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第三章【死を招く者】
第十九節 ビアンカという少女
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――皆が寝静まり暗いウェーバー邸の屋敷の中。
ハルは幸いにも誰にも見咎められることなく、ビアンカを屋敷の二階にある彼女の部屋に送り届けた。
あとはビアンカを寝かしつけ、自身も部屋に戻り旅の支度の荷解きをしてから寝ようと、ハルは考えていた。
リベリア公国を旅立つことは、ビアンカの無謀な我儘という説得によってハルの中から完全に諦めという思いとなって、その胸を占めていた。
ビアンカを部屋に戻し、自室に戻ろうと踵を返したハルだったが――。
「ハル。入って」
ビアンカが不意にハルの腕を掴み、ハルを自分の部屋に引きずり込んだのだった。
「おいおい。今度は何だっていうんだよ……」
急にビアンカの部屋に引きずり込まれたハルは狼狽えていた。
まさか夜中に女性の部屋に引きずり込まれるとは思っていなかったためだ。
(――マリアージュさんが生きていたら、俺、滅茶苦茶説教されるやつじゃんか……)
もし、乳母――マリアージュが生きていたら、きっとハルは厳しい叱責を受けていただろう。
今までハルがビアンカの部屋に足を踏み入れたことは一度もなかった。
それはマリアージュからの「殿方が若い女性の部屋に足を踏み入れてはいけません」――、そんな言葉があったからだ。
だが、つい考えてしまったそのマリアージュからの言葉に、ハルは自己嫌悪に陥る。
ハルの身が宿す人を死に至らしめる呪い故に、マリアージュの命を奪ってしまったことを、ハルは改めて後悔と自責の念を抱く。
「どうしたの? ハル?」
物思いに耽り神妙な面持ちを浮かべていたハルに、ビアンカは不思議そうに問いかけた。
その問いかけにハルは、はたと我に返る。
「――悪い。ちょっと考え事してた……」
「ふーん……?」
ハルの返答にビアンカは至極短く、ハルの言う考え事に食いつくことなく言葉を零した。
相変わらずビアンカはハルの考えについて、必要以上に追究しようとはしてこなかった。
そうしたビアンカの性格が本当にありがたいと、ハルは改めて思う。
そんな思いを馳せていたハルの鼻に、ふわりとした甘い香の薫りが届いた。
(――ビアンカと同じ香り……?)
ハルが感じた香りは、良くビアンカから香ってくるものと同じだと思い当たった。
恐らく部屋で香を焚いているためにビアンカ本人や彼女の着用している衣服に、香の薫りが移るのだろう。
そのことから、ハルはフッと、ビアンカの部屋の様子が気になった。
初めて通されたビアンカの部屋をハルが見渡すと、壁際に寄せられた貴族の令嬢らしい天蓋付きの大きなベッドが目に入る。ベッドに敷かれるシーツは綺麗に整えられていて、メイドたちの手によって常に清潔な状態に保たれていることが窺えた。
――あまり女性の部屋を見回すのは良くない、よな……。
ハルは思いつつも、その視線を彷徨わせていた。
ベッドとは反対側の壁には作り付けの本棚があり、勉学用であろう本や刺繍のモチーフ、絵画についての本が並べられている。
同じように作り付けられているクローゼットは、今はその扉が閉められていた。
そして壁に置かれた物立てに、ビアンカ愛用の棍術用の棍と剣術鍛錬用の木剣が入れられ、立てかけられている。
窓際には恐らく家庭教師が訪れた際に勉学用に使われていると思われる机と二脚の椅子。
机の上には先ほどハルが感じた香の薫りの正体である香炉が置かれていた。
机の目の前の窓は大きく開け放たれていて、冷たい夜風が部屋の中に流れ込んでくる。流れ込んでくる風がレースのカーテンと遮光カーテンを静かに揺らしていた。
ハルはビアンカの部屋の様子を一巡見渡して、あることに気付く。
ビアンカの部屋には少女らしい可愛い物が何も飾られていないことに。
ビアンカほどの年頃の少女の部屋ならば、綺麗な布が壁に飾られていたり、絵画やぬいぐるみの一つでもあって良いだろうに、そういう類の物が何一つ置かれていないのだ。
必要最低限な物だけが置かれた簡素な雰囲気の部屋。それがビアンカの部屋だった。
(なんで、こんなに何もない部屋なんだ……?)
