78 / 96
本編
16.8 領都の生活
しおりを挟む
「そうか、お願いだ」
「お願い?」
「そう、魔力と違う別の力」
「別の?」
「現象だけを考えると魔力ではできない事。まるで神様の力を使うような」
「温泉の事?」
「そう、魔物の部隊を半分にしたり、数万人の軍隊の蹴散らしたり」
「数万の軍隊を蹴散らす? それが温泉と同じなのですか」
「意味不明の力と言う意味では一緒じゃないか」
「アースアシュリーが使った、最後に敵に止めを刺した力、アクアオルギュスが数万の部隊を全滅させた力。いずれも神様にお願い。いや祈った結果じゃないか」
「祈りで、そんな事が」
「ああ、僕ら神を信じる使徒は、祈りによって神の力を施行する事が出来るのではないか。ただの信徒、使徒、神徒と祈りによって使える力の量、成功率、様々なの違いがあるのかもしれない。
まずは、僕が変える前に、アリスを信徒ではなく神徒で洗礼をやり直しておこう」
「私が、洗礼をやり直すの? なんで?」
「僕の前世を繰り返した感触からすると、 普通の人は使徒になれれば魔力量が少し増えるぐらいだけど、神と直接会話をしたことがある者は神徒として洗礼を受ける事で力が急増するんだ」
「私、別に魔法が強くならなくても支障ないよ」
「僕が、いない間が不安だ。洗礼を受けなおして」
「まあ、クリスがそこまで言うなら。別に断る理由も無いし」
そういう事で、すぐに教会へと向かい司祭に状況を話して洗礼式をやり直してもらった。
「神徒として洗礼式が成功しました」
実は、僕が神徒として洗礼を行った後で、使徒や神徒として司祭や牧師が再洗礼を行ったらしい。すると洗礼が失敗すると床にある魔法陣が光らないらしい。その中でおじいちゃんは使徒としての洗礼式を受けなおしていたことが解った。
使徒として洗礼式が成功しているのは、この教会の司祭と、ラクサニアの司祭の二人だけだそうだ。
領主様も再洗礼はやっていたらしい。領主に僕が神徒と言う事は伝わっていないが、僕が使徒か神徒のどちらかだと言うのは知っているそうだ。
「アリス、僕は君の事が好きなんだ。この世界で僕と共に歩んでくれないだろうか」
「私もクリス様の事は好きよ。でもこの世界は身分制があるわ。クリス様は貴族様に。私は平民。無理だと思うけど」
「いや、名誉男爵は1代限り。恒久的に続くわけではない。次代は平民に戻るんだ。
だから、平民との結婚も許されている」
「ほんとに、でもご両親は」
「帰った時に両親に君と婚約したいと伝えるつもりだ、帰る前に君の両親にも伝えておきたい」
そして、その日の夜にアリスの両親にも話をした。反対はされなかったが、良い顔はしていなかった。そして、アリスの両親からは、身分が上の人から言われてたら、断る事はできないと言う返事だった。つまり、喜んではいないし、賛成では無いと言う意見。
それは、これからの人なりをもう少し見てもらうしかないだろう。
僕は、すぐに戻って来るとアリスと約束し、旅だった。
「お願い?」
「そう、魔力と違う別の力」
「別の?」
「現象だけを考えると魔力ではできない事。まるで神様の力を使うような」
「温泉の事?」
「そう、魔物の部隊を半分にしたり、数万人の軍隊の蹴散らしたり」
「数万の軍隊を蹴散らす? それが温泉と同じなのですか」
「意味不明の力と言う意味では一緒じゃないか」
「アースアシュリーが使った、最後に敵に止めを刺した力、アクアオルギュスが数万の部隊を全滅させた力。いずれも神様にお願い。いや祈った結果じゃないか」
「祈りで、そんな事が」
「ああ、僕ら神を信じる使徒は、祈りによって神の力を施行する事が出来るのではないか。ただの信徒、使徒、神徒と祈りによって使える力の量、成功率、様々なの違いがあるのかもしれない。
まずは、僕が変える前に、アリスを信徒ではなく神徒で洗礼をやり直しておこう」
「私が、洗礼をやり直すの? なんで?」
「僕の前世を繰り返した感触からすると、 普通の人は使徒になれれば魔力量が少し増えるぐらいだけど、神と直接会話をしたことがある者は神徒として洗礼を受ける事で力が急増するんだ」
「私、別に魔法が強くならなくても支障ないよ」
「僕が、いない間が不安だ。洗礼を受けなおして」
「まあ、クリスがそこまで言うなら。別に断る理由も無いし」
そういう事で、すぐに教会へと向かい司祭に状況を話して洗礼式をやり直してもらった。
