34 / 89
【10】恋のエントランス
②
しおりを挟む
「あっ、お疲れ様です!」 浜中が声を掛けてきた。
「あっ! お疲れ様でした」
由唯が笑顔で返すと、一緒にいた男性が「誰?」と聞いてきた。
「隣の打席になって少し話したんだ」
「改めまして、僕は浜中と言います。彼は友達の……」
「山口です」
「あっ、本宮です」
山口が「僕達今からお茶しに行くんですが、本宮さんも一緒に行きませんか?」と誘ってきた。
「おい、山口! 今日初めて話したのに本宮さんに失礼だよ」
浜中はびっくりして言うと、山口は「いいじゃないですか、これも縁なので」と言って由唯の方を見た。
由唯は迷ったが、これからレッスンで顔を合わすこともあるし、断るのも気が引けるので「少しなら」と行くことにした。
「すみません・・・」
浜中は恐縮しながらも3人で近くの駅ナカのカフェに行くことになった。
歩きながら浜中が聞いてきた。
「前にレッスンの後【コムズガーデン】のラーメン屋にいませんでしたか?」
「いましたー。やっぱり浜中さんだったんですね?」
休日のカフェは混雑していたが、運が良く席が1つ空いてすぐに座ることができた。
先に浜中が簡単に自己紹介をしてくれた。年齢は45歳。父親が設立したスポーツマネジメント会社で働いていて関西の有望なアスリートを発掘してスポンサー契約や選手のマネジメントをする会社らしい。ゴルフ好きは勿論だが、取引先との付き合いでゴルフをする機会が多いため練習しているとのことだった。
「浜中さんのスイングは綺麗でかっこいいですね。私も綺麗なスイングで打てるようになりたいです」
「浜中の腕前はシングルでめっちゃ上手いんですよ! 本宮さんも教えてもらったらどうですか?」
「シングルなんですか? すごく上手なんですね。ぜひ、教えてください!」
カフェに入って1時間ほど経った頃、浜中が時計を見て
「あっ、もうこんな時間か。このあと仕事の予定があって……こっちから誘ったのにほんとすみません」
「いいえ、大丈夫ですよ。楽しかったです」
カフェを出て別れ際に浜中が「もしよかったら今度打ちっぱなし練習場でも行きませんか?」と誘ってきた。
「えー、ほんとにいいんですか?」
「もちろんです。僕で良ければアドバイスさせてもらいますので、ぜひ一緒にいきましょう!」
浜中と連絡先を交換してお店の前で別れた。
「あっ! お疲れ様でした」
由唯が笑顔で返すと、一緒にいた男性が「誰?」と聞いてきた。
「隣の打席になって少し話したんだ」
「改めまして、僕は浜中と言います。彼は友達の……」
「山口です」
「あっ、本宮です」
山口が「僕達今からお茶しに行くんですが、本宮さんも一緒に行きませんか?」と誘ってきた。
「おい、山口! 今日初めて話したのに本宮さんに失礼だよ」
浜中はびっくりして言うと、山口は「いいじゃないですか、これも縁なので」と言って由唯の方を見た。
由唯は迷ったが、これからレッスンで顔を合わすこともあるし、断るのも気が引けるので「少しなら」と行くことにした。
「すみません・・・」
浜中は恐縮しながらも3人で近くの駅ナカのカフェに行くことになった。
歩きながら浜中が聞いてきた。
「前にレッスンの後【コムズガーデン】のラーメン屋にいませんでしたか?」
「いましたー。やっぱり浜中さんだったんですね?」
休日のカフェは混雑していたが、運が良く席が1つ空いてすぐに座ることができた。
先に浜中が簡単に自己紹介をしてくれた。年齢は45歳。父親が設立したスポーツマネジメント会社で働いていて関西の有望なアスリートを発掘してスポンサー契約や選手のマネジメントをする会社らしい。ゴルフ好きは勿論だが、取引先との付き合いでゴルフをする機会が多いため練習しているとのことだった。
「浜中さんのスイングは綺麗でかっこいいですね。私も綺麗なスイングで打てるようになりたいです」
「浜中の腕前はシングルでめっちゃ上手いんですよ! 本宮さんも教えてもらったらどうですか?」
「シングルなんですか? すごく上手なんですね。ぜひ、教えてください!」
カフェに入って1時間ほど経った頃、浜中が時計を見て
「あっ、もうこんな時間か。このあと仕事の予定があって……こっちから誘ったのにほんとすみません」
「いいえ、大丈夫ですよ。楽しかったです」
カフェを出て別れ際に浜中が「もしよかったら今度打ちっぱなし練習場でも行きませんか?」と誘ってきた。
「えー、ほんとにいいんですか?」
「もちろんです。僕で良ければアドバイスさせてもらいますので、ぜひ一緒にいきましょう!」
浜中と連絡先を交換してお店の前で別れた。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
私と継母の極めて平凡な日常
当麻月菜
ライト文芸
ある日突然、父が再婚した。そして再婚後、たった三ヶ月で失踪した。
残されたのは私、橋坂由依(高校二年生)と、継母の琴子さん(32歳のキャリアウーマン)の二人。
「ああ、この人も出て行くんだろうな。私にどれだけ自分が不幸かをぶちまけて」
そう思って覚悟もしたけれど、彼女は出て行かなかった。
そうして始まった継母と私の二人だけの日々は、とても淡々としていながら酷く穏やかで、極めて平凡なものでした。
※他のサイトにも重複投稿しています。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
政略結婚の約束すら守ってもらえませんでした。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
「すまない、やっぱり君の事は抱けない」初夜のベットの中で、恋焦がれた初恋の人にそう言われてしまいました。私の心は砕け散ってしまいました。初恋の人が妹を愛していると知った時、妹が死んでしまって、政略結婚でいいから結婚して欲しいと言われた時、そして今。三度もの痛手に私の心は耐えられませんでした。
思い出を売った女
志波 連
ライト文芸
結婚して三年、あれほど愛していると言っていた夫の浮気を知った裕子。
それでもいつかは戻って来ることを信じて耐えることを決意するも、浮気相手からの執拗な嫌がらせに心が折れてしまい、離婚届を置いて姿を消した。
浮気を後悔した孝志は裕子を探すが、痕跡さえ見つけられない。
浮気相手が妊娠し、子供のために再婚したが上手くいくはずもなかった。
全てに疲弊した孝志は故郷に戻る。
ある日、子供を連れて出掛けた海辺の公園でかつての妻に再会する。
あの頃のように明るい笑顔を浮かべる裕子に、孝志は二度目の一目惚れをした。
R15は保険です
他サイトでも公開しています
表紙は写真ACより引用しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる