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第48話 具現者1
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2012年5月3日
自分は唐突に光の剣を天藍会から譲り受けた。
ついでにカラクリ兵の正体も唐突に知らされて
予想外な展開があったものの、1つ新たな可能性を取得。
まさか、ACにまつわる剣が他にあるとは意外だ。
今までは主任から製造してもらったのが大半で、
結晶外にも特殊な性質があるとは思わなかった。
しかし、これは非常に重くてまともに振ることもできず、
とても戦闘で活かせそうになかった。
木は石よりも軽いはずなのに、より重いのも妙で
拒否されている気もするけど、差し出した彼らも
意味不明で無影元会長の意向に従うだけだ。
(たった数か月でも、俺は色々と経験を積んできた。
もう止まれない、オリハルコンオーダーズの奴らを)
この期に及んでも、真犯人は絶対に探し出す。
それはともかく、生活や人間事情の方も気掛かりなところ。
マナがいつまで経っても見つからないのが
今一番の心配事だった。
学園もすでに周知で一部の教師も探し回る程、
不安を覚える人達から気にされていた。
捜索力に長けた教会の人達もこれといった報告もなく、
トゥルーリフレクトでも発見できないというのは
気になるけど、マナが自ら姿を消している可能性もあり、
何かを追っている節も考えられる。
ジネヴラさんも消えてしまい、姉妹共同で人知れずに
大きなヤマを追っている線があると思うのだが。
対する2人も2人で不自然さがなくなっておらず、
本音が言い出せないままにいる。
「ったく・・・してやられたわ」
「どうした?」
喫茶店にあるベンチで厘香、カロリーナと近況を
静かに話し合う。カロリーナが腕を打撲してシップを貼り、
都心部でアクシデントがあった話を聞いた。
「昨日、甘谷区に行って3体の悪魔と交戦したの。
近くにいた自衛隊と協力して当たったんだけど、
風と氷がなかなか効かない相手でね」
「で、怯えて逃げ始めた隊員が急に向きを変えて
銃器とぶつかってこのザマ。
陣形狂って1時間後に出直す羽目になったわ」
「敵にやられたわけじゃなかったんだな。
しかし、敵前逃亡って・・・」
「昨日に限ったわけじゃないけど、最近になってから
強い悪魔が現れるようになったの。
空兄さんも手を焼いた相手もいたらしいし」
「あんまりそいつらばかり気を取られ過ぎちゃって、
悪魔ばっかり意識しても、ろくな目に遭わないわね。
位置取りしきれなかったあたしもそうだけど、
味方による二次災害なんて予想しようにないから
やってられないわ」
巡回していた一部の隊員と交えて戦っていた時の事を
なりやげに話す2人。
戦闘のプロであるはずの自衛隊がそんな状況になる
都心部事情も少しずつ変化が見られているという。
数ヶ月と比べて悪魔の総数が減少しているものの、
強力な性質をもつものばかりになった。
オリハルコンオーダーズも強力な召喚方法を編み出して
こなれたかのように無駄打ちな放出を控え始める。
夜しか現れないのは変わらないけれど、
手当たり次第に襲わないやり方は相変わらず不気味だ。
自分も今まで様々な悪魔と交戦してきた。
板についてきた、という根拠はないけど
ACの扱いもすっかりと体に馴染む。
そろそろ単独で上級悪魔の1つや2つくらい
熟さなくては、いつまでも上達できない。
新米ACという守られる立場を終わらせたい中、
胸ポケットに入れていた携帯の着信バイブに驚いて
画面を開いたら主任だった。
「もしもし」
「「私よ、今大丈夫かしら?」」
「大丈夫です、ちょっと報告もあります。
主任、天藍会で1つ剣をもらいました。
光の性質とか、なんとか」
「「光の? それはすごい代物じゃない!
そういった事は早く言いなさい。
素材は何でできてるの?」」
「見た目は濃い茶色の木なんですけど、
仕組みは・・・もうまったく見当もつきません」
「「そりゃ、あんたじゃ分からないでしょ!
光の固形化なんて、今まで見た事もないわ!
とりあえず、精査するから診せてみなさいッ!」」
「ええ、そっちに行ってから見せます。
ところで、要件は――?」
「「とにかく来なさい!!」」
「は、はい」
という訳で科警研に直行。
ここから彼女の執念で長い時間を共にするとは
まったく想像できなかった。
「AC反応の精度向上ですか?」
「実はこっちもすごいACの性質を発見したわ!
あんたの同期で風見鳥拓男って子がいたでしょ?
あの子が所有してたメタモルフォーゼスに
とんでもない効果があるのが判明したの」
光剣の検査からいつ経ったのか数時間後。
詳細を省いて主任が検査をしていたACの1つに
新たな性質が発見できたと言う。
かつて、拓男が所持していた結晶は不気味すぎて
そのまま科警研に預けていたが、
気味悪さの奥底から何かの効果が発見されたらしい。
和名で陰陽石とよばれるそれは、より鮮明に悪魔の
居場所を検知できる性質をもつという。
不明瞭なACを正確に特定できて
X線で予測位置を探るよりもはるかに精度があるらしい。
よくよく考えると拓男は街をふらつくような男じゃなく、
ホストクラブの者達をろくに下見もせずに所持していた
内に秘めた性質でターゲットを的確に探っていたのだろう。
カタツムリの形態で予想もできなかったが、
見た目によらずとても高性能な性質をもっていたようだ。
「そういう事か・・・なら、オリハルコンオーダーズの
ACとかも居場所を特定できるんじゃ!?」
「そう思いたいとこだけど、向こうもちゃっかりと
特定されないよう防衛的措置をしてるみたいだわ。
都庁の中まではノイズだらけだった」
「やっぱりダメか・・・」
「まあ、これを使っても都庁の中は確認できないし、
私達が直に調査潜入しない事には変わりないわ」
「彼女達から聞きましたが、最近街中に出てくる
悪魔が日に日に強くなっているそうです」
「その件についてだけど、街の落とし物もあらかた
片付いてきたのか、手口も少し異なっている。
奴らはACの種類を変えた可能性が高い」
「種類を?」
「基本、一種類から複数の悪魔が誕生する現象は
今まで確認された事がないの。
隠していたのかできなかったのか分からないけど、
自衛隊との戦闘で街中に分散させたのは
連中にとって大きな痛手になったはず。
しかし、数ヶ月の占拠を許してしまっている猶予で
都庁内部でさらに結晶を精製しているかもしれない。
だから、適性力の低いものはもう扱わず、
純度や希少の高い結晶を何かしら生み出させて
計画を進展させている線が濃厚しているのよ。
来たるべき時に備えてね」
とはいえ、ACの生成元までは鉱物の密集に勝てず終始。
早々、ご都合的なものなど手に入るわけがない。
真犯人も未だに捕まっていないのに、
どこかで密輸のごとくイタチゴッコが続く。
来るべき時とは一体何なのか。
オリハルコンオーダーズの目的もまったく見えずに
早とちりに期待が空ぶる中、主任は話題を打ち切らずに
まだ言いたい事があるという。
「今のところそれだけですか? 他に何か?」
「ここからが肝心だけど、
晃京のある一角で非常に大きな反応が見られた。
落ち着いて聞きなさい、
あんたがいつも寄っている場所にも」
「いつも?」
「アヴィリオス教会にも1つ反応している。
こちらからでは生体反応として観られるけど、
明らかに度を超えた何かが滞在しているわ。
とびきり強い悪魔の反応が・・・」
「な・・・」
そこは自分と密接に関わる場所であった。
主任が突然指摘した所に、言葉が止まる。
マナとジネヴラさんの所属する組織にも
