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第6章:夏から秋、悠々自適
第15話:店と商品開発、そして娘
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「……薬屋か」
「細かいとこは始めてみてからでいいんじゃない?」
「無理をして毎日お店を開ける必要はないと思いますわ」
「たしかに、無理して一般向けにする必要はないか。開ける日もあるというくらいで」
どうして薬屋の話をしているかというと、薬屋っぽいことを始めることになったからです。
~~~
「レイさん、お願いします。薬をっ! もっと薬をっ! あれがないとダメなんです~~~」
「そんな中毒患者みたいに言わないでくださいよ」
薬剤師ギルドのダーシーがレイたちの家に押しかけてきました。頼み事の内容は、レイが作ったおかしな持続性体力回復薬の販売量を増やすことです。店として使える建物があるのならもっと作れるはずだと押しかけてきたのです。
市場や店で販売するなら、商人ギルドの販売許可証が必要になります。市場のほうは無料ですが、店舗を構えるなら有料になります。ポーションや薬などの販売をするなら薬剤師ギルドの許可証が必要です。こちらも有料ですが、レイはすでに登録しています。いつ店を開いても問題はありません。
「ファンが多いんですよ。あれを使うと頭がスッキリするって」
「作り方は教えましたし、俺がいなくてもできるんじゃないですか?」
レイは作り方を薬剤師ギルドに教えました。ギルドのほうが人の手は多いはずです。材料もあるはずなので、いくらでも作れるはずだと思っても不思議ではありません。
「それが、みんなで作っても思ったほど効果がないんですよ~~~」
「わかりましたわかりました。増やしますから常用はやめてくださいよ」
勢いに負けて、レイは増産を約束しました。ただ、自分抜きで作った場合に効果がないというのが気になったので、詳しく聞くことにしました。
レイから作り方を教わったメンバーで作ったところ、一度体力は回復しましたが、それだっけだったとダーシーは説明しました。要するに、回復量の多い体力回復薬というだけです。持続性がありません。魔法で出した水を使って丁寧にすり潰し、同じように作っていることをレイは確認しました。何も違いはありません。だから理由がわかりません。
「よく考えたら、本来はそれが正しいんじゃないかと思いますけどね」
「それはそうかもしれませんが、眠くならないというのはすごいですよ。仕事の効率が上がりっぱなしで」
「あんまり頼りっきりにならないでくださいね。体を壊しますよ」
「それは『俺の子を産むまで健康でいろよ』ということですか?」
「違います」
デスマーチの際の疲労軽減用です。なかなかブラックな使用目的ですね。
「ちなみにですね、濃度五倍の微濃縮タイプも作りました。こちらはごく普通の体力回復用です」
「……でも五倍あるんですよね? それで微濃縮っておかしくないですか?」
「他にいい言い方がなかったんですよ。二〇倍が濃縮タイプ、一〇倍が弱濃縮タイプなので」
「レイさん、濃縮しないと気が済まないんですか?」
~~~
このようなやり取りがあり、仕方なく増産することになりました。それなら店でも始めたらいいのではないかという流れになり、なんとなく薬屋になったのです。薬屋というよりもドラッグストアですね。
「精力剤は商品として十分売れるでしょう」
「豊胸剤も売れるに違いありませんです!」
豊胸薬を作ってからそれほど日が経っていませんが、ラケルは二センチ、シャロンは一センチ大きくなりました。実はサラも一センチ大きくなりました。サラとラケルは年齢的なものもあるだろうとレイは思っていますが、サンプル数が少なすぎてよくわかりません。筋トレの影響も否定できないからです。
「毛皮は要望があったから、少し売ろう」
「パンダ?」
「いや、あれは問題になりそうだから、別の毛皮で。それでも真っ白だから、俺たちのパンダの毛皮が十分に紛れそうだ」
木を隠すなら森の中。グレーターパンダの真っ白な毛皮を目立たなくするには、他の魔物の真っ白な毛皮をたくさん売ればいいのです。それがグレーターパンダなのかスパイラルディアーなのか、そんなことは気にならなくなるでしょう。
「あまり手間がかからない、売れる商品をたまに販売するってことでいいか」
「旦那様、あまり開ける日数が少ないと、行列ができるのではありませんか?」
「多少は煽るのもありだとは思うけど、待ちが長すぎるのは好きじゃないな」
日本でのことですが、店に入るまでに何時間もかかるような列ができる店の前をレイは通ったことがありましたが、そのやり方に疑問を持っていたのです。
列に並ぶのは客の勝手でしょう。嫌なら別の店を選べばいいだけです。しかし、待たせすぎるというのは、客や周囲の店のことを考えていないと思っていたのです。客を待たせるよりも、整理券を配ったり予約制にしたり、他にやり方はあるだろうと。レイがグレーターパンダをせっせと狩っているのも、その考えがあってのことです。もちろん、店の商品とは違うことくらいは理解しています。
「開けたいと思った日だけ開ければいいと思いますわ。客に媚びる必要はありませんもの」
「媚びはしないけど、次はいつ開けるのかと言われるのもなあ」
レイは人がいいので、なし崩し的に毎日開けることになりそうです。でも、それでは意味がありません。
「朝市に出すのもありではないですか?」
「そうか。そっちを使うのもありだな」
無理して店で売る必要はありません。朝市に出してもいいのです。売り切れたら終わりにすれば問題ありません。
「ミードも売れそうなら売ったら?」
「そんなに量はできないと思うぞ」
うかつなことを口にすべきではないとレイが思ったのは、その数日後のことでした。
◆◆◆
ぶ~~~ん
レイの耳に虫の羽音が聞こえました。もはや聞き慣れたモリハナバチの羽音です。
モリハナバチは魔物ですが、植物の受粉をしてくれるので益虫とみなされています。街中にいても誰も手を出しません。出しませんが、ここは家の中です。しかも、体長が三センチほどあります。どこから入ってきたのでしょうか。
「旦那様、手紙のようです」
「手紙?」
シャロンの手のひらに降りたモリハナバチの働き蜂が紙片を持っていました。
「え~と、『娘が生まれた』と。娘?」
「新しい女王蜂が生まれたのでは?」
続きを読むと、これまでの巣を新しい女王蜂に譲り、前の女王蜂が一部の働き蜂と一緒に森を離れる分封が行われることになりました。そのため家を持っているレイに場所を用意してほしい。そのように書かれています。
「どう思う?」
「蜂蜜採り放題では?」
ぶんぶんぶん
シャロンの手のひらの上で働き蜂は首を縦に振ります。
「場所ってあの巣が収まるくらいあればいいのか?」
ぶんぶんぶん
「分かった。こっちに来てもらっていい。でも一度に移動すると大騒ぎになるから少しずつ来てくれ」
モリハナバチは無害な魔物ですが、それでも怒れば刺します。毒だってあります。体が大きいだけに針も太く、刺されれば痛いどころではありません。
◆◆◆
先日の働き蜂の訪問から三日後、働き蜂たちに守られながらディオナがやってきてテーブルに降りました。
ぶぶっ
羽を振りながらディオナが前脚を上げて挨拶します。
「場所を考えておいたんだけど、庭の端でもいい。家の中なら、四階が一番使ってないから選びたい放題だぞ。雨も当たらないし」
レイがそう言うと、ディオナは庭を見てから三階と四階を飛び回り、それから四階の一番奥の部屋に降りました。
「ここか」
ぶん
『窓から出入りできるので都合がいい』
「それならここは好きに使ってくれ。必要なものはあるか?」
『自分たちで用意できる』
「分かった」
しばらくすると、働き蜂たちが続々と入ってきました。さながら養蜂場にでもなったような光景です。
「俺たちは冒険者だから、昼間は家にいないことも多い。なにもないと思うけど注意してくれ」
『家を守るのは妻の務め』
「……誰が妻だって?」
ぶっ
