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予言隊
しおりを挟むA国王さまの徹底的な【流行り病】対策とは真逆の対応をしていたのが、各隣国の国王たちだった。
今では、A王国の実質的な統治の元、B王国も【流行り病】対策に変わり、B王国での【流行り病】の感染拡大は減少傾向に転じた。
しかし、反対にA王国よりも北側で、冬の寒さも厳しくなる一方のD王国、そしてA王国と隣接しているC王国、E王国も、今では【流行り病】の感染拡大と、死亡する数の多さに、国の機能は実際の処、停止していた。
A国王さまは、B王国やF王国のように、多くの感染者が、助けを求めて国境のA王国関所に殺到するのでは、と身構えていたが、そのようなことは無く、それが、更に不気味さを感じた。
A王国にはA国王さま肝入(きもい)りの予言隊という組織が結成されていました。
予言隊とは、最悪の最悪の状況を予測し、それに対して、どのように対処するかを考え、準備する部隊でした。
王様を守る近衛兵、司祭、修道女、革新的な修道士らの意見を尊重、だけではなく予言隊の中には作家なども召喚されていました。
【流行り病】の感染拡大が始まってから、約8か月が経過し、B王国の感染も落ち着き始めました。
一足先に、B王国よりも南の国であるF王国も【流行り病】が一先ず収束して来ました。
一般の修道院医療機関の司祭たちは、やはり風邪の一種だと断定し、夏場になると収まるものと気を許し始めました。
しかし、A王国の予言隊は、気を許すことは無く、更なる最悪の予想、予言として、【流行り病】が更なる悪性に変わり、猛威をふるう恐れがあることを前提に、準備にすることをA国王様に進言しました。
A王国の大司祭で枢機卿とも繋がりが深い者たちは、楽観主義が多く、
「【流行り病】の終息宣言を国民に出したらどうか?」
等の進言がA国王さまにされましたが、A国王さまは
「私は臆病な性格なので、今年の冬の状況を見るまでは終息宣言も収束宣言も、出しません」
と答え、大司教や修道院関係者たちは陰でA国王さまの不平不満を言っていました。
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