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夢の続き
しおりを挟む夢を見ていた。
私は真っ白な部屋のベッドで寝ている。
「メリー、メリー。」と誰かが声をかけてくれてるが、顔が見えない。
大分前にも同じ夢を見ていた気がする。
「メリー、クリスマスプレゼントだよ。」
その優しそうな人は私に何かを差しだした。
だが、ぼんやりとしていて何か分からない。
「こ………あ…、メリー…………。」
何ていっているのかも分からない。
「ううっ!」
私はとたんに苦しくなり目を閉じた。
息が苦しくなり、体が重たい。
体が………思うように動かない。
苦しい中で目を開けた時にはさっきの人はいなくなっていた。
そして段々と視界が暗くなる。
何かが遠くに見えるが手を伸ばしても届かない。
私は…………。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
ー
「メリーちゃん!メリーちゃん!」
声に気づき目を開けると、そこには朽崎さんと零さんが心配そうに私を見ていた。
あれから何時間寝ていたのだろうか。
窓から見える景色はすっかり暗くなっていた。
「すごいうなされていたけど、大丈夫?具合悪い?」
ボーっとしている私を朽崎さんは心配している。
「遠慮なんかしないで良いからな。」
零さんも心配してくれている。
「私、夢を見ていたんです。」
「夢?」
二人は不思議そうにしている。
「前にも同じ夢を見ていたんですけど、何なのか分からなくて……。」
朽崎さんは少し考えた後、
「もしかしたら、それはメリーちゃんの『やりたいこと』に繋がることなのかもしれないね。」と言う。
「私のやりたいことですか?」
「うん、私達にとっての夢っていうのはさ、生前の強い記憶が見せるイメージだったりすることが多いからね。」と話してくれた。
私の生前の記憶………。
だとすると……………。
グー。
唐突に、お腹の音がなる。
私は恥ずかしくなり顔が赤くなるのがわかった。
朽崎さんと零さんが大笑いしている。
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私達は三人でキッチンへ向かった。
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