふの過去とか情報全く興味ないから聞いてないけど眠れないのは夢魔の本能がいけないとなんとなく言っている。
「でもさ」
「おう」
一通り言い終え満足したのか僕の肩に頭を置くぐすたふにう僕はふと浮かんだ疑問を伝えた。
「それなら僕の事好きっていうのも錯覚的な奴じゃない? ほら、長時間犯罪者の近くにいた人質みたいなや...つ」
え、顔。
「へえ……? そう思ってんのか」
端から見たときの客観的な疑問を述べた、だけな筈。
「だから普通に世話とか良いから従者かなんかにすれば」
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「いい……の、に」
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「即答か……」
その時はその場周囲三メートルの事しか考えてなかったからね。
「まあそうだよなぁ、ニールはそうだよなあ」
「じゃなきゃあんな軟禁生活耐えれないと思うよ」
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むっとした顔で僕を見ていたぐすたふは堪えきれなくなったように深い溜息をつき、じとりと僕を睨む。
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「……結局、真面目な雰囲気なんてあんまり続かないな」
「なにが?」
まじめとは。
「いいか? ギフニール」
「へい」
僕の体を持ち上げ正面に座らせたぐすたふは満面の笑みを浮かべた。
「眠る眠らないの話じゃねぇ、お前だから言うんだ、ギフニールの無気力に見えて気遣いが出来て、無意識に甘えてくるところや良い意味で自分勝手な所がたまらなく俺には愛おしく……好きなんだ」
「……おう」
ね、熱烈。
「誤解も曲解も現実逃避もしねえように言っとくが、俺の好きは恋愛的な意味だからな……逃げてくれるなよ? 問答無用で閉じ込めたくなる」
「……あい」
よ、よく僕の思考をご存じで……。
満足そうに笑うぐすたふにひやひやと汗を流しながら僕は苦笑いを浮かべるしか無いのだった……へい。
……もう何も考えないように。
「今思考放棄しようとしたろ」
「許して」
僕の考え筒抜けとか怖い……。
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