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秋の桜海祭編
体育祭ー百メートル走
しおりを挟む「「わあああああ。」」
「「頑張れー!」」
一走目である一年生がスタートすると、各方面から歓声が上がる。
(みんな速いなー。)
選ばれているのは基本的に部活動生がほとんどなので、やはりレベルが高い。
野球部にサッカー部、バスケ部など並みいる強豪部活同士が競い合っている。
「おっ。」
次は一年生の女子の番になる。
「杏ちゃん頑張れー‼」
私は声を上げて応援する。
普段ニコニコな杏ちゃんだが、勝負の場になるとキリッと格好いい顔をしている。
そしてスターターピストルが鳴らされると他の人達よりも速いスピードで前を駆けていく。
そして杏ちゃんはそのままゴールした。
「ふふふ。」
ここからでも見える杏ちゃんのはしゃぎっぷりは可愛かった。
そしてそのまま他の一年生の女子が終わると私達二年生の番になる。
やはり、二年生にもなると一回りレベルが高くなる。
「「おおー。」」
「「格好いいー。」」
その中でも笹山君はスタートから一気に差をつけゴールをした。
流石は桜海のバスケ部である。
「…………よし。」
私は軽くストレッチをして自分のレーンに入る。
いよいよ、私の番だ。
左右を見てみると足が速い強者ばかりだ。
「「染井せんぱーい、ファイトー。」」
「「さくらさん頑張ってー。」」
ありがたいことに私のために応援をしてくれている人がたくさんいる。
頑張らなくては。
そして………。
「よーい……。」
その声と共にクラウチングスタートの構えをとる。
「「パンッ!」」
そして音と共に一斉に駆け出す。
私は上手くスタートを切れたお陰で最初は少し差をつけることができた。
……だが、その後から徐々に少しずつ詰められ結果は三位に終わった。
ギリギリ得点の入る順位だったので良かったが少し悔しい。
「さくらお疲れー」
「お疲れさまです、さくらさん。」
「ありがとう二人共。」
私は吹雪と星宮ちゃんの横に座り、百メートル走の応援をすることにした。
百メートル走は三年生の番になり、レベルの高い争いが繰り広げられていた。
そして、いよいよ最後の走者の番になる。
「「わあああああああ!!」」
「「頑張ってくれー」」
最後の走者になるとグラウンド中から大きい声が上がる。
最後のレースだけ少し特殊で一位から三位までに与えられる得点が大幅に増えるのだ。
つまり、最後のレースには各軍の最強のメンバーが集っている。
そしてもちろん、そこには松白君と勢也君の姿もあった。
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