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別に好きでもない方に告白されましたが、彼もまた私を別に好きではないそうです。

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「えっ、君は僕のことを好きじゃないの?」

 そんなつもりは欠片ほども無いですが……。

 いや、でもこの物言い、もしかするとこの人も私のことを好きじゃ無いのでは?

「うん、好きじゃないね」

 ならどうして告白してきたんです?

「友人たちが、君が僕のことを好きみたいだから応えてあげたらって……」

 なるほど、友人たちのお節介というわけですね。

 しかし残念ながら、私は貴方を好きどころか名前すら知りませんよ。

「えっ、名前も知らないの?」

 知りませんね。

 お互いに今が初対面じゃないでしょうか。

「そう言われると、確かに。僕も君の名前を知らないしな……」

 はい、じゃあ解散ということで。

 お疲れさまでした。

「お疲れさま。わざわざ呼び出しに付き合ってくれてありがとうね」


 今後も度々、ちょくちょく彼とは顔を合わせることになりますが、まあ腐れ縁みたいなものです。

 互いに別の方と結婚しますし、でもまあ、家族ぐるみの付き合いをするようにはなりますが……。
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