妖怪峠の茶屋娘

 人里離れた山奥の峠に、寂れた小さな茶屋がある。

 番をするのは若い娘で、器量も良ければ気風も良い。

 ただ、とんと縁が無い。

 善悪いずれも関わらない。

 関わろうとも、不思議と切れる。

 切れるのならば仕方が無い。それはそれで、良しとしよう。

 そういう風に考えて、娘は今日も番をする。
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