上 下
1 / 1

獣人を虐げる王子なんてこちらから願い下げの話

しおりを挟む
「お嬢様、一時の感情に任せて婚約破棄を宣言なさるなど……」

「お黙りなさい」

 私は頭を下げた傍付きの頭を丁寧に撫でた。

 次いで、そこについている犬耳にもそっと手を向ける。

 どれだけ触っても、見ても、犬耳とは素晴らしいものだ。

 犬耳だけではない。獣人の特有によっては尻尾が有ったり、体格が大きかったりする。

 人間とは確かに異なる種族、だからこそ手を取り合う価値がある。

 しかも大陸に大国を築いてさえおり、商工業のネットワークも計り知れない。

 だというのに、あの馬鹿王子……!

 よりにもよって学園の卒業祭で獣人を侮辱するとは……。

 あの場にどれだけの数の獣人が居たと思っているのだ。

 いや、そのようなことは関係無いのだろう。

 王子は人間を至上の生物だと思っている。どころか、自分自身以外は下だと思い込んでいる。

 あのような者を王に戴けば、いずれ滅びを迎えるだろう。

 この件における対処としては、王子の廃嫡を進めるより他に無い。

 仮にも婚約者を殺すような行動を取ることになるが、仕方が無い。

 私の自慢の傍付きを侮辱した、あの馬鹿が悪いのだ。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…

ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。 しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。 気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

初めてなら、本気で喘がせてあげる

ヘロディア
恋愛
美しい彼女の初めてを奪うことになった主人公。 初めての体験に喘いでいく彼女をみて興奮が抑えられず…

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

【R18】通学路ですれ違うお姉さんに僕は食べられてしまった

ねんごろ
恋愛
小学4年生の頃。 僕は通学路で毎朝すれ違うお姉さんに… 食べられてしまったんだ……

処理中です...