36 / 96
本編
7.4 クリスとして生きる
しおりを挟む
ようやく春になった。
晴れ渡る青い空がとても綺麗だ。
2歳児の子供の目だからだろうか、淀みない心を反映したようにとても綺麗に見える。心が濁ると見える景色が同じでも淀んで見えるのだろうか。
昼間はとても温かくなり外でも過ごせるようになった。今の時期は囲いのある広場が僕らの遊び場だ。
久しぶりの外に出たら、何の目的も無く、合図も無く追いかけっこが始まった。誰が誰を追いかけているのか、捕まったらどうなるのかなどルールは無い。皆で皆を追いかけ、捕まえ、捕まる。1時間もするとばてて全員が昼寝だった。
ふと目を開けたら母上の顔が見えた。どうやら僕は、母上の膝枕で寝ていたらしい。そして、どうやらここは家の中だ。きっと寒くなる前に母親たちが全員を家の中に運んだのだろう。
はー、愛情に包まれて育っているなあ。そう、僕はこんなのんびりとした生活を望んでいた気がする。
その後も、日々暖かくなり着ている服も変わっていく。遊ぶ広場も緑が増えた。
今日は、いつもよりも母親が多い。どうやら広場での遊びではなく、皆でお出かけらしい。それは楽しみだ。どこに行くのだろうか。場所は不明だが、同じ年の女子二人と手を繋ぎ、両手が塞がれ、歩きにくいがしっかりと皆について行く。
男の子がたまに脇に外れたり、走り回って転んだりしている。そのたびに母親が一人、一人と抱っこにかわっていく。1時間ほど歩いたところで目的に地に着いた。
そこは、赤や白、黄色の花が咲いていて綺麗なところだった。
早速、お弁当を広げて皆で昼食を取る。お昼を食べ終わると、皆が遊び始めた。僕は花を摘んで冠を二つ作った。そして二人の女の子にプレゼントした。二人とも喜んでくれたが他の女の子も欲しがったので作り方を教えて皆で交換した。
そうして遊んでいたら、母親達は決まった種類の花や葉を集めていた。
持って来た籠がいっぱいになったら皆が集められ移動を開始。家に戻るのだ。
途中で疲れたのか、やはり一人、一人と脱落し抱っこされる。僕と女の子の二人は順調にたどり着いたので、後で母上から誉めて貰えた。
うん、こういうの嬉しい。
夜になると晩御飯に”それ”が出ていた。どうやら遊ばせるついでに食材を確保していたらしい。緑の葉は、そのままだと苦くて子供にはちょっとと言う味だった。
父上がお酒と一緒にしていたので、おつまみ系なのだろう。花は、黄色い色味は食卓を華やかにし、醤油のような物で最後に味付けされた。苦みもなく食感は柔らかく食べれなくはない。申し訳ないがおいしいとは思えなかった。
なんとなく、おばあちゃんの味だ。まさに隣に住んでいるおばあちゃんが作ったのかもしれない。
今夜は母上も、父上もお酒が進んでいた。きっと両親のための食材だったのだろう。これは、弟か妹が期待できる夜になるか。僕は気をきかせて早めに寝た。
翌日、父上が酒臭かった。どうやら飲みすぎたようだ。これでは昨夜はダメだったのではないか。残念だ。
晴れ渡る青い空がとても綺麗だ。
2歳児の子供の目だからだろうか、淀みない心を反映したようにとても綺麗に見える。心が濁ると見える景色が同じでも淀んで見えるのだろうか。
昼間はとても温かくなり外でも過ごせるようになった。今の時期は囲いのある広場が僕らの遊び場だ。
久しぶりの外に出たら、何の目的も無く、合図も無く追いかけっこが始まった。誰が誰を追いかけているのか、捕まったらどうなるのかなどルールは無い。皆で皆を追いかけ、捕まえ、捕まる。1時間もするとばてて全員が昼寝だった。
ふと目を開けたら母上の顔が見えた。どうやら僕は、母上の膝枕で寝ていたらしい。そして、どうやらここは家の中だ。きっと寒くなる前に母親たちが全員を家の中に運んだのだろう。
はー、愛情に包まれて育っているなあ。そう、僕はこんなのんびりとした生活を望んでいた気がする。
その後も、日々暖かくなり着ている服も変わっていく。遊ぶ広場も緑が増えた。
今日は、いつもよりも母親が多い。どうやら広場での遊びではなく、皆でお出かけらしい。それは楽しみだ。どこに行くのだろうか。場所は不明だが、同じ年の女子二人と手を繋ぎ、両手が塞がれ、歩きにくいがしっかりと皆について行く。
男の子がたまに脇に外れたり、走り回って転んだりしている。そのたびに母親が一人、一人と抱っこにかわっていく。1時間ほど歩いたところで目的に地に着いた。
そこは、赤や白、黄色の花が咲いていて綺麗なところだった。
早速、お弁当を広げて皆で昼食を取る。お昼を食べ終わると、皆が遊び始めた。僕は花を摘んで冠を二つ作った。そして二人の女の子にプレゼントした。二人とも喜んでくれたが他の女の子も欲しがったので作り方を教えて皆で交換した。
そうして遊んでいたら、母親達は決まった種類の花や葉を集めていた。
持って来た籠がいっぱいになったら皆が集められ移動を開始。家に戻るのだ。
途中で疲れたのか、やはり一人、一人と脱落し抱っこされる。僕と女の子の二人は順調にたどり着いたので、後で母上から誉めて貰えた。
うん、こういうの嬉しい。
夜になると晩御飯に”それ”が出ていた。どうやら遊ばせるついでに食材を確保していたらしい。緑の葉は、そのままだと苦くて子供にはちょっとと言う味だった。
父上がお酒と一緒にしていたので、おつまみ系なのだろう。花は、黄色い色味は食卓を華やかにし、醤油のような物で最後に味付けされた。苦みもなく食感は柔らかく食べれなくはない。申し訳ないがおいしいとは思えなかった。
なんとなく、おばあちゃんの味だ。まさに隣に住んでいるおばあちゃんが作ったのかもしれない。
今夜は母上も、父上もお酒が進んでいた。きっと両親のための食材だったのだろう。これは、弟か妹が期待できる夜になるか。僕は気をきかせて早めに寝た。
翌日、父上が酒臭かった。どうやら飲みすぎたようだ。これでは昨夜はダメだったのではないか。残念だ。
12
お気に入りに追加
362
あなたにおすすめの小説
アレキサンドライトの憂鬱。
雪月海桜
ファンタジー
桜木愛、二十五歳。王道のトラック事故により転生した先は、剣と魔法のこれまた王道の異世界だった。
アレキサンドライト帝国の公爵令嬢ミア・モルガナイトとして生まれたわたしは、五歳にして自身の属性が限りなく悪役令嬢に近いことを悟ってしまう。
どうせ生まれ変わったなら、悪役令嬢にありがちな処刑や追放バッドエンドは回避したい!
