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第二章:領主二年目第一部
年始と王都
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年が明けた。新しい場所で新しい年が始まる。そしてここに人が来てくれるかどうかによってやり方を変えなければならない。
去年の後半、四か月ほどは領地の開発にかかりっきりだった。最初はとりあえずみんなが暮らせるように家を建てて畑を作った。職人たちが来てからは数少ない伝手を頼り、職人たちが使う道具を探して王都の商店を見て回った。使用人ゼロ状態からいきなり四〇人を超え、使用人たちが暮らす別棟を増築することになった。俺がトンネルを掘る間にカレンには運河を掘ってもらい、町の骨格はなんとか完成した。宿屋や酒場の準備をし、魔道具職人も増えることになった。
俺って働きすぎじゃないか?
ハンスとアガーテにしばらく休暇を与えたのは自分だからすべて自分のせいなのは分かっているが、それもこれも[転移]を覚えてしまったからだろう。人は便利になりすぎるとダメだな。だが使えなくなることを考えると怖い。
とりあえず今日までは使用人たちは休みだ。休みだからといってすることもないだろうから、部屋でゆっくりするか町をぶらぶらするか、そのあたりだろう。
◆ ◆ ◆
王都の屋敷は年末に掃除をした。今日は俺と妻たちで屋敷に年始の挨拶をしに来ている。エルザとアルマの二人は教会も見に行っている。
「遅くなりました」
「お待たせしましたっ」
「いや、時間は気にしなくていい。無理はするな」
「それじゃ私は二人を連れて帰るわね」
「ああ、俺の方は夕方には戻る」
一緒に来ていたカレンには二人を連れて先に戻ってもらうことにした。残った俺は屋敷周辺をしばらく歩くことにした。
ただこの周辺を歩く。それほど深い意味のある行為ではないが、屋敷の周辺がどうなっているかは常に把握しておきたい。そう思って以前からしていることだ。適当にぶらぶら歩いている最中に声をかけられることもあれば、こちらから声をかけることもある。
うちの屋敷の隣には教会がある。元々はうちの管轄ではないはずだが、いつの間にかうちの管理する教会のようになっている。敷地が隣同士なのでうちの教会だと思えなくもない。一般的に貴族は王都に教会を持つことが多い。自分が王都の住民に対してより多くの祈りの場を与えるという意味があるらしいが、実際には寄進を集める場になっている。
貴族というのは面倒なものだ。上昇志向が強ければ強いほど、体面を気にすれば気にするほど、ただただ金がかかる。自宅に客を招いてパーティーをする。その際には豪勢な食事を用意するらしい。俺はそのようなパーティーには行ったことがないし催したこともないから聞いただけだが、招かれる客も手ぶらでいけるはずがなく、豪華な贈り物を持って訪問することになるらしい。考えただけで気が滅入りそうだ。
うちの隣にある教会に祈りに来るのは全員がそうとは言わないが、場所が場所だけに貧民街の住人が多い。俺は孤児院の方にはあまり顔を出さなかったが、教会に祈りに行くことはあったので、そこで知り合った貧民街の住人は多い。
教会が信者を差別することは建前上はあり得ない。だが教会によっては扉の前にシスターが立ち、寄進を要求するところは多い。払わなければ門前払いになることもある。そして寄進の金額によって、より位階の高い聖職者の説教が聞けるそうだ。
王都にある大きな教会の司教ともなれば国の上層部にも顔が利く。野心的な商人なら、あわよくば司教を通してそういうところと繋がりが持てればと思って積極的に寄進をするそうだ。もちろん司教の方も一度寄進を受けただけで紹介してしまえばそれで終わりだ。だから何度も繰り返し寄進を求め、商人がしびれを切らすかどうかというころになって紹介することもあるらしい。よく聞く噂話とエクムント殿から聞いた話を繋ぎ合わせればそのような感じになる。嫌な駆け引きだ。
うちの隣の教会はもちろんそんなことはしていない。そもそも司祭がいないし、シスターであるエルザがいることがあっただけだ。彼らは司祭のいない教会に入ってくると祈りを捧げて帰って行く。誰の言葉を聞くわけでもなく、ただ祈って帰って行く。それこそが信仰というものではないかと俺は思う。
屋敷からしばらく歩くと貧民街がある。これもたまに勘違いされるが、うちの屋敷は貧民街の中にあるわけではない。それに貧民街は王都の他の場所にもある。たまたまそのうちの一つから五分から一〇分ほど歩いたところにうちの屋敷があるだけだ。違いがあるかどうかと言えば、ほとんどないかもしれないが。
こんなところに屋敷を持つことは普通の貴族なら嫌がるだろう。実家にあまり金がなかったのは間違いないが、他の貴族の嫌がらせでここの土地しか手に入らなかったことが大きい。少し前から王都中の貴族の間では引っ越しが流行しているので空いた土地もあるかもしれないが、今さら引っ越したいとも思わない。俺もエルザもこの屋敷を気に入っている。
