46 / 67
本編
46、想いあった後は ※
しおりを挟む俺たちは、本当の意味で相思相愛になった。
正樹は俺に微笑む、そして俺も笑う。幸せな時を見つめあったまま、抱き合ったまま過ごした。少し、キスをして、手を絡めて、二人とも心が落ち着いたのかいつもみたいに衝動的に繋がろうとせずに、正樹の作った巣を壊さないように、ただひたすら抱き合って、キスをして、見つめ合う。
「正樹、愛している」
「うん、俺も」
そんな穏やかな時間、少しずつ正樹の身体を触っていく。
「あっ」
「ここ、気持ちいい?」
「うん。そこ好き」
正樹の好きな場所の一つ。胸の頂を舌でツンと刺すよう触れる、それから舐めて、吸う。もう片方は指で摘む。
「ひやっ、あっ、いい!」
「良かった、可愛い声もっと聞かせて」
発情期中だからかな? それとも本当の意味での両思いになったからかな? 正樹が素直すぎる。いつもなら声が出るのが恥ずかしいって言って、手で口を抑えるけど、その手は今、俺の頭を撫でている。髪の中に手を入れてさわさわと動かす動作がたまらなくいやらしい。
俺も気持ちがいい。
「正樹の手、好き」
「ん? この手が? あっ、ああ」
俺の口元に正樹の指を持っていって咥えた。それだけでも今の正樹は感じてしまうらしい。
可愛い!!
そのまま俺の顔は正樹のお腹の上にいき、へそを舐めた。
「はっ、はぁ」
「気持ちいい?」
「う、ん」
そして、正樹の鼠蹊部に舌を這わした。あえて勃ち上がるそこではなく、膝をかかえて片足をあげて。足の付け根を毛ごと舐めた。
「ひんっ、あああ」
足をあげた時、正樹の綺麗な後ろの孔が見えた。ピンクのソコはひくひくとしていた。
よく見ると既に蜜が溢れてきた。ソコからブワッといい香りがする。急に俺の鼻腔にその香りが入り込み、俺はまたあの感覚が蘇った。俺からもフェロモンが出たのがわかった。
「あっ、なに、この香りっ!! やっ、やばいって、司、きちゃうよぉ」
「ごめん、正樹の香り嗅いだら、なんか俺、俺こそやばくなる!! ごめん、正樹っ!!」
穏やかな時間は終わり、俺の舌を正樹の後孔にねじ込んだ。そして舌で届くところだけを突く。
「えっ、そんなとこぉ!? なにそれ、気持ち良すぎちゃう、あっ、いやぁ!! あっ、きちゃう、きちゃうっ、司ぁ、だめぇぇぇ!!」
「嘘だろ、どんどん出てくる、だめじゃないよね?」
そしてねじ込んだ舌を出して、今度は後孔の周りを舐めて吸った。たまらない、なんだよ、これは。
「正樹、嫌じゃないよね? お願い、嫌なことはさせたくない。答えて」
「嫌、じゃない。ダメじゃない! 凄くきもちいいっ、司の全てが気持ちいいしかない!! ああああっっっ!!!!」
よし。以前ここを舐めようとしたら泣かれたけど、これは正樹実は好きなんだってことがわかったぞ。ヒートすげぇ! 今は素直な正樹しかいない。普段のツンツンする態度も可愛いけど、素直なだけの正樹もたまらない。
ソコで正樹の勃ち上がったモノをやっと触った。
「ああっ! 同時は、だめっ、イッちゃうからぁ」
「イッていいよ」
「ああああっっっっ!!」
正樹のソコは少し上下に擦っただけで、すぐに欲望を吐き出した。それが俺の顔にかかったので舌を後の孔から抜いて、顔にかかった正樹のミルクを手に取り、舐めた。正樹ははぁはぁと息を吐きながら、俺の行動を見て微笑んだ。
「バカ」
「うん」
俺は正樹にバカって言われるたびに、嬉しくなる。
90
お気に入りに追加
2,357
あなたにおすすめの小説
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
王と正妃~アルファの夫に恋がしてみたいと言われたので、初恋をやり直してみることにした~
仁茂田もに
BL
「恋がしてみたいんだが」
アルファの夫から突然そう告げられたオメガのアレクシスはただひたすら困惑していた。
政略結婚して三十年近く――夫夫として関係を持って二十年以上が経つ。
その間、自分たちは国王と正妃として正しく義務を果たしてきた。
しかし、そこに必要以上の感情は含まれなかったはずだ。
何も期待せず、ただ妃としての役割を全うしようと思っていたアレクシスだったが、国王エドワードはその発言以来急激に距離を詰めてきて――。
一度、決定的にすれ違ってしまったふたりが二十年以上経って初恋をやり直そうとする話です。
昔若気の至りでやらかした王様×王様の昔のやらかしを別に怒ってない正妃(男)
孕めないオメガでもいいですか?
月夜野レオン
BL
病院で子供を孕めない体といきなり診断された俺は、どうして良いのか判らず大好きな幼馴染の前から消える選択をした。不完全なオメガはお前に相応しくないから……
オメガバース作品です。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
【続篇完結】第四皇子のつがい婚―年下皇子は白百合の香に惑う―
熾月あおい
BL
嶌国の第四皇子・朱燎琉(α)は、貴族の令嬢との婚約を前に、とんでもない事故を起こしてしまう。発情して我を失くし、国府に勤める官吏・郭瓔偲(Ω)を無理矢理つがいにしてしまったのだ。
その後、Ωの地位向上政策を掲げる父皇帝から命じられたのは、郭瓔偲との婚姻だった。
納得いかないながらも瓔偲に会いに行った燎琉は、そこで、凛とした空気を纏う、うつくしい官吏に引き合わされる。漂うのは、甘く高貴な白百合の香り――……それが燎琉のつがい、瓔偲だった。
戸惑いながらも瓔偲を殿舎に迎えた燎琉だったが、瓔偲の口から思ってもみなかったことを聞かされることになる。
「私たちがつがってしまったのは、もしかすると、皇太子位に絡んだ陰謀かもしれない。誰かの陰謀だとわかれば、婚約解消を皇帝に願い出ることもできるのではないか」
ふたりは調査を開始するが、ともに過ごすうちに燎琉は次第に瓔偲に惹かれていって――……?
※「*」のついた話はR指定です、ご注意ください。
※第11回BL小説大賞エントリー中。応援いただけると嬉しいです!
運命だなんて言うのなら
riiko
BL
気が付いたら男に組み敷かれていた。
「番、運命、オメガ」意味のわからない単語を話す男を前に、自分がいったいどこの誰なのか何一つ思い出せなかった。
ここは、男女の他に三つの性が存在する世界。
常識がまったく違う世界観に戸惑うも、愛情を与えてくれる男と一緒に過ごし愛をはぐくむ。この環境を素直に受け入れてきた時、過去におこした過ちを思い出し……。
☆記憶喪失オメガバース☆
主人公はオメガバースの世界を知らない(記憶がない)ので、物語の中で説明も入ります。オメガバース初心者の方でもご安心くださいませ。
運命をみつけたアルファ×記憶をなくしたオメガ
性描写が入るシーンは
※マークをタイトルにつけますのでご注意くださいませ。
物語、お楽しみいただけたら幸いです。
【完結】あなたの妻(Ω)辞めます!
MEIKO
BL
本編完結しています。Ωの涼はある日、政略結婚の相手のα夫の直哉の浮気現場を目撃してしまう。形だけの夫婦だったけれど自分だけは愛していた┉。夫の裏切りに傷付き、そして別れを決意する。あなたの妻(Ω)辞めます!
すれ違い夫婦&オメガバース恋愛。
※少々独自のオメガバース設定あります
(R18対象話には*マーク付けますのでお気を付け下さい。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる