10 / 63
9.招かざる事態
しおりを挟む
「最近仲良くね?」
昼休みに、俺とノエルとを交互に見ながらセオドアがそんな風に言った。
先日王城で行われたお茶会でお互いの素性を知った俺たちの距離は、セオドアが言う様にぐっと近くなったように思う。
あの後──俺が落ち着きを取り戻した頃合いを見計らい、攻略対象者が並ぶテーブルに戻った後も、ノエルはなにかと俺を庇うように動いてくれて、問題なくお茶会は終わりを告げた。帰り際、レジナルドが申し訳なさそうに俺に近寄って来た時もノエルは俺とレジナルドの間に立って『先輩が虐めるから悪いんですよ!』と諫言まで付け加えてくれたのだ。
レジナルドは言葉に詰まった後に、すまない、と再度俺に向かって謝罪をした。本来ならば王太子にこんなことをさせるだけでもまずそうなのだが、大丈夫です、とだけ返して頭を下げてから俺らは帰った。
ナイジェルに会いたいという希望を持っているノエルをそのまま侯爵邸に連れ帰ろうとも思ったが、お互いに次の日が試験ということもあったし、偶然ではあるもののノエルと関係が築けたこともあって、ノエル自身もそう焦る必要性がなくなったらしく、後日改めてという話になった。
どうにか次の日の試験も乗り越えて、今はまた学ぶ日々だ。
あまりにもあまりに迂闊で天然を晒すノエルに対し、俺の警戒心は以前のようにはない。
これが演技だとするならば、俺にはもう見抜ける自信はないし、騙されたとしても仕方ない気がした。そりゃ雌堕ちエンドは真っ平ごめんだが。
「なんとなく、お茶会で話したら……仲良くなって」
内容を大っぴらに話すわけにもいかず、濁してセオドアに答えると、セオドアは少し不満気に、ふうん、と言ったところでノエルが手鼓を叩く。
「ああ!僕とリアムが仲良くなったから、セオドアは嫉妬してるんだね!」
あはは、とノエルが笑う隣で首を傾げる。
え、どういうこと?セオドアの方を見ると、顔が一瞬にして真っ赤になった。
え、ちょ、大丈夫か⁈うーん?
「お、ま、なっ」
「ねー。そうだよねー。セオドア結構わかりやす……」
からかうようなノエルをセオドアは睨んだ。むしろお前あの方が仲が……ああ、そういうこと?もしかして……。
「そうか、セオはノエルと仲良くしたいのか!」
俺は思ったままに声を上げる。
俺はそうじゃないとしても、この世界は男女の垣根なく恋愛が可能で、貴族間もそれは変わりない。ノエルの出自は平民であるし子爵家とセオドアの侯爵家では身分違いではあるものの、ノエルは稀なる聖属性の力を持っているのを加味すれば、ゲームの中で王太子の妃ルートがあるように、侯爵家への嫁入りも可能だろう。
まあ、見た目は本当に可愛いのだ。天然オタクだけど、性格は悪いように思えない。
俺が一人納得をしていると、二人が大きなため息をついた。
「これじゃあねぇ……いやぁ、さすがの僕でも……」
ノエルがそう言った横でセオドアが項垂れた。
なんだよ、この二人!俺が反論をしようとした時──
「先日の試験結果が張り出されたぞ!」
と生徒の一人が教室内に走り込んできた。
※
で。
俺とセオドア、ノエルの三人で試験結果が張り出された廊下へと来たわけだ。
王立学園は定期的な試験がされた後、必ず試験結果が発表される。
それぞれの学年10位までがその紙に載り、結果が良ければそれなりに学園内で生徒会に勧誘されるなど──この学園において生徒会に入るのは大変名誉なことなのだ──尊重される。ゲーム内であれば、ノエルはこの試験で高得点を取り、生徒会に勧誘されるはずである。お互いにそのことは知っていて、ノエルから『1位ではないと思うけどそれなりの順位では』と先んじて聞いていた。
今は10位から2位までが発表されており、1位は隠された状態だ。
「あ、俺……9位だ」
まずセオドアがそう呟いた。
へぇ、と心の中で思う。本来であればセオドアがこの順位に食い込んでくることはなかった。基本的にセオドアは馬鹿でないことは承知ではあるものの、番狂わせな展開ではある。おめでとう、と告げるとセオドアは嬉しそうに微笑む。
「僕は……4位だね」
次にノエルがそう言った。
すげーじゃん、とセオドアがノエルの背を叩いた。確かに凄い。俺も受けた試験だが、それなりにやはり難しかった。
じゃあ、俺はどこだ?と思って結果に目を向ける。
「あ、僕の名前はないなぁ……今回は順位外かな。残念」