「神徒として洗礼式が成功しました」
実は、僕が神徒として洗礼を行った後で、使徒や神徒として司祭や牧師が再洗礼を行ったらしい。すると洗礼が失敗すると床にある魔法陣が光らないらしい。その中でおじいちゃんは使徒としての洗礼式を受けなおしていたことが解った。
使徒として洗礼式が成功しているのは、この教会の司祭と、ラクサニアの司祭の二人だけだそうだ。
領主様も再洗礼はやっていたらしい。領主に僕が神徒と言う事は伝わっていないが、僕が使徒か神徒のどちらかだと言うのは知っているそうだ。
「アリス、僕は君の事が好きなんだ。この世界で僕と共に歩んでくれないだろうか」
「私もクリス様の事は好きよ。でもこの世界は身分制があるわ。クリス様は貴族様に。私は平民。無理だと思うけど」
「いや、名誉男爵は1代限り。恒久的に続くわけではない。次代は平民に戻るんだ。
だから、平民との結婚も許されている」
「ほんとに、でもご両親は」
「帰った時に両親に君と婚約したいと伝えるつもりだ、帰る前に君の両親にも伝えておきたい」
そして、その日の夜にアリスの両親にも話をした。反対はされなかったが、良い顔はしていなかった。そして、アリスの両親からは、身分が上の人から言われてたら、断る事はできないと言う返事だった。つまり、喜んではいないし、賛成では無いと言う意見。
それは、これからの人なりをもう少し見てもらうしかないだろう。
僕は、すぐに戻って来るとアリスと約束し、旅だった。
12
お気に入りに追加
361
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
アルケミスト・スタートオーバー ~誰にも愛されず孤独に死んだ天才錬金術師は幼女に転生して人生をやりなおす~
エルトリア
ファンタジー
孤児からストリートチルドレンとなり、その後も養父に殺害されかけたりと不幸な人生を歩んでいた天才錬金術師グラス=ディメリア。
若くして病魔に蝕まれ、死に抗おうと最後の研究を進める彼は、禁忌に触れたとして女神の代行者――神人から処刑を言い渡される。
抗うことさえ出来ずに断罪されたグラスだったが、女神アウローラから生前の錬金術による功績を讃えられ『転生』の機会を与えられた。
本来であれば全ての記憶を抹消し、新たな生命として生まれ変わるはずのグラスは、別の女神フォルトナの独断により、記憶を保有したまま転生させられる。
グラスが転生したのは、彼の死から三百年後。
赤ちゃん(♀)として生を受けたグラスは、両親によってリーフと名付けられ、新たな人生を歩むことになった。
これは幸福が何かを知らない孤独な錬金術師が、愛を知り、自らの手で幸福を掴むまでの物語。
著者:藤本透
原案:エルトリア
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
対人恐怖症は異世界でも下を向きがち
こう7
ファンタジー
円堂 康太(えんどう こうた)は、小学生時代のトラウマから対人恐怖症に陥っていた。学校にほとんど行かず、最大移動距離は200m先のコンビニ。
そんな彼は、とある事故をきっかけに神様と出会う。
そして、過保護な神様は異世界フィルロードで生きてもらうために多くの力を与える。
人と極力関わりたくない彼を、老若男女のフラグさん達がじわじわと近づいてくる。
容赦なく迫ってくるフラグさん。
康太は回避するのか、それとも受け入れて前へと進むのか。
なるべく間隔を空けず更新しようと思います!
よかったら、読んでください
その悪役令嬢はなぜ死んだのか
キシバマユ
ファンタジー
前世で死を迎えた菊池奈緒は異世界で転生した。
奈緒は満身創痍の体で目覚め、助けてもらった先生の元で治療魔法の見習いとして新たな人生を歩み始める。
しかし、自分が今宿っている体の前の持ち主が「重大な悪事」を繰り返していたらしいことを知り、次第に運命の謎に巻き込まれていく。
奈緒は自身の過去と向き合い今の体の秘密を探る中で、この異世界でどのように生き延びるかを模索していく。
奈緒は「悪役令嬢」としての運命をどう回避するのか__
表紙はillustACのものを使わせていただきました
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる