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第3章 竜の襲撃

3.13.7 竜王バハムート

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「はい。神語に竜語、エルフ語で書かれた魔法陣に興味があります。
それに加えて500年前の魔法陣の解説書があればとても欲しいのです」
「ふむ、ストレージの中に合ったような気がするな。
我ら竜は魔法の特性が高く、ほとんどの者が無詠唱で魔法を使えるから魔道具はあまり使わない。ゆえにあまり興味が無い、竜語の魔法陣の解説は無いだろう。
だが、お、あった。
初級の魔道具に使える魔法陣と言う本があったぞ。
これはエルフ語だな。
辞書もある、これを渡そう」
「良いのですか?」
「ああ、アロノニア様の頼みを聞いてくれ、白虎王。ああコテツになったんだったな。
コテツを救ってくれたからな。
あと、この神石は回収させてもらうが、それ以外は持っていけ。
それと、協力してくれた5人にこれを渡そう」
 黒い鱗だ。直径7㎝ぐらいだろうか。魔法がかけられている。
 鑑定で見ると『祝福を受けた黒竜王の鱗』となっている。
「この鱗は、魔力を込めれば大きくなる。込める魔力が大きいほど大きくなり、体を覆い隠すほどの大きさが上限のようだ。
効果は魔法の反射だ。
どんな魔法も弾く。鱗の裏に魔石をはめておけば攻撃魔法に対して自動的に反応する優れものだ。
以前、賢者に作ってもらったものだ。
ただ、無限に使えるわけではない。上限回数が決まっている。
これを一人2枚渡そう」
 合計10枚をもらった。
 恐らく、ティアマトが魔法の無効化だったのに対して、バハムートの鱗が魔法の反射なのだろう。
 あのステータスに加えて、魔法の反射。無敵だな。
 もし戦ったら。おー、ぶるぶる。怖い怖い。絶対に勝てないって。
「それと、お主にはこれだ。これは純粋に我の力を込めた盾だ。
それに後で金眼を持つ者が使える術を教えよう」
「え、金眼の術?
金眼の効果は魔力の可視化だけじゃないのですか?」
「違う、この金眼は神の眼だ。
神の片鱗を持つ者は神の力をふるえるのだ。
神の力はこの世界の理を無視できる強力な力だ。
聖獣のブレスが神の力を少し宿すのに対して、これから教える術は神の力そのものだ。
神の力があれば、ティアマトの魔法無効化、我の魔法反射も無視してダメージを与えることができる。
だが、我も神の力が使えるからそなただけが無敵になるわけではない。
同じ力ならばステータスと経験の差がすべてだ。
つまり、我がそれをそなたに伝えたとしても何の支障もないということだ」

 なるほど、それはそうだ。現状でもステータス的に身体能力は数倍。大人になったとしても、あちらが上だろう。
「では、ありがたく教えを請います」
「うむ、ではジルベール、元の場所に戻ろうか。
術を教えるのは時間がかかるから後でだ。魔力も回復させねばならんからな。
では、みな集まりなさい」

そういって、コハクも含めて全員で手を繋いで領主館の前に移動した。

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