俺の名前は発表されている2位までにはなかった。
肩を竦めると、慰めるようにセオドアが、次があるさ、と言う。まあ、そう落ち込む必要も俺にはない。落ちこぼれない程度ならば侯爵家の面子を潰すことにはならないし。
じゃあ行こうか、と踵を返したときにワッと周囲が沸き立つ。
1位を隠していた紙が剥がされたらしい。自分に関係ない俺は歩き出そうとした。
──が。
「リアム様凄いですね!!」
同じクラスの生徒が俺の前に興奮した様子で前に立った。
……?なんかしたっけ?俺の頭はハテナだらけだ。目の前にいるクラスメイトは名前は知っているし、何回か話したこともあるが、特別何かをしたことはない。
俺が首を傾げていると、セオドアが声を上げる。ノエルもそれを聞いて振り返った。
「リア……!首位だぞ!!」
シュイ?なんだっけ、それ?
やはりハテナを飛ばす俺に、セオドアがしびれを切らして、俺の肩を掴み進行方向を変えさせた。
ぐるっと俺の身体が回り、自然と試験結果が目に入る。
先ほどまでなかった俺の名前が、そこには載っていた。
「嘘だろ……」
思わず呟く。
1位 リアム・デリカート
間違いなくそこにはそう書かれている。
俺はセオドアとノエルを振り返った。
セオドアは嬉しそうに笑顔を浮かべており、ノエルは事情を知っているだけになんとも複雑な表情ではある。えぇ、ありえないだろ?!
俺が1位って……いや、そりゃね。勉強はちゃんとしてきたよ!
なので結果が出ると嬉しくはあるが……素直に喜べない。
俺は目立つのを避けたいのだから。
しかし、微妙な感じの俺とノエルを置き去りに、周囲は沸いていた。
なんとなく、俺はノエルの隣についていた。ノエルも若干俺を守るように側にいる。
セオドアは、相変わらずすごいすごいと俺の首位を自分のことのように喜んでいた。
良い奴なんだよなぁ……セオドア。
しかし、これどうするか……一番避けたいのは生徒会だ……まあ、これでどうにかなるわけではないとは思うが……。
ここは素直に喜んでおく方が嫌味もないのかもしれない。
はあ、と周囲には悟られないように静かに息を吐いた俺の前に、すっと、俺の前に一人の男が立った。
怜悧な美形を持つ──ド変態眼鏡のスペンサー・トランクイロだった。
「やあ。リアム君にノエル君。先日は楽しい時間をありがとう。さて、君たちに生徒会副会長として勧誘に来た。二人をぜひ、我が王立学園生徒会にご招待したい」
…………なんて?
昼休みに、俺とノエルとを交互に見ながらセオドアがそんな風に言った。
先日王城で行われたお茶会でお互いの素性を知った俺たちの距離は、セオドアが言う様にぐっと近くなったように思う。
あの後──俺が落ち着きを取り戻した頃合いを見計らい、攻略対象者が並ぶテーブルに戻った後も、ノエルはなにかと俺を庇うように動いてくれて、問題なくお茶会は終わりを告げた。帰り際、レジナルドが申し訳なさそうに俺に近寄って来た時もノエルは俺とレジナルドの間に立って『先輩が虐めるから悪いんですよ!』と諫言まで付け加えてくれたのだ。
レジナルドは言葉に詰まった後に、すまない、と再度俺に向かって謝罪をした。本来ならば王太子にこんなことをさせるだけでもまずそうなのだが、大丈夫です、とだけ返して頭を下げてから俺らは帰った。
ナイジェルに会いたいという希望を持っているノエルをそのまま侯爵邸に連れ帰ろうとも思ったが、お互いに次の日が試験ということもあったし、偶然ではあるもののノエルと関係が築けたこともあって、ノエル自身もそう焦る必要性がなくなったらしく、後日改めてという話になった。
どうにか次の日の試験も乗り越えて、今はまた学ぶ日々だ。
あまりにもあまりに迂闊で天然を晒すノエルに対し、俺の警戒心は以前のようにはない。
これが演技だとするならば、俺にはもう見抜ける自信はないし、騙されたとしても仕方ない気がした。そりゃ雌堕ちエンドは真っ平ごめんだが。
「なんとなく、お茶会で話したら……仲良くなって」
内容を大っぴらに話すわけにもいかず、濁してセオドアに答えると、セオドアは少し不満気に、ふうん、と言ったところでノエルが手鼓を叩く。
「ああ!僕とリアムが仲良くなったから、セオドアは嫉妬してるんだね!」
あはは、とノエルが笑う隣で首を傾げる。
え、どういうこと?セオドアの方を見ると、顔が一瞬にして真っ赤になった。
え、ちょ、大丈夫か⁈うーん?
「お、ま、なっ」
「ねー。そうだよねー。セオドア結構わかりやす……」
からかうようなノエルをセオドアは睨んだ。むしろお前あの方が仲が……ああ、そういうこと?もしかして……。
「そうか、セオはノエルと仲良くしたいのか!」
俺は思ったままに声を上げる。
俺はそうじゃないとしても、この世界は男女の垣根なく恋愛が可能で、貴族間もそれは変わりない。ノエルの出自は平民であるし子爵家とセオドアの侯爵家では身分違いではあるものの、ノエルは稀なる聖属性の力を持っているのを加味すれば、ゲームの中で王太子の妃ルートがあるように、侯爵家への嫁入りも可能だろう。
まあ、見た目は本当に可愛いのだ。天然オタクだけど、性格は悪いように思えない。
俺が一人納得をしていると、二人が大きなため息をついた。
「これじゃあねぇ……いやぁ、さすがの僕でも……」
ノエルがそう言った横でセオドアが項垂れた。
なんだよ、この二人!俺が反論をしようとした時──
「先日の試験結果が張り出されたぞ!」
と生徒の一人が教室内に走り込んできた。
※
で。
俺とセオドア、ノエルの三人で試験結果が張り出された廊下へと来たわけだ。
王立学園は定期的な試験がされた後、必ず試験結果が発表される。
それぞれの学年10位までがその紙に載り、結果が良ければそれなりに学園内で生徒会に勧誘されるなど──この学園において生徒会に入るのは大変名誉なことなのだ──尊重される。ゲーム内であれば、ノエルはこの試験で高得点を取り、生徒会に勧誘されるはずである。お互いにそのことは知っていて、ノエルから『1位ではないと思うけどそれなりの順位では』と先んじて聞いていた。
今は10位から2位までが発表されており、1位は隠された状態だ。
「あ、俺……9位だ」
まずセオドアがそう呟いた。
へぇ、と心の中で思う。本来であればセオドアがこの順位に食い込んでくることはなかった。基本的にセオドアは馬鹿でないことは承知ではあるものの、番狂わせな展開ではある。おめでとう、と告げるとセオドアは嬉しそうに微笑む。
「僕は……4位だね」
次にノエルがそう言った。
すげーじゃん、とセオドアがノエルの背を叩いた。確かに凄い。俺も受けた試験だが、それなりにやはり難しかった。
じゃあ、俺はどこだ?と思って結果に目を向ける。
「あ、僕の名前はないなぁ……今回は順位外かな。残念」
俺の名前は発表されている2位までにはなかった。
肩を竦めると、慰めるようにセオドアが、次があるさ、と言う。まあ、そう落ち込む必要も俺にはない。落ちこぼれない程度ならば侯爵家の面子を潰すことにはならないし。
じゃあ行こうか、と踵を返したときにワッと周囲が沸き立つ。
1位を隠していた紙が剥がされたらしい。自分に関係ない俺は歩き出そうとした。
──が。
「リアム様凄いですね!!」
同じクラスの生徒が俺の前に興奮した様子で前に立った。
……?なんかしたっけ?俺の頭はハテナだらけだ。目の前にいるクラスメイトは名前は知っているし、何回か話したこともあるが、特別何かをしたことはない。
俺が首を傾げていると、セオドアが声を上げる。ノエルもそれを聞いて振り返った。
「リア……!首位だぞ!!」
シュイ?なんだっけ、それ?
やはりハテナを飛ばす俺に、セオドアがしびれを切らして、俺の肩を掴み進行方向を変えさせた。
ぐるっと俺の身体が回り、自然と試験結果が目に入る。
先ほどまでなかった俺の名前が、そこには載っていた。
「嘘だろ……」
思わず呟く。
1位 リアム・デリカート
間違いなくそこにはそう書かれている。
俺はセオドアとノエルを振り返った。
セオドアは嬉しそうに笑顔を浮かべており、ノエルは事情を知っているだけになんとも複雑な表情ではある。えぇ、ありえないだろ?!
俺が1位って……いや、そりゃね。勉強はちゃんとしてきたよ!
なので結果が出ると嬉しくはあるが……素直に喜べない。
俺は目立つのを避けたいのだから。
しかし、微妙な感じの俺とノエルを置き去りに、周囲は沸いていた。
なんとなく、俺はノエルの隣についていた。ノエルも若干俺を守るように側にいる。
セオドアは、相変わらずすごいすごいと俺の首位を自分のことのように喜んでいた。
良い奴なんだよなぁ……セオドア。
しかし、これどうするか……一番避けたいのは生徒会だ……まあ、これでどうにかなるわけではないとは思うが……。
ここは素直に喜んでおく方が嫌味もないのかもしれない。
はあ、と周囲には悟られないように静かに息を吐いた俺の前に、すっと、俺の前に一人の男が立った。
怜悧な美形を持つ──ド変態眼鏡のスペンサー・トランクイロだった。
「やあ。リアム君にノエル君。先日は楽しい時間をありがとう。さて、君たちに生徒会副会長として勧誘に来た。二人をぜひ、我が王立学園生徒会にご招待したい」
…………なんて?
206
お気に入りに追加
322
あなたにおすすめの小説
R指定はないけれど、なんでかゲームの攻略対象者になってしまったのだが(しかもBL)
黒崎由希
BL
目覚めたら、姉にゴリ推しされたBLゲームの世界に転生してた。
しかも人気キャラの王子様って…どういうことっ?
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
…ええっと…
もう、アレです。 タイトル通りの内容ですので、ぬるっとご覧いただけましたら幸いです。m(_ _)m
.
気づいたら周りの皆が僕を溺愛していた
しののめ
BL
クーレル侯爵家に末っ子として生まれたノエル・クーレルがなんだかんだあって、兄×2や学園の友達etc…に溺愛される???
家庭環境複雑だけれど、皆に愛されながら毎日を必死に生きる、ノエルの物語です。
R表現の際には※をつけさせて頂きます。当分は無い予定です。
現在文章の大工事中です。複数表現を改める、大きくシーンの描写を改める箇所があると思います。当時は時間が取れず以降の投稿が出来ませんでしたが、現在まで多くの方に閲覧頂いている為、改稿が終わり次第完結までの展開を書き進めようと思っております。
(第1章の改稿が完了しました。2024/11/17)
(第2章の改稿が完了しました。2024/12/18)
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
結婚式当日に「ちょっと待った」されたので、転生特典(執事)と旅に出たい
オオトリ
BL
とある教会で、今日一組の若い男女が結婚式を挙げようとしていた。
今、まさに新郎新婦が手を取り合おうとしたその時―――
「ちょっと待ったー!」
乱入者の声が響き渡った。
これは、とある事情で異世界転生した主人公が、結婚式当日に「ちょっと待った」されたので、
白米を求めて 俺TUEEEEせずに、執事TUEEEEな旅に出たい
そんなお話
※主人公は当初女性と婚約しています(タイトルの通り)
※主人公ではない部分で、男女の恋愛がお話に絡んでくることがあります
※BLは読むことも初心者の作者の初作品なので、タグ付けなど必要があれば教えてください
※完結しておりますが、今後番外編及び小話、続編をいずれ追加して参りたいと思っています
※小説家になろうさんでも同時公開中
BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている
青緑三月
BL
主人公は、BLが好きな腐男子
ただ自分は、関わらずに見ているのが好きなだけ
そんな主人公が、BLゲームの世界で
モブになり主人公とキャラのイベントが起こるのを
楽しみにしていた。
だが攻略キャラはいるのに、かんじんの主人公があらわれない……
そんな中、主人公があらわれるのを、まちながら日々を送っているはなし
BL要素は、軽めです。
嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!
棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる