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婚約者が実は男装女性だったけど、結婚は意地でも遂行する話

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「婚約は、無かったことにしてもらいたい」

 何故ですと詰め掛けたら、彼は――彼女は、事情を説明してくれました。

 特徴として、女子が生まれやすい家系なのだそうです。

 それでも必ず一人くらいは男子が生まれていたらしいのですが、今代は一人も生まれてこなかったのだとか。

「体裁があるからね。私が男装をしていたのもその為さ」

 君には申し訳ないが、と謝られましたが、私は気にしません。

 男性だから好きなのではなく、彼女自身が好きなのです。

 男装は続けてもらったままでも構いませんし、子どもについては“そういう魔法”を使えば良いでしょう。



 そうして押しに押して、私と彼女は結ばれました。

 子宝にも恵まれ、順風満帆の日々を送っています。

 結婚の際に両家で多少のいざこざは生じましたが、まあ些細なことです。
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