ディオナは前脚で自分を差した。みんなには心なしかディオナの顔が赤いように思えました。
『ディオニージアは私とレイの娘』
「どうやって?」
何がどうなればそうなるのか、レイにはまったくわかりません。いくら意思疎通ができるとはいえ、いつ自分は魔物の娘を持つことになったのだろうと。ところが、レイの周囲はそれほど驚いていません。驚いたとすれば、「またか」という驚き方でしょう。
レイたちが驚くのを見て、ディオナは説明しました。レイはディオナと同じ皿に入ったミードを飲みました。もちろんレイは何もしていません。ディオナですら理屈は理解できないようですが、そこで魔力の交換が行われた結果として娘ができたそうです。ミードは女王蜂を生むための儀式に必要だったのです。
「そういうことですか。たしかに、蜂蜜には強壮作用もありますからね」
「でも、さすがレイだね。魔物まで、しかも人型ですらないとか」
「まさかあれがそうだとは」
どう考えてもおかしいと思ったレイですが、そういうものだと聞いて、それ以上考えるのはやめました。生きていくためには割り切りは大切です。
「とりあえず、窓は少しだけ開けたままにしておいて、他は塞ぐ。出入り口はそれでいいか?」
ディオナを含め、モリハナバチたちが窓から出入りできるように、少しだけ開けた状態で固定します。四階なので問題はないかもしれませんが、雨や雪が入らないように工夫をしつつ、ある程度は塞ぐことにします。
ダストシュートを使うことも考えましたが、何かの都合で扉が閉まったしまうと、モリハナバチの力では開かないので、窓を使うことにしたのです。
レイは部屋の床に木の板を敷き詰めました。床板の敷いてある方向に対して垂直に並べ、床を補強していきます。これはゴブリンやオークの棍棒ではなく、店の内装や什器にでも使おうと買っていた木材です。
働き蜂たちがその上に木の枝を使ってジャングルジムのようなものを作ると、それを骨格にしてさっそく巣作りを始めました。
「って、もう巣作りか」
『隣の部屋に蜂蜜を並べる』
「それなら棚を用意しておく」
レイは隣の部屋に移動すると、蜂蜜ブロックを並べるための棚を作ることになりました。
「細かいとこは始めてみてからでいいんじゃない?」
「無理をして毎日お店を開ける必要はないと思いますわ」
「たしかに、無理して一般向けにする必要はないか。開ける日もあるというくらいで」
どうして薬屋の話をしているかというと、薬屋っぽいことを始めることになったからです。
~~~
「レイさん、お願いします。薬をっ! もっと薬をっ! あれがないとダメなんです~~~」
「そんな中毒患者みたいに言わないでくださいよ」
薬剤師ギルドのダーシーがレイたちの家に押しかけてきました。頼み事の内容は、レイが作ったおかしな持続性体力回復薬の販売量を増やすことです。店として使える建物があるのならもっと作れるはずだと押しかけてきたのです。
市場や店で販売するなら、商人ギルドの販売許可証が必要になります。市場のほうは無料ですが、店舗を構えるなら有料になります。ポーションや薬などの販売をするなら薬剤師ギルドの許可証が必要です。こちらも有料ですが、レイはすでに登録しています。いつ店を開いても問題はありません。
「ファンが多いんですよ。あれを使うと頭がスッキリするって」
「作り方は教えましたし、俺がいなくてもできるんじゃないですか?」
レイは作り方を薬剤師ギルドに教えました。ギルドのほうが人の手は多いはずです。材料もあるはずなので、いくらでも作れるはずだと思っても不思議ではありません。
「それが、みんなで作っても思ったほど効果がないんですよ~~~」
「わかりましたわかりました。増やしますから常用はやめてくださいよ」
勢いに負けて、レイは増産を約束しました。ただ、自分抜きで作った場合に効果がないというのが気になったので、詳しく聞くことにしました。
レイから作り方を教わったメンバーで作ったところ、一度体力は回復しましたが、それだっけだったとダーシーは説明しました。要するに、回復量の多い体力回復薬というだけです。持続性がありません。魔法で出した水を使って丁寧にすり潰し、同じように作っていることをレイは確認しました。何も違いはありません。だから理由がわかりません。
