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出会い
しおりを挟むそれは雨が降っていて桜が茶色く染まった日だった。
入学式を終えた僕は自分のクラスへと足を運んだ。
テレビで見たほど中学校というものは新鮮味がなかった。
寧ろ、小学校とほとんど変わらないようだった。
ただ1つ、僕のいた小学校には制服がなかった。
だからか、中学生になったという事が認識出来た。
僕は、親の都合で引っ越してきたから友達がいない。
この学校には知り合いの1人も、居ないのだ。
周りでは既に、仲良さげに話す人やジャンケンしている人がいた。
窓際の後ろから2番目の自分の席に座る。
新しげの机は冷たく、窓の外の雫を強調させたようだった。
先生がなかなか入ってこない。目をつぶると騒がしい教室が幾らかマシに感じた。
「えっと…香苗さん?」
香苗 司。
いきなり名前を呼ばれて驚き急いで振り返る。
目を見開いた。
そこに居たのは女の子だった。
地毛だろうか。
否、きっと地毛だろう。
ほんの少し明るめの黒髪は肩までの長さしかない。
少し、目つきの悪い細い目。
でも、制服を着るのは2年目とでも言いそうなほど、似合っていた。
少し困った顔で見つめられる。
「あっ…おはようございます。えっと…」
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