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二章「使っちまおうガチャチケット」

49話

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 ――なるほど?

 まだ自分は、寝ぼけているらしい。
 そうエリザベスは納得し、目を閉じて、少しばかり眉間を揉んだ。

 地面を見て、うむと頷く。
 目の焦点が合っている。ぼやけていない、正常だ。目線を、正面に向ける。
 そこにはやはり、股間があった。先には見えなかった玉袋と毛も見える。

 視線を上げれば、爽やかな微笑みを湛えた七之上の顔があった。

「お疲れさん。まだ、疲れが残ってるだろ。もう少し休憩していくか?」

「寝起きに粗末な枝きれを見せる人の台詞ではないですね。折って差し上げましょうか?」

「ひ、ひでぇ! ただ労っただけでこの言われよう!」

 七之上は股間を両手で隠しながら、エリザベスから距離を取る。
 自身が全裸であることを忘れているのではないだろうか、などと思いつつ、何やら悲しげに自分の股間を見つめている全裸を放置して、身の回りを確認する。

 どこか汚れたり、触られたり、脱がされたり、といった形跡は見られない。

 ――まあ、このマスターにそんな度胸があるとも思えませんが。

 と、エリザベスは我知らず深い息をついた。
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