目を忍ぶ伏魔殿が潜んでいた。
自分は唐突に光の剣を天藍会から譲り受けた。
ついでにカラクリ兵の正体も唐突に知らされて
予想外な展開があったものの、1つ新たな可能性を取得。
まさか、ACにまつわる剣が他にあるとは意外だ。
今までは主任から製造してもらったのが大半で、
結晶外にも特殊な性質があるとは思わなかった。
しかし、これは非常に重くてまともに振ることもできず、
とても戦闘で活かせそうになかった。
木は石よりも軽いはずなのに、より重いのも妙で
拒否されている気もするけど、差し出した彼らも
意味不明で無影元会長の意向に従うだけだ。
(たった数か月でも、俺は色々と経験を積んできた。
もう止まれない、オリハルコンオーダーズの奴らを)
この期に及んでも、真犯人は絶対に探し出す。
それはともかく、生活や人間事情の方も気掛かりなところ。
マナがいつまで経っても見つからないのが
今一番の心配事だった。
学園もすでに周知で一部の教師も探し回る程、
不安を覚える人達から気にされていた。
捜索力に長けた教会の人達もこれといった報告もなく、
トゥルーリフレクトでも発見できないというのは
気になるけど、マナが自ら姿を消している可能性もあり、
何かを追っている節も考えられる。
ジネヴラさんも消えてしまい、姉妹共同で人知れずに
大きなヤマを追っている線があると思うのだが。
対する2人も2人で不自然さがなくなっておらず、
本音が言い出せないままにいる。
「ったく・・・してやられたわ」
「どうした?」
喫茶店にあるベンチで厘香、カロリーナと近況を
静かに話し合う。カロリーナが腕を打撲してシップを貼り、
都心部でアクシデントがあった話を聞いた。
「昨日、甘谷区に行って3体の悪魔と交戦したの。
近くにいた自衛隊と協力して当たったんだけど、
風と氷がなかなか効かない相手でね」
「で、怯えて逃げ始めた隊員が急に向きを変えて
銃器とぶつかってこのザマ。
陣形狂って1時間後に出直す羽目になったわ」
「敵にやられたわけじゃなかったんだな。
しかし、敵前逃亡って・・・」
「昨日に限ったわけじゃないけど、最近になってから
強い悪魔が現れるようになったの。
空兄さんも手を焼いた相手もいたらしいし」
「あんまりそいつらばかり気を取られ過ぎちゃって、
悪魔ばっかり意識しても、ろくな目に遭わないわね。
位置取りしきれなかったあたしもそうだけど、
味方による二次災害なんて予想しようにないから
やってられないわ」
巡回していた一部の隊員と交えて戦っていた時の事を
なりやげに話す2人。
戦闘のプロであるはずの自衛隊がそんな状況になる
都心部事情も少しずつ変化が見られているという。
数ヶ月と比べて悪魔の総数が減少しているものの、
強力な性質をもつものばかりになった。
オリハルコンオーダーズも強力な召喚方法を編み出して
こなれたかのように無駄打ちな放出を控え始める。
夜しか現れないのは変わらないけれど、
手当たり次第に襲わないやり方は相変わらず不気味だ。
自分も今まで様々な悪魔と交戦してきた。
板についてきた、という根拠はないけど
ACの扱いもすっかりと体に馴染む。
そろそろ単独で上級悪魔の1つや2つくらい
熟さなくては、いつまでも上達できない。
新米ACという守られる立場を終わらせたい中、
胸ポケットに入れていた携帯の着信バイブに驚いて
画面を開いたら主任だった。
「もしもし」
「「私よ、今大丈夫かしら?」」
「大丈夫です、ちょっと報告もあります。
主任、天藍会で1つ剣をもらいました。
光の性質とか、なんとか」
「「光の? それはすごい代物じゃない!
そういった事は早く言いなさい。
素材は何でできてるの?」」
「見た目は濃い茶色の木なんですけど、
仕組みは・・・もうまったく見当もつきません」
「「そりゃ、あんたじゃ分からないでしょ!
