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ドラゴンの肉編
26.魔王の城(城内ー1)
しおりを挟むガタガタガタ………。
入り口の大きな扉を開けるとロウソクの灯りのついた薄暗い長い廊下が見えます。
「ご婦人私が先導します。後ろをついてきてください。」
「ふふふ、ありがとうございます。」
ゆうしゃさんは紳士ですね。
そんなに警戒しなくてもよいでしょうに。
「…………勇者よ!一体どうやって結界を破ったのだ!」
わあっ!びっくりしました。
突然城内にまおうさんの声が聞こえてきました。
「ふっ、あんな結界私達なら簡単に破れる。」
「そうだー!」
ゆうしゃさんに続き娘もノリノリです。
何だか楽しいですね、アミューズメントパークみたいです。
「ふんっ!威勢がいいことだな。だがそこまでだ。その先には手強い相手が待っているぞ、フハハハハハ………。」
そしてまおうさんの声は高笑いしながら消えていきました。
もしかしてまおうさんって楽しいひとですかね?
「手強い相手か………。ご婦人気をつけて進んで行きましょう。」
「はい。」
そして、長い廊下の突き当たりには装飾を施された扉がありました。
「……じゃあ、扉を開けます。」
ゆうしゃさんはそう言うと扉を開けていきます。
重そうな扉を開けると、薄暗い広間に出ました。
その広間の中央に誰かがいます。ですが暗くてよく見えません。
「よく来たな勇者!本当はこんなことしたくないが、他のやつのためだ。覚悟しろ!」
あれっ?この声って……………。
「出たなザウルス!それはこっちのセリフだっ。」
「ふん、いきがるなよ勇者。仲間をいくら連れてきて……………。」
私はその人と目が合います。
「お久しぶりです、恐竜さん。」
声に聞き覚えがあると思ったらなんと恐竜さんでした。
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