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第一章:領主一年目
偉容、あるいは異様
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さて、確認の続きだ。まだ一階もすべて見終わっていないからな。
「ここが浴室で、その向こうがトイレだ。それぞれ複数用意したぞ」
「ああ、そこだけはこだわりたかった。ありがとう。これはいい風呂だ。広すぎるけどな」
「お前のことだ。どうせ風呂を使用人たちにも使わせたいと言うだろう。だが使用人からすると、主人と同じ場所は使いにくいだろうから、それは別で用意した」
「そうだな。完全に俺の考えを読まれているな」
「あなたが領民たちに優しいのはすぐに分かるわよ」
「あらためて言われると気恥ずかしいが、俺自身が住民の一人だと思っているからな。
クラースに屋敷のことを聞かれたとき、他の場所は任せるがゆっくり風呂に浸かりたい、とだけ伝えた。
世間一般的には、やや大きめの桶に湯と石けんを入れてそれで体を拭き、最後に湯で洗い流すくらいだが、ゆっくり湯に浸かれば体が楽になることは分かっている。この国ではやや珍しいかもしれないが、南や西にある国行けばこのような風呂は多いらしい。汗をかきやすいかどうかで全然違うそうだ。この国は比較的乾燥しているので汗をかきにくいから風呂に入ることは少ない。だが汗をよくかく国では汗を流すために風呂によく入るそうだ。風呂の文化というのは国によって全く違って面白い。
気温によっても違うそうだ。寒すぎると風呂に入らないらしい。ものすごく寒い国なら湯に浸かって暖まればいいと思うかもしれないが、寒すぎると浸かって温まっても、湯から上がればすぐに体が冷えて体調を崩すことが多いそうだ。それ浸からない方がマシだと。このあたりは普通に雪が降るようだがそこまで寒くないそうなので、農民たちの家のあるあたりにもゆっくりできる温泉でも作ることができればいいんだが、それまはた後だな。
「このあたりも予備の部屋だな」
「予備が多すぎないか?」
「この城には地下室がないからな。その代わりに一階の部屋を多めにしている」
「ああそうか、地下がないのか」
うっかりしていたが、地下には貯蔵庫や使用人の部屋があるのが一般的だ。先ほど使用人たちの部屋や広間を見たが、あえて地下に作る必要がないからその分だけ広げた感じか。広げすぎだと思うが。
「この国では貯蔵庫と使用人室は地下が多いようだが、それはあまりいいことではない。やはり部屋は日当たりがよくないと体調を崩すことが多い上に、夏場はジメジメして虫が湧いたりカビが生えたりすることもある。物の貯蔵に向いているとも言い切れないからな。半地下にして通風口を付ければまだマシだが」
「このあたりは夏は暑いのか?」
「いや、そこまでではない。だが盆地というのは概してジメジメするものだ。山の向こうと比べれば少しは違いがあるな」
初めてだから分からないことだらけだが、そう聞けば対策は可能だ。夏場はハイデよりも注意した方がいいな。
「ここは娯楽室と考えている。主に男性用だ。用意するとすればビリヤード、カード、チェスあたりだろう」
「しばらくは空き部屋でいいか」
「名前を聞いても分からないけど、遊ばないの?」
「気になるなら用意してもいいが、どれも覚えなければいけないルールが山ほどあるぞ」
「無理」
いずれは使うかもしれないが、しばらくは使い道がないな。カレンは頭が悪いわけじゃないからすぐ覚えると思うが、例え簡単な遊びでも一からルールを覚えることと説明することは意外にも難しい。
「ここは図書室だ」
「こんなに本はないからなあ。だが意味のない本を並べるのも面倒だな」
「意味のない本って?」
「客が来たときに『うちにはこれだけ立派な図書室があるぞ』と言うためだけに用意する本だ。中は白紙か、そもそも背と表紙しかないこともあるとか」
「変な見栄ね」
「一応ここを触ると魔法で本があるように見える。触ればバレるが」
「おかしな気配りだな。ありがたいが」
クラースは見た目重視で意味のない本を並べる貴族の図書室も見たんだろう。うちの場合はすべて実用的な本ばかりで、さすがにここを埋めるだけの冊数はない。
「中庭にはどこからでも出られるが、このあたりから一度出てみるか」
所々が回廊のようになっていて中庭にそのまま出られるようになっている。中庭には芝が植えてあるのか。
「くつろぐのにいいな」