ハルはビアンカの部屋の様子を不思議に思う。
(確かにビアンカは物欲みたいなのがないよな。何が欲しいとか、そういうことを――、そういえば一度も聞いたことがない気がする……)
ハルはこの四年間をビアンカと共に過ごしてきたものの、ビアンカが物を強請るという現場に出くわしたことが今まで一度もなかった。そのことにハルは思い至る。
それ故なのか、ハルが以前にビアンカに誕生日プレゼントだと年頃の少女らしい髪飾りを渡した際は、酷く驚いた様子を最初は見せた。だが、それもほんの一瞬で、すぐに嬉しそうな笑顔になったことを思い返す。
(――何か、ビアンカの中では、そういう少女らしい物に抵抗感でもあるのか?)
「ハル、こっち来て」
ハルが考え事に意識を奪われていると、ビアンカが声をかけてきた。
ビアンカの声に反応して、ハルは声のした方に目を向ける。
ハルはビアンカの様子を目にして驚愕した表情を見せた。
ハルに声をかけてきたビアンカは窓際にある机の上に乗り、開け放されている窓の枠に手をかけていたのだ。
「――お、おいっ!! 何してんだよ、危ないぞっ!!」
「大丈夫だよ。いつもやってることだもん」
ビアンカは微かな笑みを見せながら言うと、窓枠の上部を掴んで、ヒョイッと器用にその上――、屋敷の屋根の上によじ登るようにして姿を消した。
そんなビアンカの行動をハルは呆気に取られ見送る。
「いつもやってたのかよ……」
ハルは思わず呆れて呟く。
ハルは自分自身が知らない内にビアンカが危ないことを何度もしていたことを初めて知り、本気でビアンカの行動に呆れていた。呆れ混じりの溜息がハルの口から吐き出される。
だが、さっさと屋根の上に行ってしまったビアンカに倣って、ハルも机の上に足をかけて乗り、窓枠に手をかけた。
ハルが目にした屋敷の二階にあるビアンカの部屋の窓から見えるウェーバー邸の庭、その地面からは結構な距離があった。
(……こんなところを年中行き来していたんじゃ、あんな風に屋根から飛び降りるなんて言う度胸もつくよな)
ハルはつい先ほどのビアンカの屋根から飛び降りるという突飛な行動を思い返し、変に納得をしてしまう。
「――全く、あいつは……」
ハルは小さく呟くと、窓枠の上部を掴み腕に力を込め、ビアンカの待つ屋根の上によじ登った。
ハルは幸いにも誰にも見咎められることなく、ビアンカを屋敷の二階にある彼女の部屋に送り届けた。
あとはビアンカを寝かしつけ、自身も部屋に戻り旅の支度の荷解きをしてから寝ようと、ハルは考えていた。
リベリア公国を旅立つことは、ビアンカの無謀な我儘という説得によってハルの中から完全に諦めという思いとなって、その胸を占めていた。
ビアンカを部屋に戻し、自室に戻ろうと踵を返したハルだったが――。
「ハル。入って」
ビアンカが不意にハルの腕を掴み、ハルを自分の部屋に引きずり込んだのだった。
「おいおい。今度は何だっていうんだよ……」
急にビアンカの部屋に引きずり込まれたハルは狼狽えていた。
まさか夜中に女性の部屋に引きずり込まれるとは思っていなかったためだ。
(――マリアージュさんが生きていたら、俺、滅茶苦茶説教されるやつじゃんか……)
もし、乳母――マリアージュが生きていたら、きっとハルは厳しい叱責を受けていただろう。
今までハルがビアンカの部屋に足を踏み入れたことは一度もなかった。
それはマリアージュからの「殿方が若い女性の部屋に足を踏み入れてはいけません」――、そんな言葉があったからだ。
だが、つい考えてしまったそのマリアージュからの言葉に、ハルは自己嫌悪に陥る。
ハルの身が宿す人を死に至らしめる呪い故に、マリアージュの命を奪ってしまったことを、ハルは改めて後悔と自責の念を抱く。
「どうしたの? ハル?」
物思いに耽り神妙な面持ちを浮かべていたハルに、ビアンカは不思議そうに問いかけた。
その問いかけにハルは、はたと我に返る。
「――悪い。ちょっと考え事してた……」
「ふーん……?」
ハルの返答にビアンカは至極短く、ハルの言う考え事に食いつくことなく言葉を零した。
相変わらずビアンカはハルの考えについて、必要以上に追究しようとはしてこなかった。
そうしたビアンカの性格が本当にありがたいと、ハルは改めて思う。
そんな思いを馳せていたハルの鼻に、ふわりとした甘い香の薫りが届いた。
(――ビアンカと同じ香り……?)