更正生活を送る中、ただひとつ、王道から異なるのが……『悪役令嬢』のライバルポジション『光の聖女』は、わたしの前世のお母さんだった……!?
これは双子の皇子や聖女と共に、皇帝陛下の憂鬱を晴らすべく、各地の異変を解決しに向かうことになったわたしたちの、いろんな形の家族や愛の物語。
★表紙イラスト……rin.rin様より。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
めんどくさがり屋の異世界転生〜自由に生きる〜
ゆずゆ
ファンタジー
※ 話の前半を間違えて消してしまいました
誠に申し訳ございません。
—————————————————
前世100歳にして幸せに生涯を遂げた女性がいた。
名前は山梨 花。
他人に話したことはなかったが、もし亡くなったら剣と魔法の世界に転生したいなと夢見ていた。もちろん前世の記憶持ちのままで。
動くがめんどくさい時は、魔法で移動したいなとか、
転移魔法とか使えたらもっと寝れるのに、
休みの前の日に時間止めたいなと考えていた。
それは物心ついた時から生涯を終えるまで。
このお話はめんどくさがり屋で夢見がちな女性が夢の異世界転生をして生きていくお話。
—————————————————
最後まで読んでくださりありがとうございました!!
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
グライフトゥルム戦記~微笑みの軍師マティアスの救国戦略~
愛山雄町
ファンタジー
エンデラント大陸最古の王国、グライフトゥルム王国の英雄の一人である、マティアス・フォン・ラウシェンバッハは転生者である。
彼は類い稀なる知力と予知能力を持つと言われるほどの先見性から、“知将マティアス”や“千里眼のマティアス”と呼ばれることになる。
彼は大陸最強の軍事国家ゾルダート帝国や狂信的な宗教国家レヒト法国の侵略に対し、優柔不断な国王や獅子身中の虫である大貴族の有形無形の妨害にあいながらも、旧態依然とした王国軍の近代化を図りつつ、敵国に対して謀略を仕掛け、危機的な状況を回避する。
しかし、宿敵である帝国には軍事と政治の天才が生まれ、更に謎の暗殺者集団“夜(ナハト)”や目的のためなら手段を選ばぬ魔導師集団“真理の探究者”など一筋縄ではいかぬ敵たちが次々と現れる。
そんな敵たちとの死闘に際しても、絶対の自信の表れとも言える余裕の笑みを浮かべながら策を献じたことから、“微笑みの軍師”とも呼ばれていた。
しかし、マティアスは日本での記憶を持った一般人に過ぎなかった。彼は情報分析とプレゼンテーション能力こそ、この世界の人間より優れていたものの、軍事に関する知識は小説や映画などから得たレベルのものしか持っていなかった。
更に彼は生まれつき身体が弱く、武術も魔導の才もないというハンディキャップを抱えていた。また、日本で得た知識を使った技術革新も、世界を崩壊させる危険な技術として封じられてしまう。
彼の代名詞である“微笑み”も単に苦し紛れの策に対する苦笑に過ぎなかった。
マティアスは愛する家族や仲間を守るため、大賢者とその配下の凄腕間者集団の力を借りつつ、優秀な友人たちと力を合わせて強大な敵と戦うことを決意する。
彼は情報の重要性を誰よりも重視し、巧みに情報を利用した謀略で敵を混乱させ、更に戦場では敵の意表を突く戦術を駆使して勝利に貢献していく……。
■■■
あらすじにある通り、主人公にあるのは日本で得た中途半端な知識のみで、チートに類する卓越した能力はありません。基本的には政略・謀略・軍略といったシリアスな話が主となる予定で、恋愛要素は少なめ、ハーレム要素はもちろんありません。前半は裏方に徹して情報収集や情報操作を行うため、主人公が出てくる戦闘シーンはほとんどありません。
■■■
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも掲載しております。
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる