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秋の桜海祭編
体育祭ークラス別対抗リレー②
しおりを挟む円陣も終わり召集が完了した今、第一走目がスタートしようとしていた。
「よーい…………。」
パンッ!
その合図で一斉に第一走目が走り出す。
クラス別対抗リレーではグラウンドではなく学校の周りの道を使うことになっている。
道は平坦で長距離を走るにはとても適したコースだ。
「「頑張れー1年1組!」」
「「ファイトー3組!!」」
校舎が邪魔して見えない部分もあるが、グラウンドからでも走っている人のことがよく見えた。
だから走者意外のみんなは色々な所に散らばって応援している。
「「おおー!」」
なんとトップで走っていたのは笹山君だった。
その後に後続がいるが、二位との距離は随分と差ができている。
しかし、まだ一周目。男子はもう一周走らなくてはいけない。
「頑張れー笹山くーん。」
私やクラスのみんなは大きな声で応援していく。
そのかいもあってか、笹山君は2周目も順調にトップを維持しそのままバトンを次の走者に渡した。
「お疲れ笹山君。1位凄いね。」
「ありがとう染井。みんなで円陣組んだしな、やっぱり3年生押し退けてでも1位獲りたいだろ?」
走った後だというのに笹山君は疲れた表情を見せずに応援している。
まるで、みんなが終わってないのに自分だけ休んではいけないという感じだった。
(流石だなぁ………。)
「まぁでも、俺たちのラストには最強のエースがいるんだ。多少何かあっても何とかなるさ。」
「ふふふ、そうだね。」
「随分とプレッシャーかけるじゃねぇか勇。」
笹山君との会話を聞いていた松白君がやってきた。
「すまんすまん。でも、実際このメンバーで1位獲りたいから期待してるからな。」
そう言うと笹山君は松白君の肩を叩いてクラスのみんなの所へ戻った。
………っと、私もそろそろ準備しないといけないな。
私は軽くストレッチを始めた。
「さくら、あまり気負わずに走れよ。」
「ありがとう松白君。」
松白君の言葉で気が少し楽になる。
でも実際、ラストに松白君がいるととても心強いな。
何か無敵な気がする。
そして………………。
「染井さん、頑張って。」
「ありがとう!」
私は、たすきを受け取りスタートした。
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