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第十一章【受け継がれしもの】
第五十六節 呪いの手向け
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「――六百年以上もの間、一人の人間に宿り続けていたのはお前が初めてだ……」
辺り一面真っ白な世界の中――、ハルの目の前に漂い蠢く、黒い靄のような影が言葉を零す。
ハルに語り掛けてくる黒い影の綴る声は――、男とも女とも、大人とも子供とも認識できない不思議なものだった。
そうして、その黒い影を見つめ――、ハルは気が付く。
(――ああ、こいつが“喰神の烙印”の呪いの実態だ……)
蠢きを見せ、形を成していない靄のような印象を受けた黒い影は――、ハルが良く見知った姿をしていたのだった。
ハルの左手の甲に刻まれる赤黒い痣――。
まるで死神が鎌を抱きかかえているような、禍々しい印象を見る者に与える“喰神の烙印”と同じ姿――、その姿を黒い影は形作っていた。
ハルが黒い影を見据えていると――、影は徐々に形を成し、今度はハルを模した姿へと身を変えていった。
鏡合わせのように向かい合い、対峙する赤茶色の髪の少年――ハル。
だが、片方の――“喰神の烙印”の呪いがハルを模した存在である者の瞳だけは、赤茶色の瞳を持つ本物のハルと違い――、深い闇をその双眸に宿していた。
(――悪趣味な奴だな、こいつは……)
ハルは、“喰神の烙印”の呪いが先ほどはビアンカを模し――、次には自分自身を模した姿を取ったことに険悪感を抱く。
ハルの抱いた険悪感。それをハルの姿を模した呪いは察したのか、ニッと厭わしい笑みを見せた。
「“始祖”の大半は大抵が百年を生き続けた辺りで気が狂うか、永きを生き続けることに嫌気がさし、無理矢理継承の儀を行っていた――」
ハルを模した呪いは、ハルと同じ声で語る。
ハルは――“喰神の烙印”の呪いに“始祖”と呼ばれ、肩を震わせ反応を示した。
“始祖”――、それは“喰神の烙印”を継承し、その呪いを伝承する隠れ里の里長という立場の存在が呼ばれる名称であった。
“喰神の烙印”を継承し、“始祖”となった者は真の呪いの力と共に――、決して老い衰えることなく死ぬことのない、不老不死の身体を持つに至る。
そして、その“始祖”の持つ呪いの加護を受け、“喰神の烙印”を伝承する一族は“眷属”と呼ばれる、不老長寿の特異な寿命を持つ存在となるのだった。
「――六百年に渡り、継承の儀を行わず。お前は気が狂うこともなく、永きを生き続けた。大したものだ……」
ハルを模した呪いは、心底感心した声音で言葉を紡いでいく。
だが――、ハルはその言葉に対して、かぶりを振った。
「買いかぶりすぎだ。俺は反対に里長である“始祖”の立場を捨てて逃げ出した。窮屈な鳥籠のような生活が嫌になって――」
そこでハルは、何かを思い出したように言葉を切った。
「……いや、違うな」
“喰神の烙印”を伝承する隠れ里の里長である“始祖”として崇め奉られ、里の民たちを守る責務や重責――、何をするにも自由のなかった生活。
その生活を思い返し、それらに嫌気がささなかったかと言えば、ハルにとっては嘘になる。
しかし――。
「――俺は……、幼い頃の約束を、守りたかったんだ……」
ハルは――、小さく呟いた。
“喰神の烙印”を継承し、“始祖”となるよりも前――。
まだ何も知らない幼い子供だった頃に交わした――、名も知らない女性との約束。
隠れ里近くの森で道に迷い、魔物に襲われかけていた幼いハルを助け、命を救ってくれた一人の女性――。
亜麻色の長い髪をなびかせ、深い愁いを帯びた翡翠色の瞳を持った女性――。
――『俺、大きくなって里を出られるようになったら、お姉ちゃんに逢いに行くよ』
それは――、幼いハルが、命の恩人である女性と交わした約束だった。
女性は、幼いハルの発した約束の言葉に悲しげにしつつも微笑み、再会の約束をしてくれたことを――、ハルは懐かしそうにして思い出す。
(――あれは、確かにビアンカだった。どういう成り行きだったのかはわからないけれど……、あいつは、俺を救ってくれたんだ……)
ハルの命の恩人である女性が、ハルの知るビアンカであるという理由のない確信――。
ただ、ハルには――、徐々に成長していくビアンカを目にしていて、直感的に感じるものがあったのだった。
「その再会の約束を果たし、己の役目は終えた――、とお前は言うのか?」
ハルの身に宿っていた故に、ハルの想いを知っている“喰神の烙印”の呪いは、ハルに静かに問う。
「――違うっ! 俺は……、ビアンカを助けたいだけだっ!!」
「それが――、あの娘を、お前と同じように永久に生き続ける存在にするとしても……?」
今や死の淵に立たされているビアンカ――。
――ビアンカを助けたい……。
その思いだけでハルの取った所業に対して、ハルの姿を模した呪いは疑問を口にする。
「酷く残酷なことをするということは……、わかっている。だけれど、俺は何をしてもビアンカに生き延びていてほしい――っ!!」
“喰神の烙印”の呪いが問う疑問に――、ハルは力強い声音で決断の言葉を発したのだった。
ハルの発した言葉を聞き、ハルの姿を模した呪いは――、深い闇を湛えた瞳を細める。
「永きに渡り、共に過ごしたお前に手向けをやろう……」
「は……?」
不意に“喰神の烙印”の呪いが口にした『手向け』――という言葉に、ハルは怪訝な表情を浮かべる。
「お前は……、継承の儀の代償として自らの魂を私に差し出してきた……」
“喰神の烙印”の継承――。
継承の儀は、本来であれば“喰神の烙印”を伝承する隠れ里でひっそりと行われ、伝承の一族である“眷属”の誰かの魂を代償として生贄に選び、行われるもの――。
だがしかし、ハルとビアンカが逃げ延びたあの場に、生贄として捧げられる魂は存在しなかった。
それ故に――、ハルは自らの魂を継承の儀の代償として、“喰神の烙印”へ差し出していたのだった。
「――手向けとして、お前の魂……。それを、お前の愛するあの娘に初めに喰わせてやろう……」
ハルを模した呪いは、悪戯げにニヤッと笑った。
――ビアンカの……、初めて喰らう魂になれる……?
ハルは“喰神の烙印”の呪いから発せられた提案を聞き、それも悪くないな――と思う。
(――これから永遠に生きる不老不死の呪いを受けるビアンカの……、“初めて喰らう相手”になって……、一緒にいられるようになれるのなら、それも悪くない……)
ハルはそこまで考え、フッと気付く。
自分自身が何とも言えない、恐ろしく残酷な思考に至っていたことに。
「やっぱり俺も……、永きを生き続けて――、考え方が狂っているな……」
ハルは己を卑下し、呟くのだった。
辺り一面真っ白な世界の中――、ハルの目の前に漂い蠢く、黒い靄のような影が言葉を零す。
ハルに語り掛けてくる黒い影の綴る声は――、男とも女とも、大人とも子供とも認識できない不思議なものだった。
そうして、その黒い影を見つめ――、ハルは気が付く。
(――ああ、こいつが“喰神の烙印”の呪いの実態だ……)
蠢きを見せ、形を成していない靄のような印象を受けた黒い影は――、ハルが良く見知った姿をしていたのだった。
ハルの左手の甲に刻まれる赤黒い痣――。
まるで死神が鎌を抱きかかえているような、禍々しい印象を見る者に与える“喰神の烙印”と同じ姿――、その姿を黒い影は形作っていた。
ハルが黒い影を見据えていると――、影は徐々に形を成し、今度はハルを模した姿へと身を変えていった。
鏡合わせのように向かい合い、対峙する赤茶色の髪の少年――ハル。
だが、片方の――“喰神の烙印”の呪いがハルを模した存在である者の瞳だけは、赤茶色の瞳を持つ本物のハルと違い――、深い闇をその双眸に宿していた。
(――悪趣味な奴だな、こいつは……)
ハルは、“喰神の烙印”の呪いが先ほどはビアンカを模し――、次には自分自身を模した姿を取ったことに険悪感を抱く。
ハルの抱いた険悪感。それをハルの姿を模した呪いは察したのか、ニッと厭わしい笑みを見せた。
「“始祖”の大半は大抵が百年を生き続けた辺りで気が狂うか、永きを生き続けることに嫌気がさし、無理矢理継承の儀を行っていた――」
ハルを模した呪いは、ハルと同じ声で語る。
ハルは――“喰神の烙印”の呪いに“始祖”と呼ばれ、肩を震わせ反応を示した。
“始祖”――、それは“喰神の烙印”を継承し、その呪いを伝承する隠れ里の里長という立場の存在が呼ばれる名称であった。
“喰神の烙印”を継承し、“始祖”となった者は真の呪いの力と共に――、決して老い衰えることなく死ぬことのない、不老不死の身体を持つに至る。
