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しおりを挟む1年ぶりです……泣
まだ読んでくださる方がいらしたら…ちょこちょこ執筆しておりますので、楽しんで頂けたら嬉しいです!!!!!
2022.7.16 なお
___________
神様が美しいご尊顔で笑っている、のはいいのだけど……
「うっ、笑いすぎじゃないですか~?!」
酷い!神様ってば…!!
「すまんな。お主が可愛いのだ、我は」
そう言って優しく頭を撫でてくれる神様。
なんだか神様に頭を撫でられると、不思議と気持ちが良くって甘受する。
「僕、前世のことを思い出したからか、少し気持ちと考えが追いついてなくて…」
どうしたらいいですか。
悩みを打ち明けるものの、神様に相談してもかえって神様を悩ませてしまうかもしれない…けれど僕の口からはスルッと悩みが出てきてしまった。
「そうさなぁ。変わらずお主のまま在ればいい。以前と多少違っていたってお主を愛してくれる人は沢山いる。安心して愛されていればよいのだ」
そう穏やかに微笑む神様は、暖かく包み込んでくれる光のようだった。
「あの、神様___!」
「おっと、もう時間かのぉ。ほら、侑。お主が目を覚ますのを待ってる者がいる。行きなさい」
カッ!!!!っと辺りが眩く光り、先程の暖かい光はとは打って変わって自身を照らされているようだった。
「神様、また会えますか?」
まだ話し足りないのに!!
段々と身体が重くなって目も開けられなくなる。
意識が遠のく____。
最後に見た神様は相変わらず美しい顔で笑っていた。
。
。
。
身体を揺すられる。
ふわふわして、知ってる匂い。
「ゆき?」
ゆうのこえがする。
ゆっくりと目を覚ますと、先程まで見た強い光は無く、大好きな悠が眉を下げて僕を見ていた。
ここは僕の部屋のベッドで、僕自身は部屋着を着ていたから悠が色々やってくれたみたいだ。
「声、聞こえる?体調はどう?」
優しく労わってくれて、お腹辺りをぽんぽんと撫でてくれる。
じんわりと暖かくなって安心する。
「侑?痛いところとかもない?水、飲む?」
「心配してくれてありがとう!大丈夫だよ。あと、運んでくれてありがとう。お水欲しいな」
悠を安心させるために、精一杯笑顔で答えたんだけど、空元気に見えてないかな?って少し不安になるけど、悠がそっか、なら良かったと言って水の入ったコップを手渡してくれる。
渇いた喉が潤ってホッと息をつけた。
神様に、僕会ったんだよね…。
凄い…体験だよね。
神様は、ただ愛されればいいって言ってくれたけれど、前世のことが脳裏にあって、思い出す前の僕よりも、人と関わる不安な気持ちが大きくなってしまった。
「…侑?やっぱり風呂で逆上せて体調悪い?顔もちょっと熱っぽいし」
ヒヤリとした悠の掌が熱を持った額に置かれて気持ちがいい。
「ううん、大丈夫。眠くなっちゃって…ごめんね悠」
弟に看病される兄、なんて恥ずかしいんだろう。申し訳ないな…
「今日はもう休もうか。気分悪かったらすぐに呼んでね。おやすみ侑」
「うん、おやすみなさい」
ちゅっと瞼に優しいキスを落とされた。
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次も書いてくれたら嬉しいです!
ひなさん
拙い文章を読んで下さり、又嬉しいご感想をありがとうございます!
続き書きたいと思います…!!!
続きを出した際には良ければまた楽しんで頂けたら幸いです♡