「あれはベンチか?」
「ああ、真ん中には噴水もあって、その周囲も座れるようになっている」
「冬場は雪が積もって寒そうだな」
「湯も出せるから大丈夫だ」
「……湯が出る噴水なんて何か意味があるのか?」
「中庭に積もったの雪を溶かすのに撒いたらいいだろう。掃除のときに手を温めてもいい」
「なるほど。それはそれでありか」
「この城で水が出るところはすべて温度調節が可能だ。人が火傷しない温度までしか上がらないから大丈夫だ」
いずれ誰かがいい使い方を考えてくれるだろう。一応止めたり出したりはできるようだ。
「ここが領主の執務室と考えている。簡易的な書斎もある」
「これは落ち着いて仕事ができそうだ」
書斎もあるなら本はこちらでもいいか。父が買ったものも俺が買ったものもあるが、合わせればそれなりの冊数になるが、さすがに図書室を埋めるほどはない。
「いい机だな。これも作ってくれたのか?」
「いや、かつてある国で仕事をしていたときに与えられた机だ。使うことがないから放っておいたが、ここにはよく合うだろうと思って持ってきた。私は使うことがないから使ってくれると嬉しい」
「ああ、ありがたく使わせてもらう」
「裏に何か貼り付いてるわよ」
「む? 一体何が……ああ、あのときのな。うーむ、そうか、そうだったか」
カレンが机の下を覗き込んで、ピンで留められていたメモを見つけた。それを受け取ったクラースはそれを見ながら何かを思い出しているようだった。
「大事なものじゃなかったのか?」
「最終的には解決したから大丈夫だ」
「それだけ聞くと、ただ事ではなさそうだが……」
「宮仕えでこの机を使っていたころ……もう数百年も前の話だが、少々陰謀に巻き込まれてな。見張られている可能性もあったのでこっそり連絡を取り合う必要があった。この机の下にメモを貼り付けてやりとりしていたが、これが決行の連絡だったようだ」
秘密の連絡手段か。それを見落としたらマズいんじゃないか?
「今まで気付いていなかったようだが、大丈夫なのか?」
「まあ最後は軽く殴って終わったから大丈夫だ」
「……最初からそれじゃダメだったのか?」
「力業は最終手段だな。私個人は何があってもそう簡単に死にはしないが、他の者たちに何かあれば問題だ。できる限り穏やかに解決する方がいい」
クラースが本気で殴ったらどうなるか分からないが、軽く殴るのでも普通なら命を落としそうだ。どこの国の誰かは知らないが、喧嘩を売った相手が悪かったな。
「ここは待機部屋だ」
「こんなところにも使用人の部屋か」
「お気に入りの側室や愛人を待機させる部屋だ。隠し扉によって隣の執務室と繋がっている」
「それは他の女の部屋に行かないように正妻に見張られているとか、そういう状況を想定しているものじゃないのか?」
政略結婚は貴族ではよくある。政略結婚で決まった正妻との間に愛情が生まれればそれが一番だ。だが、もしなければどうなるか。正妻との間に男児ができればお互いにもう用はなくなる。義理は果たしたということだ。ただし正妻の実家の方が爵位が上のような場合、正妻が妙にプライドが高い場合などは問題になることがある。
跡継ぎができればそれ以降は側室や愛人とともに暮らすことができるが、立場上は正妻が側室や愛人の上に立つ。自分を放っておいて側室や愛人とばかり一緒にいることを正妻は責めることができ、それによってその側室や愛人の立場を悪くし、追い出すことも可能になる。
家の中の誰もが状況をよく分かっているだろうが、正妻の命令には逆らえない。夫が正妻を責めれば、正妻は実家に告げ口するだろう。そうなれば正妻の実家から責められることになる。貴族というのは派閥があり、結婚によって立場を強化するものだ。逆に言えば、立場を強化するためには派閥に頼らざるを得ない。自分よりも力がある妻の実家に愛想を尽かされれば、下手をすれば家が潰れることにもなり得る。だから家の中で堂々と側室や愛人と会うことはできないこともあるわけだ。
もちろん正妻と側室がお互いに存在を認め合って仲良くしていれば別だろうが、普通正妻はより地位の高い貴族の娘が選ばる。結婚の順番によっては正妻が変わることだってあり得る。そうなれば家の中が新正妻派と新側室派で戦争状態だ。貴族の結婚は非常にややこしい。出世を考えるならば。
「そうだ。夫が厳しい正妻から隠れて側室や愛人と会うための部屋だな。この部屋への隠れた出入り口もある」
「正妻の前でそれを言われても困るんだが」
「私は何も言わないから安心して」