ハルが感じた香りは、良くビアンカから香ってくるものと同じだと思い当たった。
恐らく部屋で香を焚いているためにビアンカ本人や彼女の着用している衣服に、香の薫りが移るのだろう。
そのことから、ハルはフッと、ビアンカの部屋の様子が気になった。
初めて通されたビアンカの部屋をハルが見渡すと、壁際に寄せられた貴族の令嬢らしい天蓋付きの大きなベッドが目に入る。ベッドに敷かれるシーツは綺麗に整えられていて、メイドたちの手によって常に清潔な状態に保たれていることが窺えた。
――あまり女性の部屋を見回すのは良くない、よな……。
ハルは思いつつも、その視線を彷徨わせていた。
ベッドとは反対側の壁には作り付けの本棚があり、勉学用であろう本や刺繍のモチーフ、絵画についての本が並べられている。
同じように作り付けられているクローゼットは、今はその扉が閉められていた。
そして壁に置かれた物立てに、ビアンカ愛用の棍術用の棍と剣術鍛錬用の木剣が入れられ、立てかけられている。
窓際には恐らく家庭教師が訪れた際に勉学用に使われていると思われる机と二脚の椅子。
机の上には先ほどハルが感じた香の薫りの正体である香炉が置かれていた。
机の目の前の窓は大きく開け放たれていて、冷たい夜風が部屋の中に流れ込んでくる。流れ込んでくる風がレースのカーテンと遮光カーテンを静かに揺らしていた。
ハルはビアンカの部屋の様子を一巡見渡して、あることに気付く。
ビアンカの部屋には少女らしい可愛い物が何も飾られていないことに。
ビアンカほどの年頃の少女の部屋ならば、綺麗な布が壁に飾られていたり、絵画やぬいぐるみの一つでもあって良いだろうに、そういう類の物が何一つ置かれていないのだ。
必要最低限な物だけが置かれた簡素な雰囲気の部屋。それがビアンカの部屋だった。
(なんで、こんなに何もない部屋なんだ……?)
ハルはビアンカの部屋の様子を不思議に思う。
(確かにビアンカは物欲みたいなのがないよな。何が欲しいとか、そういうことを――、そういえば一度も聞いたことがない気がする……)
ハルはこの四年間をビアンカと共に過ごしてきたものの、ビアンカが物を強請るという現場に出くわしたことが今まで一度もなかった。そのことにハルは思い至る。
それ故なのか、ハルが以前にビアンカに誕生日プレゼントだと年頃の少女らしい髪飾りを渡した際は、酷く驚いた様子を最初は見せた。だが、それもほんの一瞬で、すぐに嬉しそうな笑顔になったことを思い返す。
(――何か、ビアンカの中では、そういう少女らしい物に抵抗感でもあるのか?)
「ハル、こっち来て」
ハルが考え事に意識を奪われていると、ビアンカが声をかけてきた。
ビアンカの声に反応して、ハルは声のした方に目を向ける。
ハルはビアンカの様子を目にして驚愕した表情を見せた。
ハルに声をかけてきたビアンカは窓際にある机の上に乗り、開け放されている窓の枠に手をかけていたのだ。
「――お、おいっ!! 何してんだよ、危ないぞっ!!」
「大丈夫だよ。いつもやってることだもん」
ビアンカは微かな笑みを見せながら言うと、窓枠の上部を掴んで、ヒョイッと器用にその上――、屋敷の屋根の上によじ登るようにして姿を消した。
そんなビアンカの行動をハルは呆気に取られ見送る。
「いつもやってたのかよ……」
ハルは思わず呆れて呟く。
ハルは自分自身が知らない内にビアンカが危ないことを何度もしていたことを初めて知り、本気でビアンカの行動に呆れていた。呆れ混じりの溜息がハルの口から吐き出される。
だが、さっさと屋根の上に行ってしまったビアンカに倣って、ハルも机の上に足をかけて乗り、窓枠に手をかけた。
ハルが目にした屋敷の二階にあるビアンカの部屋の窓から見えるウェーバー邸の庭、その地面からは結構な距離があった。
(……こんなところを年中行き来していたんじゃ、あんな風に屋根から飛び降りるなんて言う度胸もつくよな)
ハルはつい先ほどのビアンカの屋根から飛び降りるという突飛な行動を思い返し、変に納得をしてしまう。
「――全く、あいつは……」
ハルは小さく呟くと、窓枠の上部を掴み腕に力を込め、ビアンカの待つ屋根の上によじ登った。
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