26 / 124
夏の合宿編
合宿2日目ー真夏の海②
しおりを挟む更衣室からビーチへと出ると歓声が上がる。
「「わーー。」」
「「染井さん可愛い。」」
「「いや、俺は吉野さんのほうが……。」」
人だかりができており、海辺に行くにも行けなかった。
(はぁどうしたものか。)
すると遠くから声が聞こえる。
「こらぁーっ!邪魔になるだろうがぁ!」
「「やべぇ、ぐっちが怒ってる。」」
ぐっちこと、体育教師の山口先生のおかげで人だかりはバラバラになった。
なんとかここで時間を潰さずに済んだとホッとした。
「じゃあ、さくら行こうか。」
「うん。」
ようやく私達は海辺へと向かうことができた。
「吹雪さーん、桜さーん遊びましょ。」
クラスの女の子達がビーチボールで遊んでいた。
「分かったー。」
「おっけー。」
私と吹雪は返事をして、ビーチボールで遊ぶことにした。
よくよく考えたら海で遊ぶなんて久しぶりだなぁ。
遊ぶのは小学生の時以来な気がする。
た、楽しい。
いつの間にか「子供か!」と思われるほど楽しんでいた。
最初に「気分になったら遊びに行く」なんて言ってた時とは大違いだ。
吹雪に押されて良かったなと思った。
「ふぅー。」
遊びはじめてどのくらい経っただろうか。
最初は数人で遊んでいたが、今は段々と数も増え多くの人が遊んでいる。
私はずっと遊んでいたので少し疲れた。
「ちょっと休憩するねー。」
他の人達にそういって私は海の方へと向かう。
私は遠くの景色を眺めてみた。
「結構遠くまで景色がみえるもんだな。」
青空の広がる快晴で遠くの船が見えた。
昔に海に来たときもおとうさんに肩車してもらって同じように遠くの景色を見てたっけ。
(なつかしいなぁ。)
一人思い出に浸りながら波打ち際を歩く。
少し熱い砂浜で遊んでいたので、波のうち寄せが足に当たり気持ちいい。
(もう少し深い所を歩いてみようかな。)
そう思った私は膝ぐらいまで浸かるところまで歩いてみる。
(おー温かい。)
一人ザブザブと水を手にとって遊んでいると……。
「さーくらっ。」
「うわぁっ!」
海の中から松白君が飛び出してきた。
急に飛び出してきた松白君にビックリして私はしりもちをついた。
「あははは、そんなに驚かなくていいじゃん。」
「もー、ビックリさせないでよ。」
「ごめんごめ……うわっ。」
「えへへ、仕返し!」
私も松白君に水をかけて仕返しした。
「あーやったな。」
そういって松白君も水をかけようとするが私は避けた。
「残念でしたー。」
そうやって二人で遊んでいると、遠くから
拡声器で声が聞こえた。
「これから桜海の生徒は昼休憩に時間になる、昼のお弁当が用意されてあるので各班取りにくるよう。あとゴミはしっかりまとめるように。」
どうやら今から昼休憩のようだ。
「じゃあさくら一回戻ろうか。」
「そうだね。」
こうして私と松白君は一度最初に決めた集合場所に戻ることにした。
ご飯を食べてまた、また海でゆっくり遊ぼうと思っていた私はこの時知らなかった。
午後からあるイベントがあるということを……。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる