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第一章:領主一年目
開店と回転
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「それとなく聞いてみましたが、気分を害しているとか、そのようなことはなさそうでした」
「そうか? それならいいんだが……」
「今のところはエルマー様が何かをする必要はなさそうです。彼女の中で色々と考えるところがあって、その結論を出すのに時間がかかっているようです」
カサンドラには、もしアメリアと話ができるならそれとなく様子を見ておいてほしいと頼んでいた。彼女の過去に踏み込みすぎたことを謝ろうにも、目が合った瞬間に逃げられてしまう。
「それなら……できることはなさそうだな。このまま様子を見ることにしよう」
「それでいいと思いますよ」
まあアメリアが自分の中で結論を出そうとしているのなら、俺が余計なことを言う必要はない。ここはカサンドラの言葉の通り、彼女から話しかけてくれるのを待つことにする。
アメリアのことで悩みすぎても仕方がないのは分かっている。俺としても今はトンネル工事を進めている途中だし、それ以外にもやるべきことはある。とりあえずすぐに対処しなければならないことの一つ、それはアンゲリカの酒場にテーブルを追加することだ。
「旦那様、すみません。挨拶のために来ていただいたのに」
「いや、俺のことはいい。それよりもこの客をどう入れるかだろう」
事の起こりは俺がアンゲリカの酒場の開店記念式典……というほどでもないが、一言挨拶するためにやって来たときに目に入った光景だった。
開店当日の営業は夕方からになっていたが、どうせなら初日に食べようという住民が多かったようで、長蛇の列ができていた。そしてその人数を考えると、どう考えても席が足りない。いきなり大きな店を作って対応しきれないだろうから、最初はカウンター六席と六人掛けテーブル八つに設定した。さらに一〇人ほど入れる個室が二つあるので、全部で七〇人から八〇人ほど入れる計算になる。だがそれでも三回転から四回転はしなければ捌けそうにないので、現在その対策をしているところだ。
ホールにあるテーブルは数は限られているから数を増やす。個室は厨房から見えづらいので、今日は使わないことにした。そしてカウンター席も今日のところは使わず、椅子を取り除き、料理などを並べる場所として使用する。
ホールのテーブル数を増やすために既存のテーブルを全体的に後ろに下げ、空いた場所に他の場所から持ってきたテーブルと椅子を置いた。これらは個室にあったものと集会所から持ってきたもので、これで座席数が倍になった。とりあえず食事場所はこれ以上増やせない。間隔が詰まった感じがするが、今日のところはこれで乗り切るしかないだろう。
「客が座ってもこれくらい間隔があれば通れると思うが、どうだ?」
「ええっと、大丈夫ですね」
「柱に気をつければ大丈夫だと思います」
店の外にテーブルを並べてもいいが、これ以上席の数を増やすと料理を作るのが間に合わなくなる。調理の補助とホール係を兼ねた店員が昼と夜の交代制で常に三人入ることになっているが、今日のところはアンゲリカも入れて四人でずっと料理を作ることになるだろう。そして今日の担当でなかった三人もホール係として来ている。そして本来の仕事ではないが、城の女中たちにも今日はホール係として来てもらうことになった。
すべてのテーブルには番号を書いた札を立てているので、どのテーブルでどのような注文があったかを紙に控えて厨房に伝え、できた料理をそのテーブルに運ぶのが仕事だ。そのため店員はみんな読み書き計算ができ、もちろん今日来ている女中たちも同じだ。
「旦那様~、ほらほら~、この腰の動きはどうですか~? ぐりんぐりんですよ~。そそりませんか~?」
「今晩ぜひ直に体験してくださ~い」
カリンナとコリンナが無駄に腰を振りながらテーブルの間を通り抜ける。可愛い可愛くないで言えば可愛いが、残念ながら驚くほどそそらない。年齢のわりには胸が大きいが、色気のいの字もないのが不思議だ。
この二人は読み書き計算ができた。できてしまった。それならそもそも洗濯女中ではなく、商会など、もっと他の場所でも仕事が見つかったと思うが、なぜかその仕事を選んだようだ。やはり商会では下ネタや言葉遣いが問題になったのだろうか。
「やっぱりエルマー様はお噂の通りお盛んですね」
「毎晩とっかえひっかえらしいですね」
「違う! あの二人は朝だろうが昼だろうが、普段からあの調子だ。あれでも仕事はできる。なまじ仕事ができるからむしろ困るんだが」
店員たちがそんなことを言ってくる。アンゲリカに店を持たせたのが原因だろうが、俺は他には手を出していない。
カリンナとコリンナの二人はうちに来るまでは洗濯女中としてヒキガエルのところで働いていたが、城では一般女中として庭から城の廊下から俺たちの部屋まで交代で掃除をする。ただ不思議なのは、俺の前でだけあのようになるらしい。王都からカレンに運んでもらう最中に、いきなり俺の股間をまさぐった二人だ。
ヨアヒムやアントンに確認したところ、彼らの前にいるときには比較的普通に仕事をしているとか。多少調子がいいこととか下ネタとかも口にするようだが、触られたりとか言い寄られたりとか、そのようなことはないそうだ。「本気で好かれているのではありませんか?」とヨアヒムに言われたが、そもそも最初からああだったから、好かれていないならどうなのかなど、基準が分からない。エクムント殿のメモには「発言が少々おかしい」と書かれていたが、「行動がおかしい」とは書かれていなかった。そのあたりも謎だ。いや、今は二人のことはいい。
「アンゲリカ、テーブルはこれくらいだが、料理は問題なく出せそうか?」
「今日のところは種類を絞っていますので大丈夫だと思います。料理の種類が増えればつらいかもしれません」
「客の方はしばらくすれば落ち着くだろう。とりあえずはこれでやってみるか」
「分かりました」
ここ数日はどのような料理を出すかを店員たちと話し合い、接客の方法などを確認し、そして開店初日の今日に備えていたが、客の多さのせいですべて一から考えなければならなくなった。どうやら考えが甘かったようだ。
酒場のつもりで作ったが、酒場のわりにはテーブルの間隔に余裕を持たせていた。あまりガヤガヤするよりもゆっくり食事をしてほしかったからだ。ところが後ろの椅子との間になんとか店員が通れるくらいの隙間しかできなかった。とりあえずこれでやるしかないが、あまりにも大変そうなら明日からは少し考えないとな。
「そうか? それならいいんだが……」
「今のところはエルマー様が何かをする必要はなさそうです。彼女の中で色々と考えるところがあって、その結論を出すのに時間がかかっているようです」
カサンドラには、もしアメリアと話ができるならそれとなく様子を見ておいてほしいと頼んでいた。彼女の過去に踏み込みすぎたことを謝ろうにも、目が合った瞬間に逃げられてしまう。
「それなら……できることはなさそうだな。このまま様子を見ることにしよう」
「それでいいと思いますよ」
まあアメリアが自分の中で結論を出そうとしているのなら、俺が余計なことを言う必要はない。ここはカサンドラの言葉の通り、彼女から話しかけてくれるのを待つことにする。
アメリアのことで悩みすぎても仕方がないのは分かっている。俺としても今はトンネル工事を進めている途中だし、それ以外にもやるべきことはある。とりあえずすぐに対処しなければならないことの一つ、それはアンゲリカの酒場にテーブルを追加することだ。
「旦那様、すみません。挨拶のために来ていただいたのに」
「いや、俺のことはいい。それよりもこの客をどう入れるかだろう」
事の起こりは俺がアンゲリカの酒場の開店記念式典……というほどでもないが、一言挨拶するためにやって来たときに目に入った光景だった。
開店当日の営業は夕方からになっていたが、どうせなら初日に食べようという住民が多かったようで、長蛇の列ができていた。そしてその人数を考えると、どう考えても席が足りない。いきなり大きな店を作って対応しきれないだろうから、最初はカウンター六席と六人掛けテーブル八つに設定した。さらに一〇人ほど入れる個室が二つあるので、全部で七〇人から八〇人ほど入れる計算になる。だがそれでも三回転から四回転はしなければ捌けそうにないので、現在その対策をしているところだ。
ホールにあるテーブルは数は限られているから数を増やす。個室は厨房から見えづらいので、今日は使わないことにした。そしてカウンター席も今日のところは使わず、椅子を取り除き、料理などを並べる場所として使用する。