あの頃はみんなに施しを与えるような余裕はなかったが、余裕があったときにはエルザに金を渡して炊き出しをさせたことは何度かあった。今なら自由に使える金はある。それに麦だって他の領地の何倍もできる。以前よりもっと炊き出しの回数を増やせるはずだが、今はそうする必要はない。ここはすっかり様子が変わったからだ。
ゲルトの親父さんによると、このあたりの土地の権利を持っていると主張した元貴族がいた。そして土地の権利を別の元貴族に売却して不当な利益を上げようとしたらしい。
その元貴族というのは、言わなくても分かると思うが、かつての大公派の一人だった。爵位も屋敷も領地も使用人も失い、わずかな金だけが残されただけで平民に落とされ、それでどう生活すべきかと考えて実行したのが詐欺だった。
ありもしない土地の権利を勝手に作り出し、それを買わせて一儲けしようという計画だったようだ。そして騙されて購入した元貴族は複数いて、金を払った後で騙されたことに気付いて訴えたそうだが、その金は返ってくることはなかった。
そもそも貧民街とは住む場所がない者たちが勝手に小屋などを建てて住み着いた場所だから、元は道や広場だったことが多い。だから土地は国のものであって、誰かのものではない。そして真っ先にその土地を買った元貴族の一人はそこに家を建てようとしたらしいが、そこには元から貧民街があった。だから住人を追い出そうとし、拒んだ者の小屋に火を点けた。
貧民街は密集地帯だ。一か所から火が出ればあっという間に燃え広がる。そして焼け出された住人の多くは怪我をした上に住む場所を失った。彼らの一部は俺が住民を募集していることを知っていたゲルトさんの紹介で、ノルト男爵領に来ることになった。今では多くが農民として畑を耕している。もちろん焼け出された全員が来たわけではなく、王都に残った者の方がずっと多い。今はまだ貴族の引っ越しが流行っているようだから、体が動けば建設現場で荷運びとして使ってもらえるということだ。
そういうわけでこの貧民街はかなり人が減った。ここから仕事に出かける者もいるだろうから夜になればもう少し人は増えるだろうが、昼間は人が少ない。昼間っから道端で寝ている者はほとんどいなくなった。ガランとしてしまったがそれでいい。貧民街なんてない方がいいに決まっている。
人のほとんどいなくなった道を歩けば、焼けたまま残された小屋も多い。さすがに大きな瓦礫などは端の方に片付けられているが、パッと見た感じは廃墟に近いところもまだまだある。また景気が悪くなって人が戻ってくるまではこのままかもしれない。
ちなみに詐欺を働いた元貴族は処分され、火を放った元貴族も処分された。そして騙されて金を失った元貴族たちは、それ以降どこに行ったのかも分からないそうだ。
去年の後半、四か月ほどは領地の開発にかかりっきりだった。最初はとりあえずみんなが暮らせるように家を建てて畑を作った。職人たちが来てからは数少ない伝手を頼り、職人たちが使う道具を探して王都の商店を見て回った。使用人ゼロ状態からいきなり四〇人を超え、使用人たちが暮らす別棟を増築することになった。俺がトンネルを掘る間にカレンには運河を掘ってもらい、町の骨格はなんとか完成した。宿屋や酒場の準備をし、魔道具職人も増えることになった。
俺って働きすぎじゃないか?
ハンスとアガーテにしばらく休暇を与えたのは自分だからすべて自分のせいなのは分かっているが、それもこれも[転移]を覚えてしまったからだろう。人は便利になりすぎるとダメだな。だが使えなくなることを考えると怖い。
とりあえず今日までは使用人たちは休みだ。休みだからといってすることもないだろうから、部屋でゆっくりするか町をぶらぶらするか、そのあたりだろう。
◆ ◆ ◆
王都の屋敷は年末に掃除をした。今日は俺と妻たちで屋敷に年始の挨拶をしに来ている。エルザとアルマの二人は教会も見に行っている。
「遅くなりました」
「お待たせしましたっ」
「いや、時間は気にしなくていい。無理はするな」
「それじゃ私は二人を連れて帰るわね」
「ああ、俺の方は夕方には戻る」
一緒に来ていたカレンには二人を連れて先に戻ってもらうことにした。残った俺は屋敷周辺をしばらく歩くことにした。
ただこの周辺を歩く。それほど深い意味のある行為ではないが、屋敷の周辺がどうなっているかは常に把握しておきたい。そう思って以前からしていることだ。適当にぶらぶら歩いている最中に声をかけられることもあれば、こちらから声をかけることもある。
うちの屋敷の隣には教会がある。元々はうちの管轄ではないはずだが、いつの間にかうちの管理する教会のようになっている。敷地が隣同士なのでうちの教会だと思えなくもない。一般的に貴族は王都に教会を持つことが多い。自分が王都の住民に対してより多くの祈りの場を与えるという意味があるらしいが、実際には寄進を集める場になっている。
貴族というのは面倒なものだ。上昇志向が強ければ強いほど、体面を気にすれば気にするほど、ただただ金がかかる。自宅に客を招いてパーティーをする。その際には豪勢な食事を用意するらしい。俺はそのようなパーティーには行ったことがないし催したこともないから聞いただけだが、招かれる客も手ぶらでいけるはずがなく、豪華な贈り物を持って訪問することになるらしい。考えただけで気が滅入りそうだ。
