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まさか王子様ともあろう御方が婚約を破棄するよう命令してくるとは思わなかった話
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「メアリ嬢、婚約を破棄してくれ」
トネリ王子から呼び出された私は、突然の言葉に驚きました。
そう、トネリ様は私とエドガー様の婚約を破棄させ、エドガー様と結ばれるつもりなのです。
「正気ですか!? 御身は次代の王権を担うのですよ!?」
「至って正気だ。俺は、彼と共に在れるのなら王位を継ぐことも捨てることも厭わない」
「エドガー様は御身の気持ちをご存じで?」
「いや、秘めている。これから徐々に、そう、少しずつ伝えていくつもりだ」
妙なところでヘタレてるトネリ様ですが、目はガチです。
これはちょっと、私の手には負えそうにないですね……。
国王夫妻に助けを求めなければなりません。
後日、トネリ様には他国の貴族令嬢が婚約者に当てられ、力尽くで他国に搬送されたそうです。
王位継承権は第二王子のカムラン様に移譲され、王家の不安は取り除かれたとのこと。
しかし後年、トネリ様が他国を脱出して再びこの国に舞い戻ってこようなどとは、私には想像もできないことでした。
トネリ王子から呼び出された私は、突然の言葉に驚きました。
そう、トネリ様は私とエドガー様の婚約を破棄させ、エドガー様と結ばれるつもりなのです。
「正気ですか!? 御身は次代の王権を担うのですよ!?」
「至って正気だ。俺は、彼と共に在れるのなら王位を継ぐことも捨てることも厭わない」
「エドガー様は御身の気持ちをご存じで?」
「いや、秘めている。これから徐々に、そう、少しずつ伝えていくつもりだ」
妙なところでヘタレてるトネリ様ですが、目はガチです。
これはちょっと、私の手には負えそうにないですね……。
国王夫妻に助けを求めなければなりません。
後日、トネリ様には他国の貴族令嬢が婚約者に当てられ、力尽くで他国に搬送されたそうです。
王位継承権は第二王子のカムラン様に移譲され、王家の不安は取り除かれたとのこと。
しかし後年、トネリ様が他国を脱出して再びこの国に舞い戻ってこようなどとは、私には想像もできないことでした。
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