カレンはエルザをこちらに連れて来たいと言っていたから大丈夫だろう。仲良くなったようだから、この部屋自体を使わないだろう。
「ここが浴室で、その向こうがトイレだ。それぞれ複数用意したぞ」
「ああ、そこだけはこだわりたかった。ありがとう。これはいい風呂だ。広すぎるけどな」
「お前のことだ。どうせ風呂を使用人たちにも使わせたいと言うだろう。だが使用人からすると、主人と同じ場所は使いにくいだろうから、それは別で用意した」
「そうだな。完全に俺の考えを読まれているな」
「あなたが領民たちに優しいのはすぐに分かるわよ」
「あらためて言われると気恥ずかしいが、俺自身が住民の一人だと思っているからな。
クラースに屋敷のことを聞かれたとき、他の場所は任せるがゆっくり風呂に浸かりたい、とだけ伝えた。
世間一般的には、やや大きめの桶に湯と石けんを入れてそれで体を拭き、最後に湯で洗い流すくらいだが、ゆっくり湯に浸かれば体が楽になることは分かっている。この国ではやや珍しいかもしれないが、南や西にある国行けばこのような風呂は多いらしい。汗をかきやすいかどうかで全然違うそうだ。この国は比較的乾燥しているので汗をかきにくいから風呂に入ることは少ない。だが汗をよくかく国では汗を流すために風呂によく入るそうだ。風呂の文化というのは国によって全く違って面白い。
気温によっても違うそうだ。寒すぎると風呂に入らないらしい。ものすごく寒い国なら湯に浸かって暖まればいいと思うかもしれないが、寒すぎると浸かって温まっても、湯から上がればすぐに体が冷えて体調を崩すことが多いそうだ。それ浸からない方がマシだと。このあたりは普通に雪が降るようだがそこまで寒くないそうなので、農民たちの家のあるあたりにもゆっくりできる温泉でも作ることができればいいんだが、それまはた後だな。
「このあたりも予備の部屋だな」
「予備が多すぎないか?」
「この城には地下室がないからな。その代わりに一階の部屋を多めにしている」
「ああそうか、地下がないのか」
うっかりしていたが、地下には貯蔵庫や使用人の部屋があるのが一般的だ。先ほど使用人たちの部屋や広間を見たが、あえて地下に作る必要がないからその分だけ広げた感じか。広げすぎだと思うが。
「この国では貯蔵庫と使用人室は地下が多いようだが、それはあまりいいことではない。やはり部屋は日当たりがよくないと体調を崩すことが多い上に、夏場はジメジメして虫が湧いたりカビが生えたりすることもある。物の貯蔵に向いているとも言い切れないからな。半地下にして通風口を付ければまだマシだが」
「このあたりは夏は暑いのか?」
「いや、そこまでではない。だが盆地というのは概してジメジメするものだ。山の向こうと比べれば少しは違いがあるな」
初めてだから分からないことだらけだが、そう聞けば対策は可能だ。夏場はハイデよりも注意した方がいいな。
「ここは娯楽室と考えている。主に男性用だ。用意するとすればビリヤード、カード、チェスあたりだろう」
「しばらくは空き部屋でいいか」
「名前を聞いても分からないけど、遊ばないの?」
「気になるなら用意してもいいが、どれも覚えなければいけないルールが山ほどあるぞ」
「無理」
いずれは使うかもしれないが、しばらくは使い道がないな。カレンは頭が悪いわけじゃないからすぐ覚えると思うが、例え簡単な遊びでも一からルールを覚えることと説明することは意外にも難しい。
「ここは図書室だ」
「こんなに本はないからなあ。だが意味のない本を並べるのも面倒だな」
「意味のない本って?」
「客が来たときに『うちにはこれだけ立派な図書室があるぞ』と言うためだけに用意する本だ。中は白紙か、そもそも背と表紙しかないこともあるとか」
「変な見栄ね」
「一応ここを触ると魔法で本があるように見える。触ればバレるが」
「おかしな気配りだな。ありがたいが」
クラースは見た目重視で意味のない本を並べる貴族の図書室も見たんだろう。うちの場合はすべて実用的な本ばかりで、さすがにここを埋めるだけの冊数はない。
「中庭にはどこからでも出られるが、このあたりから一度出てみるか」
所々が回廊のようになっていて中庭にそのまま出られるようになっている。中庭には芝が植えてあるのか。
「くつろぐのにいいな」
「あれはベンチか?」
「ああ、真ん中には噴水もあって、その周囲も座れるようになっている」
「冬場は雪が積もって寒そうだな」
「湯も出せるから大丈夫だ」
「……湯が出る噴水なんて何か意味があるのか?」
