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四章「町へ行こう」

145話

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 ほい、と言って、自分が一口で止めた肉を差し出す辺りが、この男の意地の悪いところであろう。
 しかしエリザベスは何を言うこともなく、素直にそれを受け取って口に運ぶ。

「美味しいですね……」

 と、エリザベスが柔らかく微笑んで、音も立てずに丁寧に食した。

 七之上はエリザベスの微笑みにより、胸に突如去来した罪悪感に苛まれた。ゆえに、自身の好きな果物などもエリザベスと分け、一緒に談笑しながら食事を取ったのだった。
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