皇帝の受難

炭鉱3

リガートゥルから用意された大きい寝具の上でルナは一人考え事をしていた。
ルナ(私は、私の人生とは一体？)
ルナは、地下一階の部屋から出されてからというものの、略奪者の手によって、奴隷として数々の嫌というほどの性接待を受けてきた。
ルナは、中々寝付けないという理由で一人部屋を出た。

月明かりに照らされた外庭はとても良く、手入れも行き届いて見栄えが良く
一瞬だけルナの心を癒やしたが、直ぐにまたルナは物憂げな表情に戻った。
ルナ(私がただの植物だったらこんな思いはしなくて済んだのでは?)
その時、炭鉱の奥の方で何やらキラリと光るものが見えた。
ルナ(ん？何だろう？)
ルナは、まるで導かれるように炭鉱の中に入っていった。　
ザッザッザッザッザッザッザッザッ。
ルナは、剥き出しの石の上を歩いていき、ただひたすら光に向かって歩を進めていた。
ルナ(あの光は一体？)
突然この真夜中に光り輝き出したものの正体をルナは、知りよしもなかったが、その光はまるでルナを誘い出す生き餌のようであった。
ルナはしばらく炭鉱の中を一人で歩いていたが、遂にその光の正体を知る事になった。
ルナ(これは、一体何だ？)
ルナはその石はとても大きく、ルナの拳ほどありとても丸い形状をしていた。
その時、更に石が光り始め、ルナはその石の光に呑み込まれてしまった。