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太ってないと言ってくれる婚約者ですけれども、実のところ、私は太っているのではないかという話

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「なんでそんな奇妙な踊りをしてるんです?」

「奇妙な踊りとは失礼ですね……」

 婚約者の指摘に眉根を寄せた私は、好きでやってるわけでもない踊りを止めました。

 そう、この踊りはダイエットの一環です。

 最近は少し食べ過ぎた感があって、余剰分を解消するべく運動に励んでいたというわけですね。

 その旨を丁寧に婚約者に伝えますと、彼は微笑んで言いました。

「大丈夫。太ってないですよ」

 ほらこの通りと言わんばかりに抱き上げられた私ですが、分かりますよ。抱える腕がぷるぷる震えているのを。

 まあ、口に出さない辺りは褒めてあげるべきところですかね。
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