うちの隣にある教会に祈りに来るのは全員がそうとは言わないが、場所が場所だけに貧民街の住人が多い。俺は孤児院の方にはあまり顔を出さなかったが、教会に祈りに行くことはあったので、そこで知り合った貧民街の住人は多い。
教会が信者を差別することは建前上はあり得ない。だが教会によっては扉の前にシスターが立ち、寄進を要求するところは多い。払わなければ門前払いになることもある。そして寄進の金額によって、より位階の高い聖職者の説教が聞けるそうだ。
王都にある大きな教会の司教ともなれば国の上層部にも顔が利く。野心的な商人なら、あわよくば司教を通してそういうところと繋がりが持てればと思って積極的に寄進をするそうだ。もちろん司教の方も一度寄進を受けただけで紹介してしまえばそれで終わりだ。だから何度も繰り返し寄進を求め、商人がしびれを切らすかどうかというころになって紹介することもあるらしい。よく聞く噂話とエクムント殿から聞いた話を繋ぎ合わせればそのような感じになる。嫌な駆け引きだ。
うちの隣の教会はもちろんそんなことはしていない。そもそも司祭がいないし、シスターであるエルザがいることがあっただけだ。彼らは司祭のいない教会に入ってくると祈りを捧げて帰って行く。誰の言葉を聞くわけでもなく、ただ祈って帰って行く。それこそが信仰というものではないかと俺は思う。
屋敷からしばらく歩くと貧民街がある。これもたまに勘違いされるが、うちの屋敷は貧民街の中にあるわけではない。それに貧民街は王都の他の場所にもある。たまたまそのうちの一つから五分から一〇分ほど歩いたところにうちの屋敷があるだけだ。違いがあるかどうかと言えば、ほとんどないかもしれないが。
こんなところに屋敷を持つことは普通の貴族なら嫌がるだろう。実家にあまり金がなかったのは間違いないが、他の貴族の嫌がらせでここの土地しか手に入らなかったことが大きい。少し前から王都中の貴族の間では引っ越しが流行しているので空いた土地もあるかもしれないが、今さら引っ越したいとも思わない。俺もエルザもこの屋敷を気に入っている。
あの頃はみんなに施しを与えるような余裕はなかったが、余裕があったときにはエルザに金を渡して炊き出しをさせたことは何度かあった。今なら自由に使える金はある。それに麦だって他の領地の何倍もできる。以前よりもっと炊き出しの回数を増やせるはずだが、今はそうする必要はない。ここはすっかり様子が変わったからだ。
ゲルトの親父さんによると、このあたりの土地の権利を持っていると主張した元貴族がいた。そして土地の権利を別の元貴族に売却して不当な利益を上げようとしたらしい。
その元貴族というのは、言わなくても分かると思うが、かつての大公派の一人だった。爵位も屋敷も領地も使用人も失い、わずかな金だけが残されただけで平民に落とされ、それでどう生活すべきかと考えて実行したのが詐欺だった。
ありもしない土地の権利を勝手に作り出し、それを買わせて一儲けしようという計画だったようだ。そして騙されて購入した元貴族は複数いて、金を払った後で騙されたことに気付いて訴えたそうだが、その金は返ってくることはなかった。
そもそも貧民街とは住む場所がない者たちが勝手に小屋などを建てて住み着いた場所だから、元は道や広場だったことが多い。だから土地は国のものであって、誰かのものではない。そして真っ先にその土地を買った元貴族の一人はそこに家を建てようとしたらしいが、そこには元から貧民街があった。だから住人を追い出そうとし、拒んだ者の小屋に火を点けた。
貧民街は密集地帯だ。一か所から火が出ればあっという間に燃え広がる。そして焼け出された住人の多くは怪我をした上に住む場所を失った。彼らの一部は俺が住民を募集していることを知っていたゲルトさんの紹介で、ノルト男爵領に来ることになった。今では多くが農民として畑を耕している。もちろん焼け出された全員が来たわけではなく、王都に残った者の方がずっと多い。今はまだ貴族の引っ越しが流行っているようだから、体が動けば建設現場で荷運びとして使ってもらえるということだ。
そういうわけでこの貧民街はかなり人が減った。ここから仕事に出かける者もいるだろうから夜になればもう少し人は増えるだろうが、昼間は人が少ない。昼間っから道端で寝ている者はほとんどいなくなった。ガランとしてしまったがそれでいい。貧民街なんてない方がいいに決まっている。
人のほとんどいなくなった道を歩けば、焼けたまま残された小屋も多い。さすがに大きな瓦礫などは端の方に片付けられているが、パッと見た感じは廃墟に近いところもまだまだある。また景気が悪くなって人が戻ってくるまではこのままかもしれない。
ちなみに詐欺を働いた元貴族は処分され、火を放った元貴族も処分された。そして騙されて金を失った元貴族たちは、それ以降どこに行ったのかも分からないそうだ。
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