「よく考えたら、本来はそれが正しいんじゃないかと思いますけどね」
「それはそうかもしれませんが、眠くならないというのはすごいですよ。仕事の効率が上がりっぱなしで」
「あんまり頼りっきりにならないでくださいね。体を壊しますよ」
「それは『俺の子を産むまで健康でいろよ』ということですか?」
「違います」
デスマーチの際の疲労軽減用です。なかなかブラックな使用目的ですね。
「ちなみにですね、濃度五倍の微濃縮タイプも作りました。こちらはごく普通の体力回復用です」
「……でも五倍あるんですよね? それで微濃縮っておかしくないですか?」
「他にいい言い方がなかったんですよ。二〇倍が濃縮タイプ、一〇倍が弱濃縮タイプなので」
「レイさん、濃縮しないと気が済まないんですか?」
~~~
このようなやり取りがあり、仕方なく増産することになりました。それなら店でも始めたらいいのではないかという流れになり、なんとなく薬屋になったのです。薬屋というよりもドラッグストアですね。
「精力剤は商品として十分売れるでしょう」
「豊胸剤も売れるに違いありませんです!」
豊胸薬を作ってからそれほど日が経っていませんが、ラケルは二センチ、シャロンは一センチ大きくなりました。実はサラも一センチ大きくなりました。サラとラケルは年齢的なものもあるだろうとレイは思っていますが、サンプル数が少なすぎてよくわかりません。筋トレの影響も否定できないからです。
「毛皮は要望があったから、少し売ろう」
「パンダ?」
「いや、あれは問題になりそうだから、別の毛皮で。それでも真っ白だから、俺たちのパンダの毛皮が十分に紛れそうだ」
木を隠すなら森の中。グレーターパンダの真っ白な毛皮を目立たなくするには、他の魔物の真っ白な毛皮をたくさん売ればいいのです。それがグレーターパンダなのかスパイラルディアーなのか、そんなことは気にならなくなるでしょう。
「あまり手間がかからない、売れる商品をたまに販売するってことでいいか」
「旦那様、あまり開ける日数が少ないと、行列ができるのではありませんか?」
「多少は煽るのもありだとは思うけど、待ちが長すぎるのは好きじゃないな」
日本でのことですが、店に入るまでに何時間もかかるような列ができる店の前をレイは通ったことがありましたが、そのやり方に疑問を持っていたのです。
列に並ぶのは客の勝手でしょう。嫌なら別の店を選べばいいだけです。しかし、待たせすぎるというのは、客や周囲の店のことを考えていないと思っていたのです。客を待たせるよりも、整理券を配ったり予約制にしたり、他にやり方はあるだろうと。レイがグレーターパンダをせっせと狩っているのも、その考えがあってのことです。もちろん、店の商品とは違うことくらいは理解しています。
「開けたいと思った日だけ開ければいいと思いますわ。客に媚びる必要はありませんもの」
「媚びはしないけど、次はいつ開けるのかと言われるのもなあ」
レイは人がいいので、なし崩し的に毎日開けることになりそうです。でも、それでは意味がありません。
「朝市に出すのもありではないですか?」
「そうか。そっちを使うのもありだな」
無理して店で売る必要はありません。朝市に出してもいいのです。売り切れたら終わりにすれば問題ありません。
「ミードも売れそうなら売ったら?」
「そんなに量はできないと思うぞ」
うかつなことを口にすべきではないとレイが思ったのは、その数日後のことでした。
◆◆◆
ぶ~~~ん
レイの耳に虫の羽音が聞こえました。もはや聞き慣れたモリハナバチの羽音です。
モリハナバチは魔物ですが、植物の受粉をしてくれるので益虫とみなされています。街中にいても誰も手を出しません。出しませんが、ここは家の中です。しかも、体長が三センチほどあります。どこから入ってきたのでしょうか。
「旦那様、手紙のようです」
「手紙?」
シャロンの手のひらに降りたモリハナバチの働き蜂が紙片を持っていました。
「え~と、『娘が生まれた』と。娘?」
「新しい女王蜂が生まれたのでは?」
続きを読むと、これまでの巣を新しい女王蜂に譲り、前の女王蜂が一部の働き蜂と一緒に森を離れる分封が行われることになりました。そのため家を持っているレイに場所を用意してほしい。そのように書かれています。
「どう思う?」
「蜂蜜採り放題では?」
ぶんぶんぶん
シャロンの手のひらの上で働き蜂は首を縦に振ります。
「場所ってあの巣が収まるくらいあればいいのか?」
ぶんぶんぶん
「分かった。こっちに来てもらっていい。でも一度に移動すると大騒ぎになるから少しずつ来てくれ」
モリハナバチは無害な魔物ですが、それでも怒れば刺します。毒だってあります。体が大きいだけに針も太く、刺されれば痛いどころではありません。
◆◆◆
先日の働き蜂の訪問から三日後、働き蜂たちに守られながらディオナがやってきてテーブルに降りました。
ぶぶっ
羽を振りながらディオナが前脚を上げて挨拶します。
「場所を考えておいたんだけど、庭の端でもいい。家の中なら、四階が一番使ってないから選びたい放題だぞ。雨も当たらないし」
レイがそう言うと、ディオナは庭を見てから三階と四階を飛び回り、それから四階の一番奥の部屋に降りました。
「ここか」
ぶん
『窓から出入りできるので都合がいい』
「それならここは好きに使ってくれ。必要なものはあるか?」
『自分たちで用意できる』
「分かった」
しばらくすると、働き蜂たちが続々と入ってきました。さながら養蜂場にでもなったような光景です。
「俺たちは冒険者だから、昼間は家にいないことも多い。なにもないと思うけど注意してくれ」
『家を守るのは妻の務め』
「……誰が妻だって?」
ぶっ
ディオナは前脚で自分を差した。みんなには心なしかディオナの顔が赤いように思えました。
『ディオニージアは私とレイの娘』
「どうやって?」
何がどうなればそうなるのか、レイにはまったくわかりません。いくら意思疎通ができるとはいえ、いつ自分は魔物の娘を持つことになったのだろうと。ところが、レイの周囲はそれほど驚いていません。驚いたとすれば、「またか」という驚き方でしょう。
レイたちが驚くのを見て、ディオナは説明しました。レイはディオナと同じ皿に入ったミードを飲みました。もちろんレイは何もしていません。ディオナですら理屈は理解できないようですが、そこで魔力の交換が行われた結果として娘ができたそうです。ミードは女王蜂を生むための儀式に必要だったのです。
「そういうことですか。たしかに、蜂蜜には強壮作用もありますからね」
「でも、さすがレイだね。魔物まで、しかも人型ですらないとか」
「まさかあれがそうだとは」
どう考えてもおかしいと思ったレイですが、そういうものだと聞いて、それ以上考えるのはやめました。生きていくためには割り切りは大切です。
「とりあえず、窓は少しだけ開けたままにしておいて、他は塞ぐ。出入り口はそれでいいか?」
ディオナを含め、モリハナバチたちが窓から出入りできるように、少しだけ開けた状態で固定します。四階なので問題はないかもしれませんが、雨や雪が入らないように工夫をしつつ、ある程度は塞ぐことにします。
ダストシュートを使うことも考えましたが、何かの都合で扉が閉まったしまうと、モリハナバチの力では開かないので、窓を使うことにしたのです。
レイは部屋の床に木の板を敷き詰めました。床板の敷いてある方向に対して垂直に並べ、床を補強していきます。これはゴブリンやオークの棍棒ではなく、店の内装や什器にでも使おうと買っていた木材です。
働き蜂たちがその上に木の枝を使ってジャングルジムのようなものを作ると、それを骨格にしてさっそく巣作りを始めました。
「って、もう巣作りか」
『隣の部屋に蜂蜜を並べる』
「それなら棚を用意しておく」
レイは隣の部屋に移動すると、蜂蜜ブロックを並べるための棚を作ることになりました。
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