「中庭に積もったの雪を溶かすのに撒いたらいいだろう。掃除のときに手を温めてもいい」
「なるほど。それはそれでありか」
「この城で水が出るところはすべて温度調節が可能だ。人が火傷しない温度までしか上がらないから大丈夫だ」
いずれ誰かがいい使い方を考えてくれるだろう。一応止めたり出したりはできるようだ。
「ここが領主の執務室と考えている。簡易的な書斎もある」
「これは落ち着いて仕事ができそうだ」
書斎もあるなら本はこちらでもいいか。父が買ったものも俺が買ったものもあるが、合わせればそれなりの冊数になるが、さすがに図書室を埋めるほどはない。
「いい机だな。これも作ってくれたのか?」
「いや、かつてある国で仕事をしていたときに与えられた机だ。使うことがないから放っておいたが、ここにはよく合うだろうと思って持ってきた。私は使うことがないから使ってくれると嬉しい」
「ああ、ありがたく使わせてもらう」
「裏に何か貼り付いてるわよ」
「む? 一体何が……ああ、あのときのな。うーむ、そうか、そうだったか」
カレンが机の下を覗き込んで、ピンで留められていたメモを見つけた。それを受け取ったクラースはそれを見ながら何かを思い出しているようだった。
「大事なものじゃなかったのか?」
「最終的には解決したから大丈夫だ」
「それだけ聞くと、ただ事ではなさそうだが……」
「宮仕えでこの机を使っていたころ……もう数百年も前の話だが、少々陰謀に巻き込まれてな。見張られている可能性もあったのでこっそり連絡を取り合う必要があった。この机の下にメモを貼り付けてやりとりしていたが、これが決行の連絡だったようだ」
秘密の連絡手段か。それを見落としたらマズいんじゃないか?
「今まで気付いていなかったようだが、大丈夫なのか?」
「まあ最後は軽く殴って終わったから大丈夫だ」
「……最初からそれじゃダメだったのか?」
「力業は最終手段だな。私個人は何があってもそう簡単に死にはしないが、他の者たちに何かあれば問題だ。できる限り穏やかに解決する方がいい」
クラースが本気で殴ったらどうなるか分からないが、軽く殴るのでも普通なら命を落としそうだ。どこの国の誰かは知らないが、喧嘩を売った相手が悪かったな。
「ここは待機部屋だ」
「こんなところにも使用人の部屋か」
「お気に入りの側室や愛人を待機させる部屋だ。隠し扉によって隣の執務室と繋がっている」
「それは他の女の部屋に行かないように正妻に見張られているとか、そういう状況を想定しているものじゃないのか?」
政略結婚は貴族ではよくある。政略結婚で決まった正妻との間に愛情が生まれればそれが一番だ。だが、もしなければどうなるか。正妻との間に男児ができればお互いにもう用はなくなる。義理は果たしたということだ。ただし正妻の実家の方が爵位が上のような場合、正妻が妙にプライドが高い場合などは問題になることがある。
跡継ぎができればそれ以降は側室や愛人とともに暮らすことができるが、立場上は正妻が側室や愛人の上に立つ。自分を放っておいて側室や愛人とばかり一緒にいることを正妻は責めることができ、それによってその側室や愛人の立場を悪くし、追い出すことも可能になる。
家の中の誰もが状況をよく分かっているだろうが、正妻の命令には逆らえない。夫が正妻を責めれば、正妻は実家に告げ口するだろう。そうなれば正妻の実家から責められることになる。貴族というのは派閥があり、結婚によって立場を強化するものだ。逆に言えば、立場を強化するためには派閥に頼らざるを得ない。自分よりも力がある妻の実家に愛想を尽かされれば、下手をすれば家が潰れることにもなり得る。だから家の中で堂々と側室や愛人と会うことはできないこともあるわけだ。
もちろん正妻と側室がお互いに存在を認め合って仲良くしていれば別だろうが、普通正妻はより地位の高い貴族の娘が選ばる。結婚の順番によっては正妻が変わることだってあり得る。そうなれば家の中が新正妻派と新側室派で戦争状態だ。貴族の結婚は非常にややこしい。出世を考えるならば。
「そうだ。夫が厳しい正妻から隠れて側室や愛人と会うための部屋だな。この部屋への隠れた出入り口もある」
「正妻の前でそれを言われても困るんだが」
「私は何も言わないから安心して」
カレンはエルザをこちらに連れて来たいと言っていたから大丈夫だろう。仲良くなったようだから、この部屋自体を使わないだろう。
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