光の固形化なんて、今まで見た事もないわ!
とりあえず、精査するから診せてみなさいッ!」」
「ええ、そっちに行ってから見せます。
ところで、要件は――?」
「「とにかく来なさい!!」」
「は、はい」
という訳で科警研に直行。
ここから彼女の執念で長い時間を共にするとは
まったく想像できなかった。
「AC反応の精度向上ですか?」
「実はこっちもすごいACの性質を発見したわ!
あんたの同期で風見鳥拓男って子がいたでしょ?
あの子が所有してたメタモルフォーゼスに
とんでもない効果があるのが判明したの」
光剣の検査からいつ経ったのか数時間後。
詳細を省いて主任が検査をしていたACの1つに
新たな性質が発見できたと言う。
かつて、拓男が所持していた結晶は不気味すぎて
そのまま科警研に預けていたが、
気味悪さの奥底から何かの効果が発見されたらしい。
和名で陰陽石とよばれるそれは、より鮮明に悪魔の
居場所を検知できる性質をもつという。
不明瞭なACを正確に特定できて
X線で予測位置を探るよりもはるかに精度があるらしい。
よくよく考えると拓男は街をふらつくような男じゃなく、
ホストクラブの者達をろくに下見もせずに所持していた
内に秘めた性質でターゲットを的確に探っていたのだろう。
カタツムリの形態で予想もできなかったが、
見た目によらずとても高性能な性質をもっていたようだ。
「そういう事か・・・なら、オリハルコンオーダーズの
ACとかも居場所を特定できるんじゃ!?」
「そう思いたいとこだけど、向こうもちゃっかりと
特定されないよう防衛的措置をしてるみたいだわ。
都庁の中まではノイズだらけだった」
「やっぱりダメか・・・」
「まあ、これを使っても都庁の中は確認できないし、
私達が直に調査潜入しない事には変わりないわ」
「彼女達から聞きましたが、最近街中に出てくる
悪魔が日に日に強くなっているそうです」
「その件についてだけど、街の落とし物もあらかた
片付いてきたのか、手口も少し異なっている。
奴らはACの種類を変えた可能性が高い」
「種類を?」
「基本、一種類から複数の悪魔が誕生する現象は
今まで確認された事がないの。
隠していたのかできなかったのか分からないけど、
自衛隊との戦闘で街中に分散させたのは
連中にとって大きな痛手になったはず。
しかし、数ヶ月の占拠を許してしまっている猶予で
都庁内部でさらに結晶を精製しているかもしれない。
だから、適性力の低いものはもう扱わず、
純度や希少の高い結晶を何かしら生み出させて
計画を進展させている線が濃厚しているのよ。
来たるべき時に備えてね」
とはいえ、ACの生成元までは鉱物の密集に勝てず終始。
早々、ご都合的なものなど手に入るわけがない。
真犯人も未だに捕まっていないのに、
どこかで密輸のごとくイタチゴッコが続く。
来るべき時とは一体何なのか。
オリハルコンオーダーズの目的もまったく見えずに
早とちりに期待が空ぶる中、主任は話題を打ち切らずに
まだ言いたい事があるという。
「今のところそれだけですか? 他に何か?」
「ここからが肝心だけど、
晃京のある一角で非常に大きな反応が見られた。
落ち着いて聞きなさい、
あんたがいつも寄っている場所にも」
「いつも?」
「アヴィリオス教会にも1つ反応している。
こちらからでは生体反応として観られるけど、
明らかに度を超えた何かが滞在しているわ。
とびきり強い悪魔の反応が・・・」
「な・・・」
そこは自分と密接に関わる場所であった。
主任が突然指摘した所に、言葉が止まる。
マナとジネヴラさんの所属する組織にも
目を忍ぶ伏魔殿が潜んでいた。
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