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 今朝の目覚めは良かった気がする。
侍女に起こされずに起きたし、鳥は囀ってるし、天気も良い!
何て事ない日常が一番尊いんだよ。それに、心のゆとりが確実に生まれてる。から、ね?そろそろ行動に移そうと思うんだ。ーーいいかな?ねぇ、ルゼリフィア、ルゼ……いない!ていうか私がルゼリフィリアなんだし。うん。事後承諾でも良いよね?
 苦手なルゼパパも毎晩、気持ち良い事してくるバロットも居ない!遠征かな?

なんでバロットは毎回ルゼリフィアと最後までしないんだろう。騎士道で、ルゼパパに許してもらうまで致しません的な?詳しい会話は分からないけど、感覚共有て言うの?愛されている感覚と甘さと気持ち良さで居心地は良いんだけど、本当に照れてしまう。
私が出ると、確実にバロットに遊ばれてしまうし。普段のルゼリフィアと比べられて、バレ……はしないんだろうけど、ルゼの恋人と途中まででも致しちゃうのは罪悪感あるし。まぁ、私は全面に出られるかは運もあるからなぁ。

考え事をしている内に侍女達に着飾られ、鏡を見つめると、赤金色の豪奢な髪は梳られ、艶やかに清楚に編み込まれサイドにゆるふわにして流してある。

アルド様は強くてきつくて感情的な女より控えめで芯はあるけど儚げな女性が好きなのよね。公式ファンブックによると。アルド様のお姉様がそんな感じで。神殿巫女のお姉様がアルド様のお母様代わりでもあり、姉で時に親友、良き理解者でもある。アルド様は恋もしてらしたとか。
 アルド様のお姉様!私に御利益下さい!今日はアルド様の誤解を解きに行きたくて。アルド様が大好きなお姉様に寄せてもらえる様、仕上げました!
イメージチェンジ大成功、だよね?

まぁ、ルゼリフィアの豪奢、派手、華美な美人さは最早どうしようもないんだけど、中身は私だし!清純さで言えば毒婦(ピンク頭、自称ライド様の妹)より、私の方が勝ってる、と思うの。前世から考えると処女歴長いし、この間まで処女だったし。

赤金色の瞳にけぶる睫毛、妖しく美しいんだけど、薄化粧かつ、ここポイント!
現代化粧法を侍女さんに伝授しちゃった。秘技、お姉様寄せ垂れ目メイク。
ルゼリフィアまんま悪役の釣り目だから。いや、凛とした美人なんだけどね。

「凄いですわ!いつものルゼリフィア様も素敵ですが、メイク一つでここまで変わられるんですね」
「ルゼリフィア様が、こんな画期的なメイク術をお知りだなんて」
「バロット様もお喜びにーー」
「っ!」
な、なんで、そこでバロットなのよ!鉄面皮のルゼリフィアの顔が赤面する。熱い、熱くなってきちゃった。

「バロットの為ではないな。私は今から用事がある為、出掛けるが供は必要ない。馬車の用意だけしてくれ」
「御当主様も、バロット様もご不在ですが、城の護りも強固でございます。人員は十分にございます。精鋭を付けられませんか?」
侍女頭に問われるが、断る。
「言ってなかったが、これは極秘任務だ。供は必要ない」
「極秘任務でしたか。失礼致しました。ルゼリフィア様、御武運を」

うん。戦いに行く訳じゃないんだけど、話し合いだけど

「ああ、行ってくるーー」

ルゼリフィアの話し方、板についてきたよね?
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