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第333話
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弾丸の如き速さで放たれた無数の羽に対して、俺たちは回避ではなく迎撃を選択する。ここまでの速度となると、回避するために移動し続けるよりも、放たれる羽の範囲を絞るために一ヵ所に固まり、防御・迎撃の体勢をとった方がいいと即座に全員で判断した。そして、ここで生かされるのが先程の戦いでの置き土産となる。
「ウォルター、あれを」
「分かってる」
ジャック爺からの要望に応える為に、俺は懐から銀色に輝く一枚のカードを取り出し、それをジャック爺とローザさんとカトリーヌの前に投げる。
「ローザ、カトリーヌお嬢さん、二人とも儂に合わせるんじゃ」
「分かっておる」
「了解です」
ジャック爺の言葉に、ローザさんとカトリーヌが答えて、ジャック爺の魔力に合わせる様にして銀に輝くカードに魔力を込めていく。すると、込められた魔力に銀に輝くカードが反応する。
綺麗な長方形だった銀に輝くカードが、グニャリとその形を失うかの様に変化していき、スライムの様な液体金属へとなった。そして、そのまま勢いよく広範囲に広がり、俺たちの前方を覆うドーム状へと変化した。
「な!?それはミスリル!?しかも純正のミスリルか!!」
グリフォンと融合した男の言う通り、これは純度百パーセントのミスリルの塊だ。この純度百パーセントのミスリルの塊こそ、先程のミスリルゴーレムと融合した男との戦闘での置き土産であり、戦闘時において非常に便利に使える魔法金属だ。
ミスリルゴーレムと融合した男が生み出したものだが、戦闘が終わった後もその場に残っていた。なので、残っていたミスリルを長方形のカード状に圧縮し、戦闘中に何かしら使えると懐に仕舞っておいた。あの場に残しておくと、敵に再利用される可能性もあったからな。
「確かに、ミスリルは普通の金属よりも硬い。だが俺の羽を完全に防ぐ事は、ミスリルでも不可能だ!!」
「そうじゃな」
「これが普通のミスリルだったならばの」
「ここには、優秀な魔道具師が三人もいるのよ」
勝利を確信したグリフォンと融合した男の言葉に、ジャック爺たちが超一流の魔道具師として反応する。そのジャック爺たちの反応に、負け惜しみだとグリフォンと融合した男は笑みを深める。しかしその深まった笑みも、無数の羽たちがミスリルとぶつかり合った瞬間に、スッと綺麗サッパリ消え去った。
それもそのはずであり、無数の羽たちはドーム状に変化したミスリルに真っ直ぐに突っ込んだが、ミスリルの壁を突き破る事がなかったからだ。これには、グリフォンと融合した男も絶句し、完全に思考停止し身体も止まってしまう。
しかし、これはまだ第一段階。ここから、普通のミスリルにはない力を持つ、特殊なミスリルの力が発揮される。ジャック爺たち超一流の魔道具師三人が力を合わせ、様々な魔術術式を組み込む事で半ば魔道具の様になっている、特殊な魔法金属となったミスリルの。
「な、何だと!?ミスリルが、俺の羽を跳ね返してきた!?」
ドーム状のミスリルは、真正面から無数の羽を受け止めた。それは硬さによって受け止めたのではなく、液体金属の強みである柔軟さを利用して、無数の羽の威力を完全に殺してだ。
無数の羽は、柔らかいミスリルの壁を伸ばして埋もれていき、完全にその威力を殺された。一つもミスリルの壁を突き破る事はなく、俺たちの眼前でミスリルに包まれている。そして、ミスリルの壁を一気に元に戻す反動を利用して、グリフォンと融合した男に向かって弾丸の如き速度で跳ね返した。
「ウォルター、あれを」
「分かってる」
ジャック爺からの要望に応える為に、俺は懐から銀色に輝く一枚のカードを取り出し、それをジャック爺とローザさんとカトリーヌの前に投げる。
「ローザ、カトリーヌお嬢さん、二人とも儂に合わせるんじゃ」
「分かっておる」
「了解です」
ジャック爺の言葉に、ローザさんとカトリーヌが答えて、ジャック爺の魔力に合わせる様にして銀に輝くカードに魔力を込めていく。すると、込められた魔力に銀に輝くカードが反応する。
綺麗な長方形だった銀に輝くカードが、グニャリとその形を失うかの様に変化していき、スライムの様な液体金属へとなった。そして、そのまま勢いよく広範囲に広がり、俺たちの前方を覆うドーム状へと変化した。
「な!?それはミスリル!?しかも純正のミスリルか!!」
グリフォンと融合した男の言う通り、これは純度百パーセントのミスリルの塊だ。この純度百パーセントのミスリルの塊こそ、先程のミスリルゴーレムと融合した男との戦闘での置き土産であり、戦闘時において非常に便利に使える魔法金属だ。
ミスリルゴーレムと融合した男が生み出したものだが、戦闘が終わった後もその場に残っていた。なので、残っていたミスリルを長方形のカード状に圧縮し、戦闘中に何かしら使えると懐に仕舞っておいた。あの場に残しておくと、敵に再利用される可能性もあったからな。
「確かに、ミスリルは普通の金属よりも硬い。だが俺の羽を完全に防ぐ事は、ミスリルでも不可能だ!!」
「そうじゃな」
「これが普通のミスリルだったならばの」
「ここには、優秀な魔道具師が三人もいるのよ」
勝利を確信したグリフォンと融合した男の言葉に、ジャック爺たちが超一流の魔道具師として反応する。そのジャック爺たちの反応に、負け惜しみだとグリフォンと融合した男は笑みを深める。しかしその深まった笑みも、無数の羽たちがミスリルとぶつかり合った瞬間に、スッと綺麗サッパリ消え去った。
それもそのはずであり、無数の羽たちはドーム状に変化したミスリルに真っ直ぐに突っ込んだが、ミスリルの壁を突き破る事がなかったからだ。これには、グリフォンと融合した男も絶句し、完全に思考停止し身体も止まってしまう。
しかし、これはまだ第一段階。ここから、普通のミスリルにはない力を持つ、特殊なミスリルの力が発揮される。ジャック爺たち超一流の魔道具師三人が力を合わせ、様々な魔術術式を組み込む事で半ば魔道具の様になっている、特殊な魔法金属となったミスリルの。
「な、何だと!?ミスリルが、俺の羽を跳ね返してきた!?」
ドーム状のミスリルは、真正面から無数の羽を受け止めた。それは硬さによって受け止めたのではなく、液体金属の強みである柔軟さを利用して、無数の羽の威力を完全に殺してだ。
無数の羽は、柔らかいミスリルの壁を伸ばして埋もれていき、完全にその威力を殺された。一つもミスリルの壁を突き破る事はなく、俺たちの眼前でミスリルに包まれている。そして、ミスリルの壁を一気に元に戻す反動を利用して、グリフォンと融合した男に向かって弾丸の如き速度で跳ね返した。
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