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私に婚約破棄を告げた結果、彼は家から勘当されたようです。

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「君とは婚約を破棄させてもらう。私は本当の愛を見つけたんだ」

 そういう婚約者の傍らには、噂に聞く令嬢がいらっしゃいます。

 更に聞くならその令嬢、婚約者の家の財産目当てなのだそうで。

 まあ、婚約者が哀れな気もしますが、自業自得な気もしますね。


 とはいえ、婚約を破棄するという発言は軽いものではありません。

 私は家に報告しますし、彼も自分の家に報告するでしょう。

 そして教会勢力の仲介を以て公的な破談処理を進めると、そういう形になります。


 ……の、筈でしたが。

 以前とあまり変わらず、私は婚約者の家でのんびりまったり過ごしています。

 変わった部分といえば、元婚約者が勘当されて家からいなくなっていること。

 それと、義弟くんが以前よりも当主としての勉強に力を入れているらしいこと。

 この二点ですね。


 ちなみに勘当された元婚約者さん、本当の愛を見つけた相手に逃げられたそうです。
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