ホールのテーブル数を増やすために既存のテーブルを全体的に後ろに下げ、空いた場所に他の場所から持ってきたテーブルと椅子を置いた。これらは個室にあったものと集会所から持ってきたもので、これで座席数が倍になった。とりあえず食事場所はこれ以上増やせない。間隔が詰まった感じがするが、今日のところはこれで乗り切るしかないだろう。
「客が座ってもこれくらい間隔があれば通れると思うが、どうだ?」
「ええっと、大丈夫ですね」
「柱に気をつければ大丈夫だと思います」
店の外にテーブルを並べてもいいが、これ以上席の数を増やすと料理を作るのが間に合わなくなる。調理の補助とホール係を兼ねた店員が昼と夜の交代制で常に三人入ることになっているが、今日のところはアンゲリカも入れて四人でずっと料理を作ることになるだろう。そして今日の担当でなかった三人もホール係として来ている。そして本来の仕事ではないが、城の女中たちにも今日はホール係として来てもらうことになった。
すべてのテーブルには番号を書いた札を立てているので、どのテーブルでどのような注文があったかを紙に控えて厨房に伝え、できた料理をそのテーブルに運ぶのが仕事だ。そのため店員はみんな読み書き計算ができ、もちろん今日来ている女中たちも同じだ。
「旦那様~、ほらほら~、この腰の動きはどうですか~? ぐりんぐりんですよ~。そそりませんか~?」
「今晩ぜひ直に体験してくださ~い」
カリンナとコリンナが無駄に腰を振りながらテーブルの間を通り抜ける。可愛い可愛くないで言えば可愛いが、残念ながら驚くほどそそらない。年齢のわりには胸が大きいが、色気のいの字もないのが不思議だ。
この二人は読み書き計算ができた。できてしまった。それならそもそも洗濯女中ではなく、商会など、もっと他の場所でも仕事が見つかったと思うが、なぜかその仕事を選んだようだ。やはり商会では下ネタや言葉遣いが問題になったのだろうか。
「やっぱりエルマー様はお噂の通りお盛んですね」
「毎晩とっかえひっかえらしいですね」
「違う! あの二人は朝だろうが昼だろうが、普段からあの調子だ。あれでも仕事はできる。なまじ仕事ができるからむしろ困るんだが」
店員たちがそんなことを言ってくる。アンゲリカに店を持たせたのが原因だろうが、俺は他には手を出していない。
カリンナとコリンナの二人はうちに来るまでは洗濯女中としてヒキガエルのところで働いていたが、城では一般女中として庭から城の廊下から俺たちの部屋まで交代で掃除をする。ただ不思議なのは、俺の前でだけあのようになるらしい。王都からカレンに運んでもらう最中に、いきなり俺の股間をまさぐった二人だ。
ヨアヒムやアントンに確認したところ、彼らの前にいるときには比較的普通に仕事をしているとか。多少調子がいいこととか下ネタとかも口にするようだが、触られたりとか言い寄られたりとか、そのようなことはないそうだ。「本気で好かれているのではありませんか?」とヨアヒムに言われたが、そもそも最初からああだったから、好かれていないならどうなのかなど、基準が分からない。エクムント殿のメモには「発言が少々おかしい」と書かれていたが、「行動がおかしい」とは書かれていなかった。そのあたりも謎だ。いや、今は二人のことはいい。
「アンゲリカ、テーブルはこれくらいだが、料理は問題なく出せそうか?」
「今日のところは種類を絞っていますので大丈夫だと思います。料理の種類が増えればつらいかもしれません」
「客の方はしばらくすれば落ち着くだろう。とりあえずはこれでやってみるか」
「分かりました」
ここ数日はどのような料理を出すかを店員たちと話し合い、接客の方法などを確認し、そして開店初日の今日に備えていたが、客の多さのせいですべて一から考えなければならなくなった。どうやら考えが甘かったようだ。
酒場のつもりで作ったが、酒場のわりにはテーブルの間隔に余裕を持たせていた。あまりガヤガヤするよりもゆっくり食事をしてほしかったからだ。ところが後ろの椅子との間になんとか店員が通れるくらいの隙間しかできなかった。とりあえずこれでやるしかないが、あまりにも大変そうなら明日からは少し考えないとな。
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