そして、その“始祖”の持つ呪いの加護を受け、“喰神の烙印”を伝承する一族は“眷属”と呼ばれる、不老長寿の特異な寿命を持つ存在となるのだった。
「――六百年に渡り、継承の儀を行わず。お前は気が狂うこともなく、永きを生き続けた。大したものだ……」
ハルを模した呪いは、心底感心した声音で言葉を紡いでいく。
だが――、ハルはその言葉に対して、かぶりを振った。
「買いかぶりすぎだ。俺は反対に里長である“始祖”の立場を捨てて逃げ出した。窮屈な鳥籠のような生活が嫌になって――」
そこでハルは、何かを思い出したように言葉を切った。
「……いや、違うな」
“喰神の烙印”を伝承する隠れ里の里長である“始祖”として崇め奉られ、里の民たちを守る責務や重責――、何をするにも自由のなかった生活。
その生活を思い返し、それらに嫌気がささなかったかと言えば、ハルにとっては嘘になる。
しかし――。
「――俺は……、幼い頃の約束を、守りたかったんだ……」
ハルは――、小さく呟いた。
“喰神の烙印”を継承し、“始祖”となるよりも前――。
まだ何も知らない幼い子供だった頃に交わした――、名も知らない女性との約束。
隠れ里近くの森で道に迷い、魔物に襲われかけていた幼いハルを助け、命を救ってくれた一人の女性――。
亜麻色の長い髪をなびかせ、深い愁いを帯びた翡翠色の瞳を持った女性――。
――『俺、大きくなって里を出られるようになったら、お姉ちゃんに逢いに行くよ』
それは――、幼いハルが、命の恩人である女性と交わした約束だった。
女性は、幼いハルの発した約束の言葉に悲しげにしつつも微笑み、再会の約束をしてくれたことを――、ハルは懐かしそうにして思い出す。
(――あれは、確かにビアンカだった。どういう成り行きだったのかはわからないけれど……、あいつは、俺を救ってくれたんだ……)
ハルの命の恩人である女性が、ハルの知るビアンカであるという理由のない確信――。
ただ、ハルには――、徐々に成長していくビアンカを目にしていて、直感的に感じるものがあったのだった。
「その再会の約束を果たし、己の役目は終えた――、とお前は言うのか?」
ハルの身に宿っていた故に、ハルの想いを知っている“喰神の烙印”の呪いは、ハルに静かに問う。
「――違うっ! 俺は……、ビアンカを助けたいだけだっ!!」
「それが――、あの娘を、お前と同じように永久に生き続ける存在にするとしても……?」
今や死の淵に立たされているビアンカ――。
――ビアンカを助けたい……。
その思いだけでハルの取った所業に対して、ハルの姿を模した呪いは疑問を口にする。
「酷く残酷なことをするということは……、わかっている。だけれど、俺は何をしてもビアンカに生き延びていてほしい――っ!!」
“喰神の烙印”の呪いが問う疑問に――、ハルは力強い声音で決断の言葉を発したのだった。
ハルの発した言葉を聞き、ハルの姿を模した呪いは――、深い闇を湛えた瞳を細める。
「永きに渡り、共に過ごしたお前に手向けをやろう……」
「は……?」
不意に“喰神の烙印”の呪いが口にした『手向け』――という言葉に、ハルは怪訝な表情を浮かべる。
「お前は……、継承の儀の代償として自らの魂を私に差し出してきた……」
“喰神の烙印”の継承――。
継承の儀は、本来であれば“喰神の烙印”を伝承する隠れ里でひっそりと行われ、伝承の一族である“眷属”の誰かの魂を代償として生贄に選び、行われるもの――。
だがしかし、ハルとビアンカが逃げ延びたあの場に、生贄として捧げられる魂は存在しなかった。
それ故に――、ハルは自らの魂を継承の儀の代償として、“喰神の烙印”へ差し出していたのだった。
「――手向けとして、お前の魂……。それを、お前の愛するあの娘に初めに喰わせてやろう……」
ハルを模した呪いは、悪戯げにニヤッと笑った。
――ビアンカの……、初めて喰らう魂になれる……?
ハルは“喰神の烙印”の呪いから発せられた提案を聞き、それも悪くないな――と思う。
(――これから永遠に生きる不老不死の呪いを受けるビアンカの……、“初めて喰らう相手”になって……、一緒にいられるようになれるのなら、それも悪くない……)
ハルはそこまで考え、フッと気付く。
自分自身が何とも言えない、恐ろしく残酷な思考に至っていたことに。
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